畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載182「餅を搗く」その3

2018-12-22 08:38:18 | 食べ物

 6~70年使われた「文化式釜土」です。

 

 定番の餡子餅です。緑色はヨモギ餅です。

 

 椀に取り、醤油をかけても美味しいし、納豆餅などにも転用し易い。

        餅を搗く(その3)

 この釜戸「文化釜戸」は中々の優れもの。少ない薪でもすぐに釜の水は沸騰するから驚く。

沸騰した釜の蓋を取り、水を切ったもち米を入れた蒸籠(せいろ)を載せて蒸し始める。


 小一時間もすると、二重に重ねた蒸籠の内の一つが、搗き時期になる。

父母がしたように、蒸籠の上の木の蓋を取り、一つまみを指先にとって潰してみてその搗き時期の確認をする。

あらかじめ水洗いし、お湯を張って温めていた臼に、

蒸籠を逆さにして蒸け上がったもち米を開けて餅搗きの開始となる。


 最初が肝心で、最初から勢いよく搗くのではなく、杵を押しつけてもち米を潰す。

ほぼ、潰れて杵を振りおろしても米粒が飛び散らないようになったら本格的に搗き始めるのだ。

一通り搗いて、もち米が餅状になると、もう安心。搗きたい希望をつのって交代で搗かせる。

(後年、私たちは搗いたことが無い、と、娘たちに言われ驚いたが)搗き上がると、何人かで臼を取り囲み、

ちぎっては「餡粉」「キナ粉」「納豆」「大根おろし」などをそれぞれ入れたボールに投げ入れる。

           (続く)


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2 コメント

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Unknown (ミケ)
2018-12-23 00:39:39
文化釜なんて言っていましたが、使っていましたね。私が中学生の時はご飯を炊いて置くのが私の役目で毎日鍔釜でご飯を炊いていました。上手でしたよ(笑)
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ミケ様 (スベルべ)
2018-12-23 17:24:41
 確かにあれって、結構効率的な燃焼で驚いてしまいます。
来るべきエネルギー危機もこれで乗り越えられるかもしれませんよ(笑)。
昔の家、茅葺の家の土間でご飯を炊いていた母の顔が炎に照らし出されていたことを思い出します。
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