3日ほど発見できなかった時点でスベルべは最悪の事態を予想していた。
ハイキングのような軽装で、コンビニを出る後ろ姿が防犯カメラに記録されていました。
山に入った5日以降はずいぶん冷え込んだ日も有り、とても軽装でビバーク出来る条件では無かった。
それでも、翌日6日朝にこれから下山すると連絡が入ったと言うから、一晩は無事に越したようです。
従妹の連れ合いが「米山」で遭難した際も同じような季節で同じような条件。
道に迷ったのは残雪上に残ったゼンマイ採りか何かの足跡を頼り沢に迷い込んでしまったのでした。
助かったのは冷静な行動で、沢の途中に突き出た大きな木に腰かけて朝を待ち、県警ヘリに発見された。
それでも、低体温症で病院に入った時は心臓と肺だけが機能している状態だったとか。
奇跡の生還とも言うべき助かり方でしたが、5月の一晩を山中で過ごすだけでもこんな状態なのです。
お二人のご冥福をお祈りするのみですが、春山の危険性を周知することにはなった。山好きに対する警鐘です。
我が家の畑のある山もずいぶん緑が濃くなってきました。
杉の木の先端付近に土の出た沢が見えますが、その下にはまだ雪が沢山あります。
この付近の沢も、春先には遭難が出かねないほどの危険な様相を見せます。
沢に滑り落ちて積もった雪は、土に触れる部分から溶け出して大きな口を開けることも多い。
そんな穴に滑り落ちて、行方不明になり後日亡くなって見つかった人もいました。
ブロック雪崩の危険もあります。よほど地形を熟知していないと、入られる場所では無いのです。
今年は比較的に山菜採りの事故は少なかったようですが、それでも何人か亡くなっています。
登山、山菜取り。簡単に見えても命を落とすような危険も伴う事を忘れてはならないのです。