畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

貧者の贅沢

2012-10-31 05:30:11 | 食べ物

 昨日は小春日和と呼んでも良いような上天気。
午前中に気温の上昇を待ってさつま芋掘りを開始。

 但し、畑に行く道すがら山芋の「ムカゴ」を採りながら。
そして、さつま芋畑の近くで「ムカゴ」の新たな採集ポイントを発見。
午後は、大切な父祖伝来の「箕」を持ち出し、山芋の蔓の下に置いて収穫。


 これがまた快適な遊びで、「ムカゴ」がバラバラと「箕」の中へと落ちる。
(夕方帰宅して、ゴミを取り除き、計量すると4キロ半有りました)


 夕食にはホカホカの「ムカゴご飯」で食卓に姿を現します。
近所の知恵者のオジサンから聞き、「ムカゴ」をフライパンで炒ってからが良いと聞き実行。
滋味あふれる味に、香ばしさが加わり最高の味です。


 さつま芋掘りも残り僅かになり(今頃までさつま芋を掘る人は居ないけれども美味しい晩生の『寿』は今が旬)、
したがって大好きな「芋の手」を食べるチャンスも最後に近付いています。

 こうして、蔓の先端に近い部分の「芋の手」を一本の蔓から4~5本採取。
手間はかかるけれども、丁寧にこの部分だけ採ったら皮剥きの必要も無く美味しく食べられるのです。


 これはスベルべトーちゃんの男の料理「芋の手のキンピラ」です。
ザクザクと切った「芋の手」を固さが少し残る程度に茹でます。

 茹で終わったら、水気を切りフライパンにサラダオイルを入れて炒めます。
千切りにした「油揚げ」を加えて醤油をたらして味付け。

 更に、味付けに七味唐辛子を振り入れ、日本酒を流し込んで、
フライパンに蓋をして少し蒸らすと出来上がり。


 え?そんなものが美味しいかですって?
これがまた美味しんですよ。世間にはこの「芋の手」が食べたいためにさつま芋を作る人も居るほど。

 「忙中の閑」でも無いけれど、仕事の合間を縫って食材を調達。
昨日も朝から暗くなる夕方まで、全力で働いたけれども食事はおろそかにはしません。

 スベルべママ手製の「サンマの味噌漬け」を焼き、これもおろそかには出来ない晩酌を頂きます(大笑)。
貧者の食卓は、それなりに手間を掛け、自然の食材にも恵まれ、これも一つの贅沢かも知れないなー。
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秋の山は宝の山

2012-10-30 05:18:08 | 山菜

 土曜日曜の農天市場の営業明けで身体は疲労が蓄積。
さつま芋の入った思いコンテナを軽トラに積んだり下ろしたりの連続で筋肉痛もある。

 でも、どうしても山芋掘りに行きたい気持ちも抑えられない。
時折り雨が降り、畑仕事には向かない天候を良い事に、山に入ることにした。


 ほら、笹の藪の中に山芋の蔓が見えるでしょう。
三十年以上も山で遊んでいて、それなりの知恵の蓄積もある。
山芋に種類が有り、味にも断然とした違いが有るのですよ。
 

 美味しい山芋は、葉の形と蔓の色などで分かります。
上は「河童の頭」とも言う、地表から養分を吸うための根が広がる。
山芋は地表からのわずかな養分と、太陽の光を浴びてその力で大きく育つ。


 唐鍬で木や笹の細い根を断ち切り、特製の小型スコップで掘り進める。
山芋掘りに威力を発揮する小型スコップは十年以上も前に、雑誌「ビーパル」に掲載された、
「全国山芋掘り道具自慢」で見つけ、通販で購入したものです。


 山芋掘りに慣れているスベルべは十数分で掘り上げてしまう。
山芋の先端は残念ながら折ってしまったけれども、それでも60センチ以上は有りますよ。


 三本掘ったところで、マックスの吠える声も聞こえ、気になるので終了。
杉林の中を、散在する胡桃の木の下で胡桃を拾いながら下山。

 途中でこんなキノコを発見。「狐の茶袋」だったかな。
湿度が下がった時に触ると天辺から、茶色の胞子が煙のように出ますよ。


 こんな卵のような、いや、饅頭のようなキノコも有ります。


 成長すると、その饅頭は割れて中からキノコが顔を出す。


 株状に別れた胡桃の木の一本が枯れ、「ナラ茸」も見えたが少し採り時期を過ぎている。
これで、タイミングが良かったら、「山芋」「胡桃」「ナラ茸」を採って帰れましたね。

 それでも、拾った胡桃は大きな肥料用のビニール袋に七分目。
重くて手では持ちこたえられなくて、肩に担ぎさながら大黒様のような姿で帰りました。

 休むも無く、朝のうちに洗っていたさつま芋「玉乙女」と「安納芋」を袋詰めし、
Aコープと、百菜花んに出荷し、薄暗くなってマックスと山の畑を回って帰宅。
さて、「安納芋」は強気の高価格を設定・表示してきたけれども、売れ行きは如何に。 
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農天市場に団体さん!

2012-10-29 05:30:27 | 暮らし

 一カ月以上前からの予約、いや、予定でしたが昨日がその当日。
携帯に「スベルべ君、それでは今から農天市場に向かうよ」なんて連絡が入ったのは二時半近くの事。


 待ち構えていると、「新潟の山を描く会」がチャーターしたバスが右折して来店。
なんと農天市場オープン六年目にして、初めての団体客のお越しだったのです。


 カメラを構える余裕なんて全くない、騒然とした雰囲気。
でも、丁度来店された小出の常連さんが騒動に驚き「スベルべさんカメラ持ってる?」
と、声をかけて下さり、この未曾有の光景が写真になったと言ういきさつです。

 咄嗟の機転で写真を思いついて下さりありがとうございました。
こんな椿事とも言うべき、農天市場の繁盛は今後、生涯無いかも知れませんからね(笑)。


 お客さんも事前に先輩から聞かされていたらしく、何はともあれ「焼き芋」「ユリ」と先陣争いの態。
スベルべ夫婦と、店員に早変わりして下さった「忠べえ」さんお陰でなんとかお客さんを捌きます。


 向こう側のお客さんを挟み、バンダナを巻いたスベルべ夫婦です。
スベルべはなんだか顔を紅潮させて応対していますよ。
「エ、これだけで買ってそんな値段で良いの?まー、新潟じゃ考えられないわ」なんてお客さんも。


 お、ここにもスベルべの姿が。良い記念写真になりました、写して頂いたことに感謝いたします。
三十分ほどで、嵐、怒涛の波のような団体さんは去られました。

 絵心のの有った先輩ではありましたが、いつの間にかこんな絵画愛好グループを主宰されていました。
若い時は、麻雀の手ほどきを受け、また、渓流釣りの趣味も一致して、二人で渓流深く入ったりしています。
今回の事も、長く続いた付き合いも疎遠気味の感が有ったけれども、嬉しい久しぶりの再会でした。

 団体さんのみならず、昨日は色々なお客さんがお見えになりました。
途中でスベルべは軽トラを飛ばして山の畑に補充用の野菜の収穫に走ったほど。

 何時も農天市場がこんな賑わいだったら大変なことですけれどもね。
例年、こうして農天市場が繁盛すると初雪の便りもちらほらと聞かれ、店をたたむ時期が迫って来るのです。
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「ムカゴ」

2012-10-28 04:07:30 | 山菜

 藪の中で怪しい行動をしています。
古い洋傘なんて逆さに広げてなんでしょね、なんでしょねー(笑)。 


 ほら、洋傘を逆さにして近づけたのは、山芋の蔓の繁みですよ。
山の畑から帰り道。軽トラを停めて、束の間のレクレーションて感じかな。


 赤くなり始めた山芋の蔓にはこんな風に「ムカゴ」が付いているのです。
でも、熟して地面に落下するのを待つばかりの「ムカゴ」は触れるだけで落ちてしまう。


 静かに逆さにした洋傘をツルの繁みに近づけて、「えいやー」とばかりに木を揺する。
逆さにした洋傘にバラバラと音を立てて、「ムカゴ」が落ちてくるって訳。


 でも、落ちてくるのは「ムカゴ」ばかりとは限らない。
突然の揺れに、地震と思ったかどうかは聞き逃したけれど、「アマガエル」が落下し、
目を白黒させたり、昆虫類も住処を追われて落ちてきたり。


 「ムカゴ」なんて畑の長芋のものと山芋のものは、見た目で区別なんて出来ないけれど、
もう、味は断然違いますからね。

 昨日はスベルべママが、『「ムカゴ」の炊き込みご飯』を作りました。
野趣に富み、山の香りがするような美味しいご飯です。
親しいお客さんに味見をして貰ったけれども、それはサービスで売ることは有りませんでした。

 山が色づき始め、とうに山芋掘りのシーズンに入っているのだけれど、
とても、時間的に余裕が無くて、大好きな山芋掘りにも手が出せないでいます。

 土、日オープンの農天市場も今日はその二日目の日曜日。
元の会社の先輩が、二十数名の団体で、訪れて下さることになっています。

 先輩は「越後の山を描く会」と言う会が愛好家のグループを主宰していて、
一ヶ月ほど前に、当地を下見にお出ででした。
気になる天候は、雨模様らしいけれど、それでも決行と昨日先輩から連絡が入っています。
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山の畑で朝食会

2012-10-27 04:56:50 | 暮らし

 昨日の朝、七時に我が家集合で六人の来客。
「越後の台所 すずきち」さんの会社概要・会社案内を作成するためのスタッフです。

 我が家に始めて顔を出してくれてから三年。
「すずきち」のマスターも長岡では名前を知られた青年実業家として成長。
四店舗を経営する規模の会社には、会社概要・会社案内も必要なほどに成長したと言うことです。


 お店で使っている、新鮮野菜と言うことで、畑の野菜を収穫し並べて撮影。


 朝早くからの準備に追われ、朝の散歩を省略されたマックスは、自由気ままに散歩していたけれど、
撮影スタッフの喧騒にも、「我関せず」とばかりに朝食です。


 新鮮、採りたて野菜の撮影が終わって、畑の食材を使った食べ物を撮影。
スベルべママ前夜から苦心の、新鮮野菜を使った田舎の御馳走のオンパレード。


 「大根菜飯」のお握りを主食に「大根菜の煮物」「間引き大根の醤油漬け」「アスパラ菜のお浸し」
「モミジ大根の酢漬け」「高菜の一夜漬け」等々が並べられ、スイーツとして「焼き芋」も登場。

 朝食を盛り上げたみそ汁は、前日スベルべが採ったキノコを使った「アマンダレの味噌汁」でした。
これらをレトロと言うか、田舎風の食器にと言うことで、我が家の古い食器に盛り付けています。


 もちろん食材の撮影ばかりではなく、スベルべと「すずきち」のマスターが、
畑の中で並んで微笑む写真も「顔が引きつっているよ」なんてからかわれながらも無事終了。

 今回の冊子の企画、構成を担当するある大学教授の「折角だから頂こうよ」の声に全員テーブルに。
何時もは静かな山の畑の朝も、朝のさわやかな空気、小鳥たちのさえずりに囲まれた朝食会へと移行。 


 スベルべママママが八十何歳だかの時に作成した器に入れた、お握りはたちどころに減りましたが、 
大丈夫、大丈夫、この他にもお握りは準備してありましたから。


 暖かな鍋ごと畑に持ち込んだ「アマンダレのみそ汁」もお代わりする方も居て何時しか空っぽに。
かくして、山の畑の写真撮影は、いつの間にか朝食会に移行、いつの間にか無事に終了の運びとなっていました。

 きっと素晴らしい冊子が出来上がることでしょう。今から楽しみです。
スタッフの皆様、お気に召しましたら、何時でもスベルべの所へ遊びに来て下さい。

 さて、撮影が終わり、スタッフのみなさんがお帰りになったら今度は我が家の本業です。
昼食までの短い時間も無駄にせず、前日収穫した落花生のもぎ取り。

 昼食後は山の畑で今日の農天市場市場用の根菜類を収穫。
帰宅途中に、知人から「レタス」の苗を貰って帰り、スベルべママは夕食準備。
スベルべとマックスは農天市場の脇の畑に、暗くなるまでかかってレタスの苗の植え付けを完了。

 それで終りの一日だったら、普通日常の暮らしだけれども、慌ただしく夕食を終えてもう一仕事。
七時から始まった集会所での「地域医療学校」に出席。
 県立小出病院の院長が講師と言う、贅沢・有意義なイベントに出席して多忙な一日が締めくくられたのでした。

 さて、今日は農天市場のオープン日。明るくなったら葉物野菜の収穫に山の畑に行きましょう。
今日も多忙な一日が始まります。間もなく試合開始のゴングです。  
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