畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

斑尾山へ還暦記念登山(その3終り)

2015-06-29 21:03:50 | 登山

 霧は晴れたりまた出てきたりと、梅雨時期独特な気候なのかも知れません。
登る際に、あんなにくっきり見えた、ゲレンデ、ホテル街も雲の海の下です。



 ゲレンデの、すぐ上は背丈を越えるような雑草です。


 それでも、ゆっくりながらも下へと下り続ける。
この時点で、先行グループとは30分近くの差が付いてしまっていたと思われます。



 ゲレンデの下部、広い所に出ると道路は分からなくなってしまった。
後から思ったことは、この時点でゲレンデ全体を写した風景をプレビューで確認すべきだったと言うこと。



 正に五里霧中状態です。
スベルべは広いとは言えたかがゲレンデ内。下へ向かえば大丈夫と判断していました。



 白い花が一面に咲き、最高の場面ですが、女性たちは気もそぞろ。
この辺りから、テニスコートが目の前に現れます。



 広い道路に出て、ライトを点けた自動車とも出会い始めます。
一台の車に、事情を話しした女性は「それではトレッキングをする資格が無い!」なんて叱られたとか。

 すこし騒ぎが大きくなりましたね。
スベルべは全く心配していなかったのだけれども、女性たちの気持ちは違ったようです。



 全員が、まだ霧に覆われた駐車場に無事到着、集合です。
もっとも先になったグループは、元気が良すぎるが故随分下まで行ってしまったようです。

 こんな季節で有り、スキー場のゲレンデ内ですから笑い事で済みましたが季節によっては完全に遭難です。
こうなった理由は、はっきりとしたリーダーを指名出来ていなかったことでしょうか。

 でも、これだけ多士済々のグループが行動を共にするというのも難しいですね。
今回の登山、トレッキングが「還暦記念登山」と言う事で、80歳近いメンバーも居ましたから。

 単純な一本道ならばまだしも、広い草原の様なゲレンデ内は迷子になり易い事も事実です。
山中で道を見失ってしまうケースが、これに近いと思うが、慌ててはいけません。

 マイクロバスに乗り込み、発車すると車内からは安堵の声も聞こえます。
結局、予定よりも二時間余り遅れての、出発地への到着となったのでした。

              (終り)
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斑尾山へ還暦記念登山(その2)

2015-06-29 04:22:53 | 登山

 年齢層に差が有り、イコール脚力の違いでトップと最後尾とは大分差が付いてしまった。
スベルべは隊列の真ん中あたりを歩く。やはり後ろも心配ですから。

 頂上に荷物を置いて、下の風景が良く見えると言うポイントへと歩く。
人の気配も無く、シャワーの様な「蝉しぐれ」を楽しみながら歩きます。



 林が開け、眼前の展望も開けます。
そうです、斑尾山の向こうは「野尻湖」なのです。



 カメラを構えていると、若い女性が「シャッター押しましょうか?」と嬉しい申し出。
そこで、揃った五人が並んでポーズです。還暦到達者も80歳の先輩も一緒。



 さて、全員が揃ったところで楽しい昼食タイムです。
スベルべはおもむろに赤ワインを持ち出し、栓を抜きます。



 写真を撮るためにスベルべの席は空いています。
ほら、何時も通りちゃっかりと女性の間に陣取っていますよ(笑)。



 アレッ、全員で15名で無かったかなー。
もちろん、カメラを構えるスベルべは別としても足りないなー。



 さーて、下山開始です。
我が山の会の会長殿なんて、余裕のゴム長スタイルです。



 雲海を見ながら、ゲレンデに向かって歩きます。
しかし、この雲海、霧がアクシデントを引き起こすことになるのです。



 年長の女性をガードしながらの下りが続きます。霧で、眼鏡が曇ります。
この辺りで、また先頭と最後尾の差が大きくなり、危険が迫っていたのです。

               (続く)
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松坂慶子さんと一杯?

2015-06-28 12:40:48 | 暮らし

 松坂慶子さんと一杯飲みました。
と、言うのはもちろんジョークです。

 けれども、彼女が書いた「越後のBaちゃんベトナムへ行く」が話題となり、映画化されました。
その、彼女がスベルべの同級生で、今回は亡母の仏事のために一時帰国。

 映画では彼女の役を「松坂慶子」さんが演じBaちゃん役は「草村礼子」さんです。
この秋封切りされると言いますが、裏話も面白かったですね。

 今回は急遽と言う事情も有り、ごく内輪での中学校時代の同級会となった。
出席者は全員でこじんまりとした集いだが、男三人女七人言う陣容。

 ちょっとした「女護ヶ島」状態でスベルべの鼻の下も・・・・・(笑)。
自称良い男ベストスリーたぜ、なんて冗談を飛ばしたスベルべです。

 彼女が持参した写真をパソコンで再生します。
スベルべ達が卒業した年度は7クラス有ったのだが、今回の選抜組はクラスもばらばら。

 彼女はベトナム永住の決意を固めていたのかと思っていたが、どうもそうばかりでも無さそう。
そこで、彼女は今、ここに居る同級生が、どんな思いでどんな暮らしをしているのかを訊ねた。

 順番に今の暮らしをお話してくれましたが、彼女ばかりでは無くてスベルべも興味津々の話。
そして、スベルべの番になります。「みんながスベルべの真似なんかしないでね」なんて枕から開始。

 そりゃそうですよ、無理の上に無理を重ねるような暮らしの日々ですからね。
でも、口々に「健康で有ってこその幸せだよねー」と言います。

 ま、盛り上がりましたが彼女が「私は良いのだけれども、皆さん明日の予定も有るでしょうから」
との言葉で散会することになりました。

 女性の同級生が運転する自動車の後部座席に座った彼女は、ウインドウを下げて手を差し伸べ、
スベルべと固い握手をしてお別れ。「アレッ、どちらかがどちらかの初恋の相手だった様な気持も」・・・。
と、大きな勘違いの思い出を積んで、手を振りながら去っていく自動車を見送ったのでした(笑)。

 さて、別の同級生の女性から家まで送ってもらったスベルべ。
「どこかで休憩していく?」なんて、酔った事を良い事に悪いジョークを。
「あ、でも休憩できる場所は通りすぎちゃったー」なんて二人で大笑い。

 もう、この年齢になったら、世の中に怖いもの無しですね。
今回は誘って上げられなかった同級生諸君。次の機会には全員に声を掛けますからね。
うん、ひょっとしたら彼女の帰国祝いになっていたりして(笑)。
 
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斑尾山へ還暦記念登山(その1)

2015-06-28 04:34:22 | 登山

 所属する山の会では還暦記念登山を実行している。
今年は二名の会員が還暦に達し、そのお祝いとして長野県の「斑尾山」登山で挙行。



 若い頃、春スキー、そのシーズンの滑り納めとして何度も訪れています。
そのスキー場のゲレンデの中の道を歩くコースで登ります。



 ゲレンデのリフトハウスを越えて上り続ける。
女性会員の頭が草むら越しにちらほらと見えます。



 降水確率は20%と低い予報で、雨だったら温泉へとの予定は諦めた。
時折りゲレンデまで霧と言うか、雲に覆われます。



 健脚組は先行し、スベルべは遅い女性たちを待つ。
ゲレンデが終わるところで、後発組と合流し休憩です。



 晴れたり、霧に覆われたりの繰り返し。
標高も1000メートル近くなると風も涼しいです。



 霧が晴れて、下方のリゾート施設が良く見えます。
若い頃宿泊したホテルはどれかと思ったが、全く記憶がよみがえらない。



 斑尾の全景です。
ホテル街でも標高は数百メートルは有るのでしょうね。

                 (続く)
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連載25『セバヨ』

2015-06-27 04:25:52 | 自然


  セバヨ

 田植えの準備が始まる頃の事と記憶しているが、水の温み始めた我が家の傍の小川に、
産卵期を迎え婚姻色で緋色に染まった、鮠が産卵のために登って来た。

それを私達は「セバヨ」と呼んだ。ヤスを片手に、水眼鏡を着け、夢中で捕まえた。
雑木で出来たシガラミの堰や、同じく雑木で出来た土留めの陰の深み、
田の配水のために作った木製の大きな水門の下などに隠れていた。産卵場所の確保に懸命なのだ。

着物が濡れるのも気が付かないほど夢中になって、しゃがみ込み、水眼鏡で覗くと、
緋色の身体と、これも婚姻期の特徴の、白い粒々が浮かび出た頭が見え一気に胸が高鳴る。
慎重に構え、ヤスを突き出す。突いた鮠を逃がさないよう左手を添え引き上げる。

小さな川でも、尺余の大物も登り家人が遠くから見て錦鯉と間違えたほどの鮠も居た。
その後、魚野川からその川まで間が河川改修され大型の堰や水門が出来、
又小さな川さえ自然を考えない風情のかけらも無い、三面コンクリート張となり、
鮠はもとより、蛍さえいなくなってしまった。

 コンクリート張りの水路は、泥上げも草刈りも必要とはしない、便利な姿に変わったが、
みんなが夢中になった、懐かしい遊びや、風情のあるホタルの飛び交う姿などは、
今では語る人もいない昔の事になってしまった。
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