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畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載172「ホームスティ」(その3終わり)

2018-09-30 08:57:19 | 暮らし

 (茶道、書道とし市の主催の色々な催しを体験をし、多忙なスケジュールで、自由時間は少なかった。

 我が家の自由時間は温泉に行ったり、古いお寺を訪ねたり。その中で唯一指定されていたのが、長岡花火見物)

        ホームスティ(その3終わり)

 彼女「ティファニー・ロジャース」は、オンボロの自動車に乗せられ、

明るい市内から照明も少なくなる我が家に向かい不安になったらしい。

「この町の人工は何人ですか」と聞いてきた。

ここぞとばかりに「テンミリオン!」と言うといぶかしげな表情であいまいに頷く。

まず、最初の会話で大嘘を言ってしまったことに気付いたのは後日の事。


 当時の堀之内町は人口1万人程度。「テンサウザント(1万)」と言うべきところを、

「テンミリオン(1千万)」と飛んでも無い数字を口走ったのですから。

「変だなー、東京にも匹敵するような大都市は見えてこないし」なんて思いと「なんて下手なジョーク」

とも思われたのかも知れない。


 それから2週間程のホームスティーが始まったが、可愛いテキサス娘に不自由な思いをさせたくないとばかりに、

家族全員が気を使いました。

ティファニーを何とか無事に送り出したときはなんと体重が3キロも減っていた。

食事の最中も会話を心がけるのですから、大変です。

下の娘には「トーちゃんキザ!」なんて言われるし、ティファニーと家族に気を使う小心者の父親でした。


 当時86歳だった父親も賓客に気を使い、一日に3回も髭剃りをしていましたから、もう家族ぐるみの騒動でした。 

ティファニーと、同行しテキサスに向かった娘を送り出して、

田舎家にアメリカの高校生をホームスティさせるという大事業が無事に終わり大安堵したものだった。

            (終わり)

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雨の山里を走る(その5終わり)

2018-09-30 05:02:43 | 旅行

 山中の道を抜け、川口町方向に走り続けていると、道路は徐々に広くなり、飯山線の踏切に遭遇。

カーナビに「内ヶ巻駅」と見えたので、そちらにハンドルを切り訪ねてみました。

 

  運賃表の表示は、わずかに上越線が乗っているほかは飯山線のみ。

遠くは長野県豊野までが載っていました。今は新潟支社の管轄ですが、その前の長野支社時代の名残かな。

 

  十日町、長野方面を見ます。

昔の職業柄、つい線路の状態を見てしまいますね。

 

  こちらは越後川口方。

こちら方面に発車すると、次は越後川口駅になります。

 

 こんな雨中のドライブの走行距離は47キロ余り。

もっと長距離を走ったかのような感覚でした。平均燃費も山中を走ったにしてはキロ27キロを越えています。

 わずかな距離、わずかに離れただけで、本当に奥深い山里でした。

便利さ、生活の安全性を求めて長閑な山里の暮らしを捨てたのでしょうが何だか考えさせられる一日でした。

          (終わり)

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雨の山里を走る(その4)

2018-09-30 04:17:41 | 旅行

 砂利道をの掘りながら見た初めの建物はここでした。「歴史資料館」と有りましたが、入ってはみませんでした。

お、2015.8と小さくありますから三年前の建築のようです。大雪にも耐えて来たのですね。

 

  「歴史資料館」の上に掲げてある説明書きです。

廃村になって、何年なのでしょうか。30年ほど前まであったのかなー。

 

 おっと、失礼しました。

ここは「網走刑務所」だそうです。誰かの旅行土産なのでしょうね。

 

  昔の北魚沼郡内に何か所も大きな石碑を残した、元県議会議長の筆跡。

「平家跡碑」と有るから、落人伝説の村だったのでしょうか。92歳と有りますから最晩年の筆跡です。

 

 旧堀之内町の国道252号線から、旧川口町の中心部まで10キロ余りでしょうか。

舗装はされているけれど、こんな細い山道が延々と続き、冬場の暮らしの大変さがしのばれます。

         (続く)

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朝の木沢は霧の中

2018-09-29 13:40:42 | 自然

 

 朝起きて、山の上の村「木沢」集落方向を見上げると霧に覆われている。

霧の中の風景を見たくなり、スベルべママと娘婿を誘って行ってみると、村は霧の中。

 

  本当は霧の海に浮かぶ、越後三山を見たかったのでしたが何も見えない。

昔、写真好きな人に、秋のある時期に「木沢」から、そんな風景を見ることが出来ると聞いたのですが。

 

  この下には、蕎麦を出す「里山食堂」が有るのですが、霧の中に屋根だけ見える。

ここの蕎麦は、武骨な男性たちだけで蕎麦を供していましたが今も同じかなー。

 

  まさか、こんな早朝から営業しているはずはない。

きっとしまい忘れてしまったのでしょう。週末だけ営業と言う小さな小さな民家そのままの蕎麦屋です。

 

  霧の中を所在なく歩く二人でした。

今度また、霧の条件の良い朝に来てみることにしましょうか。

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連載172「ホームスティ」(その2)

2018-09-29 04:42:08 | 暮らし

 (娘たちの部屋で、古い写真を見る。おや、スベルべたちの結婚式の写真じゃないか、

 日付が92と有るから、もう26年も前のことになったのかなー)

        ホームスティ(その2)

 単純な父でもある私は、早速職場で勧めていた資格取得講座の英検3級を申し込み英語に取り込むことにした。

届いた教材は、本とカセットテープ数巻である。それからは、通勤の電車の中などを利用して熱中した。


 長岡市国際交流課主催で先ずは受け入れにあたっての事前学習、レクチャーがあり夫婦と娘で参加した。

担当の女性が先ず「ご存知の通り、アメリカは多民族国家です。

黒人系ヒスパニック系アジア系と色々な人種で成り立っている国ですから、

皆さんと交換ホームスティになる学生も白人とは限りません」と言う。


 その後、細々とした説明があったけれど、驚いたことはかなり年配の祖父と思われる参加者が居た事だった。

来日、来長岡が近づいたある日それぞれの交換学生の発表があった。

そして、当日は名前を知らされただけで長岡駅の新幹線ホームまで家族で出迎えに赴いた。

電車を降り近づいてきたのは典型的なテキサス娘、白人の大柄な美人の高校生だった。


            (続く)

 

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