石碑のある頂上から引き返すことが多いのだけれど、天候に誘われて方位盤の場所まで足を延ばす。
ここにきて、ようやく雪を見るような小雪です。「珍しい!雪がある!」なんてスベルベママ。
方位盤は山で転落死した山友達で同級生を悼んで作ったものです。
「山に入る日何故か心がおどる」は彼の残した文章から採っています。『調』は彼の名前から。
銅板に描かれた周囲の山の形、名前は薄れてしまった。
これが作られたのは30年以上も前の事になってしまいました。
もう少し先の通称FM塔まで歩くコースもある。
でも、夕刻も近づき夕食準備の買い物も気になってここで引き返します。
「馬の背」と呼ばれる鞍部です。
何年たっても草一本生えない少し不思議な尾根なのです。
雪が全くないので、「イワカガミ」の葉もつやつやと光っています。
目立たないけれど、植物にとっても暖冬小雪は珍しく、きっと戸惑っているのでしょう。
(続く)