村の渡しの船頭さんは(その1)
「村の渡しの 船頭さんは 今年六十の お爺さん」この童謡は皆さんがきっと一度は耳にしたことがあるでしょう。いえ、子供のころに歌ったという人も少なくはないと思います。1941年に作られた童謡ですから、和号で言えば昭和15年という事になります。太平洋戦争が戦局の悪化で泥沼にはまるような状況になっていった時代に、よくぞこんな牧歌的な童謡が生まれたものだと思う。
と、時代の話にしたいわけではない。最近になっても、つい鼻歌気味に口ずさむのだが、歌詞を口にしていて、ふと迷う言葉が歌詞にある。「今年六十のお爺さん」え、六十でなくて、七十だったかな。なんて冗談でもなく迷ってしまう。
歌詞を調べてみると、原詩は間違いではなく、七十歳ではなくて六十歳のお爺さんなのでした。今は六十歳でお爺さんなどと呼ばれたら、機嫌が悪くなる人が多いのではなかろうか。
(続く)