畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

え?ロケ隊の食事60人分?(その4終り)

2013-12-31 12:06:46 | 暮らし

 「イチカラ畑」のリーダーとスベルべ夫婦はキッチンカーの中で大奮闘。
リーダーが蕎麦を茹で、スベルべママが特製の「ケンチン汁」を掛けスベルべがネギの薬味を載せる。


 「はい、お待たせしましたー、お蕎麦とお握りがセットになっています」はスベルべトーちゃん。
おっと、キッチンカーのカウンターに有るのは焼き芋じゃないの?
そう、健気なスベルべママは「役所広司」さんと「中谷美紀」さんに食べて頂きたくて焼いて来たのですよ。


 それで、三々五々って感じでスタッフが食事に帰っておいでになります。
いくら、業務用の大口ガスコンロでも能力に限界もあるから、三々五々で助かったのかな。


 お握りは向かって左から「タラコ」「梅干」と並び右二列は我が家の特製「高菜」のお握り。
でも、握ってから時間は経過するばかりで、最後は海苔もべたついてしまいました。


 さすがに周りが雪と言う事で冷え込みます。
ゆっくりと座って食べる暇も無いスタッフたちは、受け取ってはホテルのロビーで食事。


 さて、待ちわびる肝心の俳優さんお二人は帰って来られません。
キッチンカーの向こうにはマックスが待つ、我が家の軽トラ。
ホテルの従業員さんにはこれがホントの「ワンコ蕎麦」なんて冗談を一言ってました

 その向こうの僅かな光が当日のロケ現場の駐車場です。
さて、その時上方がもたらされます。「俳優さんとマネージャーさんが食べたいとおっしゃっています」なんて。


 「わー、どうしようサインを貰う色紙持って来なかったー」なんて叫ぶスベルべママ。
「ほっぺたに直接書いて貰ったら」なんて呑気なトーちゃん。「俺がサインしてやるよ」なんて胸の中で呟く。

 でも、やはり撮影は伸びに伸び、とうとうお二人は最後まで現れることは有りませんでした。
スベルべママは、撮影現場まで足を運び、お二人のセリフも聞こえ、お顔もしっかり確認できたそうです。

 こうして、二日間の大騒動は幕を閉じました。
キッチンカーの後片付けを二人で手伝い、来る時はキッチンカーに同乗してきたスベルべママも、帰りは何時もの我が家の軽トラ。

 スベルべ夫婦はマックスを真ん中に挟んで寒くて暗い雪の夜道を帰宅の途に就いたのでした。
それから二日間、スベルべママはお正月料理作りの遅れを挽回すべくてんてこ舞い。

 スベルべトーちゃんは風邪も引かないのに二日間も晩酌を休むと言う奇跡的な出来事。
でもね、スベルべトーちゃんの手に震えは来なかったから単なる酒好きで「依存症」では無かった証明(笑)。
かくして、大忙しの大晦日も深まって来ています。

 スベルべのつまらないブログにお立ち寄りいただいた皆様、今年はありがとうございました。
皆様にとって良い年が来るようにお祈り申し上げます。来年もよろしくお願い致します。

                       (終り)
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え?ロケ隊の食事60人分?(その3)

2013-12-30 19:49:36 | 暮らし

 さて、興奮に冷めやらぬスベルべ夫婦。
スベルべトーちゃんなんて疲れ果て、肝心の晩酌も忘れて寝るほどの一日。

 夜も明けて、二日目の夕食準備に早朝から取り掛かります。
ざっとこんな手順で、スベルべママが海苔を広げた上にお握りを乗せ、
スベルべトーちゃんが、ややおぼつかない手つきで海苔を載せて握って完成って言う流れ。


 喧嘩なんてしている暇も何もありゃしない。
四ツ切りにした海苔を並べて、その上にスベルべママがお握りを載せる。

 間髪をいれずにスベルべがその上に四ツ切りの海苔を載せ、
すこし、海苔が柔らかくなったところで握りしめ、箱に並べる流れ作業。


 これで、一回分かな。
物好きなスベルべ夫婦は、何のために準備していたのかこんな大きなステンレスボウルも有るのです。


 さてさて、その他に写真を撮る間も無かったけれども、暖かい「ケンチン汁蕎麦」用の汁も煮る。
約束の時刻、二時半にほぼぴったりと仕上げましたよ。
そして、撮影現場であり、食事場所でもある温泉宿の玄関前にキッチンカーを乗り入れて準備。


 ピカピカのキッチンカーに乗り込むのはスベルべ夫婦と「イチカラ畑」のリーダーの三人のみ。
いよいよ、私たちにとっての戦いの火ぶたは切って落とされたのです。


 スベルべママが我が家のネギを使って薬味を作ります。
スベルべトーちゃんもカーちゃんが用意したお揃いのターターンチェックのエプロンを着用。

 「よーし、これで万全準備完了」なんて叫ぶスベルべトーちゃんに、
「エプロンの紐の掛け方が間違い!紐が後ろで交差してない」なんて言い放つスベルべカーちゃんです。

                        (続く)
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え?ロケ隊の食事60人分?(その2)

2013-12-29 21:49:22 | 暮らし

 ここは、イチカラ畑の製粉工場の事務室兼休憩室。
この部屋をメインに使ってスタッフの皆様に搗き立ての餅を食べて頂くことになる予定。
「黄粉餅」大根おろしの「おろし餅」の二種類を山ほど準備しました。


 「イチカラ畑」のキッチンカーも準備OK。
温かい蕎麦を何時でも出せる準備が整っています。


 しばらくすると、スタッフたちがポツリ、またポツリと食事に帰ってきます。
一様に、美味しい、美味しいと口にして下さいます。


 この「おろし餅」の大根おろしの味を絶賛して下さった方も。
一度雪に会わせてから収穫した、「雪の下大根」の味を知って下さるなんて嬉しかったですね。


 スベルべママのサービスでこんな漬物も。
大根、身欠きにしん、糸ウリ、ニンジンを麹味で漬けたものです。


 食事に帰って来るスタッフが途切れたので、撮影現場まで行ってみる事にします。
撮影現場は、なんとイチカラ畑の工場から数百メートルも離れていない場所。

 煌々とライトに照らされた向こうには、雪に半分埋もれた形の乗用車が見える。
聞くところによると、雪の中で遭難した車の中から救出する場面だとか、なんとか。

 初めてみる撮影現場の様子は驚きの状況。
撮影する自動車と、カメラの位置はかなり離れていて、監督さんは現場も見えないようなところで、
モニターか何かを見ながらの指示なんですから。

 さて、肝心の主演者ですが最後まで食事に現れることは有りませんでした。
長引く撮影に疲れて、真っ直ぐ宿に向かったと言うようなお話。

 ワンカット撮るのに、降雪の量とか、色々なタイミング、状況を見定めるから時間がかかるらしい。
さて、翌日はスベルべ夫婦、果たして役所広司さんに出会えるのでしょうか。

                           (続く)
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え?ロケ隊の食事60人分?(その1)

2013-12-29 05:42:59 | 食べ物

 暮れも押し詰まったと言うのに、降って湧いたようなとんでもない話が舞い込む。
イチカラ畑のリーダーからスベルべママに連絡が有り、映画のロケ隊の夕食を作ってもらえないかとの事。

 もう、すっかり舞い上がりその気になっているスベルべママに水を差すのも可哀そうな事。
良いも悪いも言えないような流れの中、片棒を担ぐ事を承諾した優しいスベルべトーちゃんでした。

 それで、その夕食と言うのが28日29日の二日分の夕食。
当初の一日目が65食、二日目が60食と言う話が、すぐに変更で70食と65食に増える。

 えい、ままよ、一日目はイチカラ畑の蕎麦と、我が家の搗き立て杵搗き餅、二日目は蕎麦とお握りに決めた。
さて、一日目の昨日はスベルべトーちゃんのパート終了を待ってカマドの薪に着火。
戦いの火ぶたは切って落とされたのです。


 一昨年の水害で被災し、半死半生のような状態のカマドもなんとか元気よく燃え上がる。
煙だか、湯気だか分からないような状況下だけれども、まずは順調な滑り出し。


 つい、先日「味噌を作るのにも必要だし、餅搗き機を買う?」なんて言っていたのに、
「ねートーちゃん、餅搗き機は止めて今年はこれで搗いてしまおう」なんてスベルべママの案で二臼分搗く事に。


 ほら、出ましたよ、我が家の宝物「明治25年」なんて銘が刻まれた大臼が。
汚れのように見えるのはまだ濡れていない部分。水とタワシで磨くと綺麗な年輪が浮かび上がります。


 さて、一段目は普通の餅。そして二段目の蒸し器は蓬餅。
その一段目が蒸し上がり、熱々のもち米を、臼に開けて準備完了。


 大臼にバランスの良い、これまた大きな杉丸太の杵。
ちなみに、臼は欅製ですよ。ま、なんでも良いけれどもいずれも老体にはこたえますな。


 続いて順調に搗き上がった「ヨモギ餅」別名「草餅」ですね。
三升ずつ、二臼搗いて、各々二升分をロケ隊の夕食に。一升分ずつを伸ばして切り餅として我が家用。

 お、そうそう肝心の映画ロケはと言うと主演が「役所広司」で助演が「中谷美紀」さんだとか。
ま、どなたでも良いけれども食事を引き受けた上は、美味しくて安全なものを提供しなくてはならない。

 何時にも増して慎重なスベルべママは使う器具類をアルコールで拭き、しっかりと手袋着用。
え、?スベルべトーちゃん?大丈夫、中からアルコール消毒済みだから(大笑)。

                         (続く)
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お母さん、さようならマックスは元気です

2013-12-28 04:25:55 | マックス

 「ミミお母さん、僕を生んでくれてありがとう」
「元の名前ボスから今の名前マックスに変わった頃の僕です」


 一晩だけ鳴いたけれども、後は気丈に独り立ち。
腕白さを発揮し始めます。


 ほら、赤ちゃんから少年に変わるころですよ、お母さん。


 お母さんに似たのか、働き者になりました。
「ホラ、トーちゃん畑へ行って仕事!仕事!」なんてね。


 「トーちゃんたらモー、また忘れ物!しっかりしてよー」なーんて。


 もう何回も皆さんに見て頂いたけれど、こんなに元気な頃もありました。
まるで、新田次郎さんの「強力伝」の主人公ですよ。


 ま、たまには大あくびもするけれど、概ね退屈しない人生、オット「ワン生」です。


 ミミお母さん、どうぞ安らかにおやすみなさい。
僕は何時までも何時までも元気です。そしてミミママの事はけっして忘れません。
僕、マックスを生んでくれて本当に有り難うございました。

 「マックスの母上ミミちゃんは26日の朝、老衰のため黄泉の旅路に立ったとの事です。19歳でした」
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