(正月休みが終わって新聞連載も再開です)
チーズフォンジュ(その1)
20数年前に家を新築した際に、お祝いを貰った姉妹たちにお返しにと、
張り切って「チーズフォンジュセット」を懇意にしていた三条の金物商から購入して配った。
ステンレス製の深い片手鍋に五徳付き。
他にはなんとアルコールランプが付いていて、五徳に載せた片手鍋を下から炙って加熱するという仕掛け。
レシピに従い、ニンニクの切り口で鍋の底から周りを拭って香りを付け、先ずは白ワインを注ぎ入れる。
ワインの温度が上がってきたところでチーズを少しずつ入れて溶かす。
熱々のチーズが有る程度の量になったところで、
木の柄が握り手の長いフォークに刺した四角に切ったフランスパンを入れてチーズを絡めて出来上がり。
物の本によると、最後に鍋に焦げ付いた「チーズのお焦げ」も美味しいと有るが中々上手く行かない。
焦げ付くと言うよりもこびり付くと言う表現がぴったりで食べられたものではない。
それでも、珍しく、そして少し洒落た感じの「チーズフォンジュ」を作っては楽しんだものだった。
しかし、有る時「チーズフォンジュパン」と言う陶器の鍋が適するという記載が見つかった。
そして、長岡の大手通りの交差点角に有る、老舗の金物屋「鍋忠」さんに行き、話しをしてみると、
「今は在庫が無いけれど、取り寄せますよ」とカタログを見て言って下さった。
そこで、取り寄せするのに一つでは申し訳ないと思い、二つを注文し、入荷を待った。
(続く)
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