のんびりぽつぽつ

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「クレオパトラの夢」

2009年10月26日 16時49分55秒 | ★★恩田陸
恩田 陸 著 双葉文庫。

わが家の本棚。
素子さん以外は極力文庫にしよう・・・・と思ってから何年?
この本はハードカバーで持っていたんだけれど、
この度ついに、文庫に変更されました。。
(つまり、結局2冊買ったってことになるのよね。。。手放したくはない作品なんだもん。再読何度も。。だし。。。/爆)


北国はH市を訪れた神原恵弥(かんばらめぐみ)。
女子言葉を巧みに操り、見目麗しく、特殊な環境で育ったがために(?)、かなり特殊な性格に落ち着いた彼はれっきとした男性。
(何となく、素子さんの『扉を開けて』の斉木杳氏を思い出す・・・環境設定が似てるんだよね。反応は正反対に育つけど。)
某製薬会社の研究員で、その実、ま、いろいろ肉体活動を伴った特殊なお仕事をしているのだけど。
寒さのダイッキライな彼が、何故クリスマス直前のH市に震えながら来たかと言うと、婚約破棄をしてまで貫いた大恋愛で不倫の彼を追いかけて飛び出した双子の妹、和見を家に連れ戻すため。
そしてもう1つ。
ずっとささやかれる「クレオパトラ」というものの正体を掴み、できれば手に入れるため。

謎解きの物語として捉えると、少々物足りないような気もするのだけれど、
結果、なんにもなかったよ、で終わるこのお話は、
「実は結構世界的に有名になってしまった」神原恵見という人物の休暇、
と見ると、すごく「らしい」と今回感じてしまった。
結局、彼が動いたという事実が、業界を騒がせてクレオパトラ関連を混濁の渦に飲み込んだのだもの。

「クリスマス休暇よ!」といいながら、何だかんだと和見に振り回される彼は、
前作「MAZE」よりも何となくずっこけていて、楽しい。
双子の会話は掛け合い漫才状態だし、
なんていうか、キャラ設定が本当にこの作家は上手いよな、と思う。

これは、恵弥のシリーズなの、ね?
続きはあるのかなあ?
文庫はまだこの2冊のみ?

常国シリーズに続いて好みな世界かも、なこの作品。
続きを書いてほしいですよ。
恩田作品は、私にとってちょっと賭けのようなところがある。
ぴたっとハマってすごく面白いときと、
どうしてもだめで、(だけど文章は上手いからひきつけられて読み終わり)、その後影響強すぎて苦しむときと・・・・(^^;)

でもだから、好きな作家さんの1人なのです。
元気でこれからも書いてください!恩田先生!!
(ちょっと。。ナーバス?栗本先生に加えて、氷室先生も逝かれてしまってることを先日知って・・・・合掌)

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