のんびりぽつぽつ

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「中庭の出来事」

2009年10月09日 21時22分30秒 | ★★恩田陸
恩田 陸 著 新潮文庫
山本周五郎賞受賞作


繰り返される、少しずつ違う劇。
繰り返される、どこかが違う事件(事故?)。
語る人によって、同じことが全く変わる情景と立場。
全く違う場所で話されること。

それぞれが、関係ないことのように見えて、
最後にすべてが一気に纏め上げられる。

これは、確かに恩田作品だなあ。。

と、読み終えた今は思うのだけれど。


正直。
辛かった。

特に劇中劇に織り込まれる「ロミオとジュリエット」とか「真夏の夜の夢」。
戯曲(?)を読み慣れないせいもあるんだろうけれど。
誰が誰やら訳がわからなくなっちゃうし・・・(^^;)

辛い・・・・と思いつつ、何とか乗り切ったというのが正直な感想。

加えて。
たぶん、ちょっと疲れてた。
繰り返される同じ文章に。

 この前読んだ「四畳半神話大系」で、ね。ちょっと疲れたんだ。
 組み違っているけれど、必ずどこかに入ってくる同じ文章に・・・・・。
 あー、またこの文章だぁ。。。と。

タイミングの問題、もあったかな。
間違いなく、すごく作りは巧妙で、
ラスト、読み終わったときに感じる、
騙されたような負に落ちないような、
でもどこか心地よい感覚は、恩田陸作品そのもので。

再読すると、とても楽しめそうな雰囲気がある。

結論がわかってから最初から読む。
それがすごく判りやすいことって・・・・・ある、よね?
(一応ミステリーなんだけど・・・・)

芝居表現は、すごくおもしろい。
目の前にその舞台の情景が浮かぶ。これはもう秀逸で最高。
ふと、「チョコレートコスモス」を読み返したくなった。

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