その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

王国内の見えない敵

2009-07-24 22:24:40 | 暮らし
山形は梅雨明け宣言も出されていないというのに、あと2週間ほどで「立秋」を迎えます。これから夏本番、小学生だってこれから夏休み(我が在所の夏休みの始まりは、やや遅いのです。)だというのに秋の話題とは…トホホ。
本日、夢屋国王の思考回路は、「雨が続いて草伸びた」→「ハヨ、草刈りせねば」→「あれ、花菊が咲いた」→「お盆が近いよなぁ」→「立秋って何日だっけ」→「出穂(シュッスイ)期が近いよなぁ」→「カメムシ出るかなぁ」→「草刈り急ごう」…と堂々巡りを続けます。
           
お得意の虫の話題に移りますが、画像は『ブチヒゲカメムシ』です。昆虫図鑑では「コメも食害する。」と紹介されておりますが、私が恐れているカメムシは、「アカスジカスミカメ」・「アカヒゲホソミドリカスミカメ」・「ホソハリカメムシ」といったお歴々です。(詳しくは、宮城県病害虫防除所HPをご覧下さい。http://www.smile.pref.miyagi.jp/byogaityu_gazo/frame_suitou.htm
『ブチヒゲカメムシ』などは、まだ可愛いものです。なぜなら、私が恐れるカメムシは、目に見えないほど小さく、そしてまた、日中、草むらに潜み、夜、活動するという意味で、二重にその姿を見せない生活を行っているからに他なりません。
           
夢屋王国の昨年度作付米「はえぬき」1,000粒です。一粒一粒数えました。(やはり、暇人です…^^;)私のさほど大きくもない手で軽く一握り。この量の中に、一粒でもカメムシの吸汁米(斑点米)が混入すると、2等米に格下げされてしまいます。米穀検査基準に定められた着色米混入率を解りやすく説明するとこうなります。
結果的に、目に見えない敵に対して脅え、そして防除薬剤を散布せざるを得なく成ります。さらに、最も怖いのは、生産農家の人々が、これら加害カメムシの姿を、おそらく知らないであろうという現実です。目に見える敵、例えば『コバネイナゴ』であれば、その食害は、大量発生していない限り、夢屋国王の寛大なる御心により許容されますが、目に見えない敵に対しては、発生が確認されてからでは対処が後手に回ってしまいます。他人様の耕作放棄地の草刈りまでしなければならない原因はココにあります。「それならば、作付している稲に薬剤散布をせず、耕作放棄地に薬剤散布をすれば良いではないか。」確かにその手もありますが、そのことは、無実の罪を着せられた『ブチヒゲカメムシ』などの大量無差別殺人につながりませんか…?
           
『やれ打つな 蠅が手を擦る 足を擦る』(一茶)ってね。
家の中では、不衛生で邪魔なハエでも、かぼちゃの葉の上で命乞いをするハエに、薬剤を撒く必要はないと思ってしまうんですよ。
コメント (2)
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