夏至から秋分に向かうに従って、夜明けは次第に遅くなっていく。当たり前のこととは知りつつも、朝の5時には明るかった外の景色は、まだ薄暗がりの世界なのであります。日中のピーカンの太陽を避けて、朝仕事で作業をこなそうと思っても、盛夏の頃より1時間は作業時間が短くなってしまうのでありまして、残暑は続いておりますが確実に季節は秋に向かっているのであります。
イネの登熟期に高温の日が続くと、イネという植物体自体が勢いを無くし、結果として乳白米や胴割米が出易くなり、秋野菜はなかなか育たない。カラカラの畑に植え付けたハクサイに朝晩水を掛けている方の姿も見られるようになり、今年の秋野菜は高値になりそうなどと考えるのであります。『夢屋農園』の野菜は自家用であるから、そんなに一生懸命取り組む必要もないのでありますが、作る以上は良い物を…知識を蓄え、栽培技術を磨いて、行く行くは販売用になどと夢を語るのでありますが、生活の糧を求めるという本気度が今ひとつ、家庭菜園に毛が生えた程度の取り組みだから、ここいらで本気で取り組む作物を絞る必要があるのかもしれません。
とても小さな虫(イネの籾程の大きさです。)なのでピンボケ気味でありますが、これがアカスジカスミカメでありまして、斑点米の原因となる害虫であります。『夢屋国王』の公用車である軽トラックの荷台には、100均で買い求めた捕虫網が常備されておりまして、『夢屋本田』回りの荒れた畑を振り回すこと20回…10mほど進んだところで網の中を確認するとクモやハエに混じって、このカメムシが3匹ほど捕獲できました。正式には、直径36cmの捕虫網を使って20回振り回し、獲れた虫の数で害虫の発生を予察する「すくい捕り法」という手法なのでありますが、昨年は水田の中も回りの荒地でも捕れることが無かったのであります。今年は一発で3匹…JAさんや普及所が発表しているように、カメムシの多発する年なのかも知れません。出穂期から乳熟期に2度ほど殺虫剤散布をするのが常道のようでありますが、『夢屋国王』は出穂期に一度、三種混合ワクチン(紋枯れ病、いもち病、殺虫剤)を散布しただけ…これで大丈夫なのと内心ヒヤヒヤものでありますが、カスミカメの被害は8月初旬の頃と勝手に決め付けているので様子を見ることにします^^;
カスミカメの口吻は意外にも弱く、籾が硬くなる前の被害が大きいと考えられるので、この時期に防除をしても時既に遅し…むしろ、被害に関係ないカメムシを見て騒いでいる『クワボン』に「これがアカスジカスミカメである。」と画像を見せて上げました。農業に携わっていても、害虫や病気を知らないことが多く、慣行防除を何の抵抗もなく行っている場合が多いのでありまして、イネの葉にいもち病斑が見られなかった今年などは、紋枯れ病予防薬と殺虫剤(スミチオン)の単剤散布で充分だとも思えるのですが、それぞれを購入して散布するとかえって高くついてしまうので、今年も三種混合ワクチンを採用した『夢屋国王』であります。殺虫剤を1回分手控えることで、後から泣きを見るのは自分自身でありますから、まぁ、これも実験の内として結果を見ることにしましょう^^;
ニラの花言葉は「多幸」…薬剤散布を勇気を持って減らしても販売価格は変わらないんだよなぁ…『減農薬米』として、誰か評価してもらえませんかねぇ…「星への願い」これもまた、ニラの花言葉であります。何を言いたいのか、結論がカスミカメ^^;