その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

文化の違い

2019-12-01 05:55:23 | 転職

B級グルメの極み…「冷たい肉そば」

齢88歳になるオッカーの父が、入院してかれこれ1ヶ月になろうとしております。12月には退院の目処も立ちましたが、病床で心配しているのは妻と「庭の松の木」。何故か自身の身体の話が出て来ない(笑) かつて、米沢の叔父が「盆栽と病気の息子とどっちが大切なのか?」と妻(叔母)から究極の選択を迫られ、「息子も盆栽も同じくらい手間(世話)を掛けている。」と応えたという逸話を思い出してしまいます。愛好者は寸暇を惜しんで世話をし、自分と同等に大切な物らしいのだが、趣味でもない『夢屋農場長』にしてみれば、負の資産でしかないのでありますが…。
数年前から足を悪くして、雪囲いくらいはしてやらねばと声を掛けても「大久保(叔父)がしてくれるから。」と応えていた親父であるが、今年はその『大久保』も足が悪いと来てくれない。(と言うより何やら確執があったようであります。)
ここは『夢屋造園』の出番であると弟子の『ポン太郎君』を連れて、河北町谷地(村山地方)に出張作業…しかし、同じ山形県内でも『雪囲い』の方法・流儀が違うのであります。村山地方は概して雪の量が少ないので、「雪吊り」や竹の簡易な囲いで済んでしまう。豪雪地帯である置賜地方の『夢屋造園』は、『雪吊り』などしたことがない。有名な「兼六園」をイメージし、オラにも出来ると出掛けたのでありますが…材料が無い!義理の兄貴はまったく庭木には関心が無いようであり…忙しい仕事に出掛けちゃいましたよ。それでも何とかやっつけ仕事…まぁ、器用貧乏の極みでありますなぁ(笑)

お昼時に地元シルバー人材センターの作品を見て、『職人魂』に火が付きました(笑) 河北町谷地名物の「冷たい肉そば」…長男『ポン太郎君』は「温かい肉そば」をチョイスし、外仕事で身体が冷え切った庭師『夢屋親方』は、肉そばと同じスープを使っているという「肉らーめん」というものを注文してみました。蕎麦が出て来る前に一服していると、お店の前のお宅の『雪吊り』が見事で、外仕事をしているバアちゃんに声を掛けてみました。「この雪囲いは、この家の旦那さんがしたのかい?庭師さんに頼んだのかい?」…「シルバー人材の人たちだよ。」(バアちゃん)…「バアちゃん!見事な雪吊りだから見せてちょうだい。」…見知らぬお宅にお邪魔し庭を見せて頂く。見て技を盗む(真似る、学ぶ)ことは、職人・百姓の素養のひとつだと考えている。そして、即座に決断した…「やり直し!」置賜の庭師が、村山の庭師に笑われるような仕事は残していけないのであります。(意地の張り合いも職人・百姓に必要な素養である^^;)
ちなみに、谷地の娘と結婚してから、初めて頼んだ「肉らーめん」は…冷たいらーめんだった!!!
「す、す、すみませ~ん。我儘言って申し訳ありませんが、外仕事で身体が冷え切っているので、温かいスープ少しだけ頂けませんか?」「な~んだ、始めに言ってくれれば、温い(ぬるい)らーめんにしたのに。」この地の蕎麦とらーめんは、冷たいそばが基本であり、アツアツのらーめんは、始めに頼まないと出て来ないのかぁ。もしかして、メニュー表にある「鍋焼きうどん」も「温かい鍋焼きうどん」と頼まないと冷えひえなのが出てくるのかぁ?同じ山形の文化の違いを感じた一日でありましたとさ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする