日本政府はフィリピンで11月に開かれる東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）関連首脳会議を前に、ドゥテルテ大統領の来日を招請したのですね。
中国が一方的な軍事拠点化を進める南シナ海問題について、日米比 3か国の連携のあり方も含めて意見交換がなされたのだそうです。31日、ドゥテルテ大統領夫妻と、天皇、皇后両陛下との会見も実施されました。
北朝鮮の核・ミサイル開発問題で、国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行など、圧力強化に向けて連携することで一致したと書かれている一方、ドゥテルテ大統領は、「全ての当事国に再びテーブルにつくよう呼びかけている」と、対話の重要性も指摘したとも書かれています。つまり、中国が主張する"対話"も取り上げ、日米が国連で推進する制裁強化路線に釘を刺してもいるのですね。
ギャングには容赦なく力で押さえつけるドゥテルテ氏ですが、北朝鮮の暴走には話し合いを持ち出す。中国への配慮が見え見えですね。
アキノ政権時代に提訴した南シナ海・スカボロー礁周辺の領有権を巡る仲裁仲裁裁判所の裁定では勝訴したのに、中国の圧力に屈して保留にさせられてしまっているドゥテルテ大統領。
国際法で護られている南シナ海での航行の自由確保や、中国の「九段線」に基づく領有権、領海の否定。これを中国寄りの姿勢で無視するドゥテルテ大統領。選挙中や当選当初は、中国に不法占拠された島にフィリピン国旗を立てに行くと言っていたのですが、すっかり中国に丸め込まれているドゥテルテ氏。
お金の力に負けてしまったのですが、日米側に引き戻すことが出来るかは微妙ですね。お金のバラマキ勝負となると、日米共に中国にはかないません。
見方を変えて、犯罪者や選挙戦中の対中強硬姿勢を大統領に就任してからは、現実的になり、特に対中姿勢では話し合い路線で中国の侵略を防いでいると評価する声もあると。
いずれにせよ、ASEANの中ではベトナムに次いで中国の暴挙に批判的で、果敢に中国に挑んでいたフィリピン。
ドゥテルテ大統領とも、トランプ大統領とも親しい関係とされる安倍首相。
ドゥテルテ大統領に、前政権のアキノ氏との関係の様な反中は困難としても、中国に一方的に取り込まれないような日米比の三国関係構築を、安倍首相には期待します。
こうした外交舞台で期待を抱かせる日本の首相がかつていたでしょうか。
中国に飲み込まれそうなフィリピンを、日米比の三国関係を繋ぐことで食い止める。安倍首相の活躍を期待します。
# 冒頭の画像は、天皇、皇后と会見したドゥテルテ大統領夫妻。
この花の名前は、ユキヤナギ
↓よろしかったら、お願いします。
中国が一方的な軍事拠点化を進める南シナ海問題について、日米比 3か国の連携のあり方も含めて意見交換がなされたのだそうです。31日、ドゥテルテ大統領夫妻と、天皇、皇后両陛下との会見も実施されました。
対北 日・フィリピン連携 首脳会談 1兆円支援策で合意 （10/31 読売朝刊 一面）
安倍首相は30日、フィリピンのドゥテルテ大統領と首相官邸で会談した。
両首脳は北朝鮮の核・ミサイル開発問題で、国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行など、圧力強化に向けて連携することで一致した。
首相は会談後の共同記者発表で、北朝鮮問題や東アジア地域などについて「ドゥテルテ大統領と手を携え、協力していく」と強調した。ドゥテルテ氏は「日本と協力して地域の安全のための様々な課題に対処していく」と述べる一方、「全ての当事国に再びテーブルにつくよう呼びかけている」と、対話の重要性も指摘した。
会談では、中国が一方的な軍事拠点化を進める南シナ海問題について、日米比 3か国の連携のあり方も含めて意見交換した。
両首脳は、フィリピンの地下鉄などのインフラ（社会資本）整備や違法薬物対策などのため、今後５年間で日本が実施する１兆円規模の支援策でも合意した。
ドゥテルテ氏の来日は昨年10月以来 2回目。日本政府はフィリピンで11月に開かれる東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）関連首脳会議を前に、ドゥテルテ氏の来日を招請した。ドゥテルテ氏は31日、天皇、皇后両陛下と会見する。
安倍首相は30日、フィリピンのドゥテルテ大統領と首相官邸で会談した。
両首脳は北朝鮮の核・ミサイル開発問題で、国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行など、圧力強化に向けて連携することで一致した。
首相は会談後の共同記者発表で、北朝鮮問題や東アジア地域などについて「ドゥテルテ大統領と手を携え、協力していく」と強調した。ドゥテルテ氏は「日本と協力して地域の安全のための様々な課題に対処していく」と述べる一方、「全ての当事国に再びテーブルにつくよう呼びかけている」と、対話の重要性も指摘した。
会談では、中国が一方的な軍事拠点化を進める南シナ海問題について、日米比 3か国の連携のあり方も含めて意見交換した。
両首脳は、フィリピンの地下鉄などのインフラ（社会資本）整備や違法薬物対策などのため、今後５年間で日本が実施する１兆円規模の支援策でも合意した。
ドゥテルテ氏の来日は昨年10月以来 2回目。日本政府はフィリピンで11月に開かれる東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）関連首脳会議を前に、ドゥテルテ氏の来日を招請した。ドゥテルテ氏は31日、天皇、皇后両陛下と会見する。
北朝鮮の核・ミサイル開発問題で、国連安全保障理事会の制裁決議の厳格な履行など、圧力強化に向けて連携することで一致したと書かれている一方、ドゥテルテ大統領は、「全ての当事国に再びテーブルにつくよう呼びかけている」と、対話の重要性も指摘したとも書かれています。つまり、中国が主張する"対話"も取り上げ、日米が国連で推進する制裁強化路線に釘を刺してもいるのですね。
ギャングには容赦なく力で押さえつけるドゥテルテ氏ですが、北朝鮮の暴走には話し合いを持ち出す。中国への配慮が見え見えですね。
アキノ政権時代に提訴した南シナ海・スカボロー礁周辺の領有権を巡る仲裁仲裁裁判所の裁定では勝訴したのに、中国の圧力に屈して保留にさせられてしまっているドゥテルテ大統領。
国際法で護られている南シナ海での航行の自由確保や、中国の「九段線」に基づく領有権、領海の否定。これを中国寄りの姿勢で無視するドゥテルテ大統領。選挙中や当選当初は、中国に不法占拠された島にフィリピン国旗を立てに行くと言っていたのですが、すっかり中国に丸め込まれているドゥテルテ氏。
お金の力に負けてしまったのですが、日米側に引き戻すことが出来るかは微妙ですね。お金のバラマキ勝負となると、日米共に中国にはかないません。
日比首脳会談 首相、米比関係を橋渡し 3国連携強化、中国に対抗 （10/31 読売朝刊）
安倍首相は30日、ドゥテルテ比大統領との会談で、日米比3か国の連携強化を改めて図った。日本政府は、首相がドゥテルテ氏と米国のトランプ大統領のいずれとも関係が良好なことから、米比関係改善に向けた橋渡し役を務め、南シナ海を軍事拠点化する中国に対抗したい考えだ。
米比関係はオバマ前大統領がドゥテルテ氏の強権的な麻薬対策を批判したことで冷え込んだ。だが、トランプ政権になってティラーソン国務長官が8月にフィリピンを訪れ、同国の過激派組織に対する掃討作戦への協力を約束するなど、関係改善に向かっている。
日本政府は、米比両国の良好な関係が東アジア地域の安定に不可欠だとみている。過去には両国関係悪化に伴って米軍がフィリピンのスービック海軍基地などから撤退したことで、中国が南シナ海への進出を強めた経緯もある。
日本政府関係者によると、首相は9月にニューヨークを訪問した際、11月中旬にフィリピンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の際にドゥテルテ氏と接触するよう、トランプ氏に直接働きかけた。これにより、両大統領の初会談が実現することになったという。
ドゥテルテ氏は、南シナ海問題で中国と激しく対立したアキノ前政権の「親米反中」路線を転換し、南シナ海での中国の主張や主権を否定した昨年7月の仲裁裁判所の判決を事実上棚上げした。その結果、中国はフィリピンと領有権を争う南シナ海・スカボロー礁周辺での埋め立てなどを自制しているとされる。
南シナ海などでの「法の支配」を掲げる日本政府は中国に仲裁裁判所判決の順守を求めつつも、中国の進出を食い止めているドゥテルテ氏の外交手腕については「現実的でバランス感覚がある」(外務省幹部)と一定程度、評価している。
日比首脳会談の要旨
【北朝鮮問題】
両首脳北朝鮮は核・ミサイル開発を継続しており、脅威であると認識ずる。関連する国連安全保障理事会決議の厳格な履行が重要だと確認し、拉致問題の早期解決に向けて協力する.,
【日比関係】
首相 (今年1月の首脳会談で)今後5年間で1兆円規模の貢献策を表明した。(これを具体化した30日の共同声明に基づき)協力を迅速かつ確実に実施し、強力な戦略的パートナーシップを世界に示したい、防衛協力を一層推進したい。
大統領 日本からの長年の支援に感謝する.
【11月のASEAN関連首脳会議】
首相 大統領が議長を務める東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議の成功を全面支援する.
大統領 連携したい.、
安倍首相は30日、ドゥテルテ比大統領との会談で、日米比3か国の連携強化を改めて図った。日本政府は、首相がドゥテルテ氏と米国のトランプ大統領のいずれとも関係が良好なことから、米比関係改善に向けた橋渡し役を務め、南シナ海を軍事拠点化する中国に対抗したい考えだ。
米比関係はオバマ前大統領がドゥテルテ氏の強権的な麻薬対策を批判したことで冷え込んだ。だが、トランプ政権になってティラーソン国務長官が8月にフィリピンを訪れ、同国の過激派組織に対する掃討作戦への協力を約束するなど、関係改善に向かっている。
日本政府は、米比両国の良好な関係が東アジア地域の安定に不可欠だとみている。過去には両国関係悪化に伴って米軍がフィリピンのスービック海軍基地などから撤退したことで、中国が南シナ海への進出を強めた経緯もある。
日本政府関係者によると、首相は9月にニューヨークを訪問した際、11月中旬にフィリピンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の際にドゥテルテ氏と接触するよう、トランプ氏に直接働きかけた。これにより、両大統領の初会談が実現することになったという。
ドゥテルテ氏は、南シナ海問題で中国と激しく対立したアキノ前政権の「親米反中」路線を転換し、南シナ海での中国の主張や主権を否定した昨年7月の仲裁裁判所の判決を事実上棚上げした。その結果、中国はフィリピンと領有権を争う南シナ海・スカボロー礁周辺での埋め立てなどを自制しているとされる。
南シナ海などでの「法の支配」を掲げる日本政府は中国に仲裁裁判所判決の順守を求めつつも、中国の進出を食い止めているドゥテルテ氏の外交手腕については「現実的でバランス感覚がある」(外務省幹部)と一定程度、評価している。
日比首脳会談の要旨
【北朝鮮問題】
両首脳北朝鮮は核・ミサイル開発を継続しており、脅威であると認識ずる。関連する国連安全保障理事会決議の厳格な履行が重要だと確認し、拉致問題の早期解決に向けて協力する.,
【日比関係】
首相 (今年1月の首脳会談で)今後5年間で1兆円規模の貢献策を表明した。(これを具体化した30日の共同声明に基づき)協力を迅速かつ確実に実施し、強力な戦略的パートナーシップを世界に示したい、防衛協力を一層推進したい。
大統領 日本からの長年の支援に感謝する.
【11月のASEAN関連首脳会議】
首相 大統領が議長を務める東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議の成功を全面支援する.
大統領 連携したい.、
見方を変えて、犯罪者や選挙戦中の対中強硬姿勢を大統領に就任してからは、現実的になり、特に対中姿勢では話し合い路線で中国の侵略を防いでいると評価する声もあると。
いずれにせよ、ASEANの中ではベトナムに次いで中国の暴挙に批判的で、果敢に中国に挑んでいたフィリピン。
ドゥテルテ大統領とも、トランプ大統領とも親しい関係とされる安倍首相。
ドゥテルテ大統領に、前政権のアキノ氏との関係の様な反中は困難としても、中国に一方的に取り込まれないような日米比の三国関係構築を、安倍首相には期待します。
こうした外交舞台で期待を抱かせる日本の首相がかつていたでしょうか。
中国に飲み込まれそうなフィリピンを、日米比の三国関係を繋ぐことで食い止める。安倍首相の活躍を期待します。
# 冒頭の画像は、天皇、皇后と会見したドゥテルテ大統領夫妻。
この花の名前は、ユキヤナギ
↓よろしかったら、お願いします。
