遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

新型コロナはいわば「真実を暴くウイルス」だ

2020-05-10 01:23:56 | 武漢肺炎
 新型コロナはいわば「真実を暴くウイルス」だ。EUが機能しないこと、イタリアの無秩序ぶり、中国は虚言の国であることも暴き白日の下にさらした。
 米歴史学者のエドワード・ルトワック氏が危機が「世界の真実」を暴いたとし、国際秩序は多国間枠組みの機能不全を受け、「国民国家の責任」が増す時代に回帰すると予言しています。
 
【コロナ 知は語る】多国間協調が機能不全 国民国家の責任増す-エドワード・ルトワック氏 - 産経ニュース 2020.5.9

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は第二次世界大戦以来の危機と形容される。世界はどこへ向かうのか。戦略論研究の世界的権威として知られる米歴史学者のエドワード・ルトワック氏危機が「世界の真実」を暴いたとし、国際秩序は多国間枠組みの機能不全を受け、「国民国家の責任」が増す時代に回帰すると予言した。

 --新型コロナが世界に与えた地政学上の影響は

 「
第一は、欧州における(政治的な流れの)断絶だ。欧州連合(EU)は欧州諸国間の戦争を予防するために設立されたが、EUが直面した初の戦争並みの不慮の事態である新型コロナへの対応に失敗した。共有された医療情報や共通の医療戦略は存在せず、被害の少ない国が被害の多い国を助けるなどの相互支援もあまりなかった」

 「
EUの連携した外交政策も皆無だった。例えばイタリアは中国からの支援を喜んで受け入れた。他方、ドイツやスウェーデン、オランダなど他の欧州諸国は中国の支援を拒絶した。融合を目指したEUは役割を見失った。今後は英国に続き、多くの加盟国が静かに脱退していくはずだ」

 「米中関係は悪化の一途をたどり続けるという意味で一貫している。わずか十数年前、米国は『パンダ・ハガー』(媚中派)に席巻されていた。違っていたのは国防総省だけだ。風潮は変わりつつあるが、新型コロナが人々の対中意識の変化を加速させるだろう。誰もがウイルスが中国由来であり、中国当局が対応を誤ったことを知っているからだ」

 --米中による「大国間競争」はどうなる

 「
トランプ米政権に有利に働くだろう。これは、米国の(自由民主主義的な)政治制度中国を統治する(共産党独裁)体制とのせめぎ合いだが、中国の同盟国はパキスタンとイランの2カ国だけ。イタリアも中国に征服された。イタリアは歴史上、間違った側について、後から態度を変えることで有名だ」

 「一方、
他の国々は中国に背を向け、米国に付いている。ラーブ英外相が4月16日、『対中関係を全面的に見直すべきだ』と語っているのが良い例だ。中国の習近平国家主席は、ウイルスなど全ての事態への対処には独裁制が適していると主張して強権手法を正当化する。さらには世界を率いる指導者になる用意があるとの立場を示すが、世界各地で拒絶されている

 --製造業のサプライチェーン(調達・供給網)への影響は

 「
日本政府は企業が中国の拠点を国内に回帰させるか、第三国に移転させるのを後押しする費用として総額2435憶円を緊急経済対策に盛り込んだ。他国の企業も、自国政府の支援の有無とは無関係に、中国との縁を完全に切りたい思惑から脱出を進めている中国の実業界も同様だ。彼らは資産をニューヨークに移そうと血眼になっている」

 --国際機関や多国間枠組みの役割はどうなる

 
新型コロナはいわば「真実を暴くウイルス」だEUが機能しないことを暴き、多数の死者を出したイタリアの無秩序ぶりを暴いた。中国は虚言の国であることも白日の下にさらした。日本については『日本は中国とは違うから安全』といった意識が間違っていたことを思い知らせた

 「
新型コロナ危機を受けて起きているのは、グローバル化の揺り戻しとしての『脱グローバル化』だ。グローバル化は国際機関の台頭と連動してきた。EUや世界保健機関(WHO)などの機能不全が明白となったことで、世界はグローバル化や多国間枠組みから後退し、国民国家が責任をもって自国民を守る方向に回帰するだろう」
<中略>


 「
グローバル化が独裁制と親和性が高いのは、国際機関が非民主的だからでもある。EUとは選挙で選ばれた各国政府の権限を欧州委員会に移管するものだ。欧州中央銀行(ECB)の運営も非民主的だ。欧州諸国の民主体制が弱体化したのも、各国の権力が(EUという)非民主的な体制に移されたせいだ。グローバル化が民主主義に何ら寄与しなかった以上、脱グローバル化によって民主主義が損なわれることはない」(聞き手 ワシントン=黒瀬悦成)

 多国間枠組みの機能不全を生じた最も大きな現象は、欧州における(政治的な流れの)断絶だと。
 欧州連合(EU)は欧州諸国間の戦争を予防するために設立されたが、EUが直面した初の戦争並みの不慮の事態である新型コロナへの対応に失敗した。
 共有された医療情報や共通の医療戦略は存在せず、被害の少ない国が被害の多い国を助けるなどの相互支援もあまりなかった。
 連携した外交政策も皆無。イタリアは中国からの支援を喜んで受け入れた。他の欧州諸国は中国の支援を拒絶した。融合を目指したEUは役割を見失った。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、米中の「新冷戦時代」の対立にも影響を及ぼし、拍車をかけている。
 米国の(自由民主主義的な)政治制度と中国を統治する(共産党独裁)体制とのせめぎ合いだが、中国の同盟国はパキスタンとイランの2カ国だけ。そこへイタリアが中国に征服された。他の国々は中国に背を向け、米国に付いているとルトワック氏。
 中国の習近平国家主席は、ウイルスなど全ての事態への対処には独裁制が適していると主張して強権手法を正当化する。さらには世界を率いる指導者になる用意があるとの立場を示すが、世界各地で拒絶されているとも。

 中国経済を世界第二位に押し上げた製造業のサプライチェーンも、日本を含め各国で見直しが進められようとしていますね。
 中国の実業界も同様だ。彼らは資産をニューヨークに移そうと血眼になっているとルトワック氏。
 「新型コロナ危機を受けて起きているのは、グローバル化の揺り戻しとしての『脱グローバル化』だ。」「世界はグローバル化や多国間枠組みから後退し、国民国家が責任をもって自国民を守る方向に回帰するだろう」と。
 ただ、「グローバル化が民主主義に何ら寄与しなかった以上、脱グローバル化によって民主主義が損なわれることはない」とも。

 日本でもマスクや医療用品、自動車部品、トイレなどの住宅建築用品などの中国への依存度の高さが露呈し、安全への危惧が高まり、脱中国・チャイナプラスワン、国内回帰が検討され始め政府の支援策も出されています。

 感染拡大の経済への影響規模は、リーマンショック時を上回ると見こまれ、感染の収束化と同時に、経済対策も各国で検討・実施され始めていることも諸兄がご承知のことで、パンデミックの山を抑え、長期間での収束戦略を進めている日本にとっても大きな課題です。

 自粛しか対策がない専門家会議とその専門家会議に頼り切りの西村担当大臣。
 大阪府や東京医師会が創出していただいている各種方策で、明かりが見え始めているのが救いですね。



 # 冒頭の画像は、エドワード・ルトワック氏




  蒲の穂


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