遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

「軍国日本に対する戦勝61周年記念」会議

2006-09-09 23:49:34 | my notice
 ロシアのプーチン政権が後押しする国営ロシア通信は 5日、戦勝61周年を記念して、反日姿勢を鮮明にする中露両国の専門家を集めた国際ビデオ会議を初めて開催したのだそうです。(9/7 産経朝刊)
目的は、「ソ連と中国が共闘して日本への勝利を収めた」という対日歴史認識の共有を図り、靖国や北方領土などの歴史問題を通じて対日外交で連携を深め両国関係を緊密化し、日本の孤立化を図る狙いがあるものとみられるとのこと。

 
 ロシア側はまず、「61年前の9月2日は、ソ連軍が数百万の関東軍を壊滅させ、朝鮮半島と満州、クリール諸島、南サハリンを軍国日本から解放した記念日だ」と述べ、会議を開幕した。

 そのうえで、両国の戦略的な相互協力の進展を称賛し、「ソ連軍の有能な指揮の下、3週間で戦闘を終え、日本の軍国主義と全体主義から救ったことを世界は忘れない」と言明。「我々は共に侵略者日本と戦った」と中国側を持ち上げた。

 さらに、ソ連軍が、満州の日本人を保護したというエピソードまで紹介したが、ソ連軍による略奪や婦女子への暴行、その後、60万もの日本人をシベリア抑留し違法な強制労働に従事させた事実については一言も触れられなかった。

 中国側もこれに対し、戦後に書かれた勝利をたたえる詩を朗読するなどしてこたえた。

 中国は最近まで、ソ連の対日参戦や北方領土占領に批判的な立場だったのですが、昨年 5月、対独戦勝60周年記念式典に出席した胡錦濤主席は、プーチン大統領に、ソ連軍が対日参戦したことを高く評価する異例の発言を行い、歴史観を反転させています。この国の自政権の維持のために、歴史認識を変えるのは今に始まったことではありませんが。
 また、当時の中国は今の台湾の蒋介石政権だったと言えますから、ロシアと連係したのは今の中国政権ではなかったはずです。(現に敵対していて、日本と連係していた時代がある。)
 
 ロシアではこれに、同じ国営のイタル・タス通信が、「南京の大虐殺では、30万人以上の民間人が日本軍によって殺害された」と、中国側の一方的な言い分を事実として報道。中露で歴史観を共有し、「歴史を歪曲(わいきょく)する日本」を牽制(けんせい)する姿勢をみせていた。

 ビデオ会議は、「ロシアにおける中国年」を祝う来年も「より具体的な問題」について引き続き協議される。

 歴史認識を、自政権の利益により変化させるのは、両国共通の性癖のようです。

 ロシアは、サハリン 2でも貧しかったときにすがって契約した開発プロジェクトを、自国の利益のために破棄しようとしていますが、これは日本だけではない問題で、国際的な信用を問われようとしています。(9/8 日経社説)
 自国の地下資源の開発を外資に任せきりにせず、政府が関与しようとする発想は理解できるが、プーチン政権はエネルギー資源を国際的な影響力強化の道具にしようとしている節もある。世界的にエネルギー需給が逼迫(ひっぱく)する中で、実際にエネルギー資源大国であるロシアの立場は強まっている。こうした発想の延長線上で、ロシア政府がサハリン2への介入を強め、出資企業や日本など供給先の国を揺さぶろうとしているのなら、誤った考えといわざるを得ない。

 LNGのような巨大な設備投資を必要とするエネルギー事業は、供給側と需要家側に長期的な信頼関係と契約を誠実に守る姿勢が不可欠である。日本の主要なLNG輸入先であるマレーシア、インドネシア、豪州、カタールなどはまさに信頼に足るパートナーであり、日本のエネルギー安定供給の要となってきた。

 ロシアはLNG大国を目指し、シュトックマン、バルティックなど巨大LNGプロジェクトを計画中であり、それらは外資との信頼関係なくしては進まない。サハリン2では、ロシアの信頼性が試されている。

契約どころか、平和条約を破棄し、多くの日本人の命を奪ったり、中国人も含め略奪したり、日本の領土を奪い、戦勝国の一翼に滑り込み、利権をかすめた国です。
 LNG輸入量の約 8%を占めるとのことですが、実際に取引が始まってから破棄されるより、事前で良かったと考えるべきで、三井も三菱も頑張って違約補償を獲ったらさっさと止めてしまうべきです。また、購入も最後までは頑張って価格をつり上げて中国に高い値段で買わせて、日本としては止めるべきです。
 大切な資源を、信用できない国から買うくらいなら、最初から止めた方が良いです。

 これで、日本に国境を隣接する国々は4国全てが、歴史認識で共同戦線を張ることになりました。

 安部政権の目玉は、憲法改定ですが、アジアや日本の専門家ではなく、米国の政治や外交の全般にわたり、強い発言力を持ちこれまで日本に対しては冷淡な態度をとってきて、『ザ・レイプ・オブ・南京』にはその内容を全面的に擁護する論文を発表し、中国側の主張にほぼ同調していた米国の有力論客ジョージ・ウィル氏が、「日本は憲法第9条を改正しなければ、『普通の国』になる決意を放棄するという不満足な道にとどまることになる」 と、中国の膨張に備えるためにも日本にもっと軍事的な役割を担ってほしいと求めるようになったのだそうです。
 古森義久:「普通の国」日本を歓迎する、米有力論客の論文の重み - 企業・経営 - nikkeibp.jp

 ブッシュ政権や議会上下両院の多数派にこのような考えが芽生えてきたことは、そのことが中露の連係を深めさせている原因とも言えますが、身勝手な中露を取り巻く他の国々との連係を深めて行かねばならない我が国には、心強い話ではあります。

 冒頭の写真は、「北海道の公式ホームページ/北方領土」からです。
 以下は、北海道の高校生達が制作した北方領土啓発番組です。
『海の向こうで見たもの』




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EEZ

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1 コメント

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日本の軍備 (1Q3)
2006-09-10 01:48:45
 サンフランシスコ講和条約交渉で、ダラスが吉田茂に朝鮮戦争の最中、日本も自由主義世界への貢献のため再軍備するよう迫りました。

 将来はということで、自衛隊が生まれることになったのですが、そのまま今日に至っています。

 講和条約締結会議に、中国、台湾、北朝鮮、韓国が招待されていません。これも今日の日本を取り巻く国々との課題を産む原因となっていました。



 「普通の国」になるべき"時"ですね。



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