ASEAN首脳会議は、南シナ海での中国と周辺国の対立について、「懸念」の文言を議長声明に毎回盛り込んできた。しかし、フィリピン・マニラで昨年11月に開かれた首脳会議では、議長国フィリピンのドゥテルテ大統領が対中融和方針を取り、「ASEANと中国の関係改善に留意する」との表現に改められました。
28日に開催された今年の会議で、議長国のシンガポールは、「懸念」の表現を復活させることが出来るかが注目されていましたが、終了後に発表された議長声明には、「埋め立てなどの行動に関し、複数の首脳が表明した懸念に留意」との文言が記され、「懸念」の文言が復活されました。
ASEAN首脳会議25日開幕 議長声明で、南シナ海問題に関して「懸念」の言葉を復活できるか - 遊爺雑記帳
シンガポールのリー・シェンロン首相は、南シナ海問題をめぐる声明の表現は「従来使われてきたものだ」とし、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとのこと。
中国の札束外交に押された前回のフィリピンでの流れを止め、従来の南シナ海での中国の秀才裁判所の裁定=国際法を無視した覇権拡大への「懸念」を復活させた意義は、独裁体制を確立させ、軍事圧力を背景として現状変更を進める中国へのけん制を維持したこととなり大きいですね。
ただ、かねてより懸案の、「行動規範」の条文策定は、「とても難しく時間がかかる」と。
今回、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとのことですが、中国の札束外交攻勢の影響は払拭出来ていません。
安倍首相が提起して、トランプ大統領が賛同しアジア諸国歴訪時に唱えた「自由で開かれたインド太平洋戦略」の具体化を推進し、ASEANを中国の侵略から護ってあげることが求められます。
余談ですが、フィリピンのマニラ湾沿いに昨年12月に中国系団体により設置された、慰安婦像は、フィリピン政府により撤去されたことは諸兄がご承知の通りです。
マニラの慰安婦像撤去、台座ごと根こそぎ フィリピン政府、日本に配慮か - 産経フォト
# 冒頭の画像は、ASEAN首脳会議を終え、記者会見する議長国シンガポールのリー・シェンロン首相
クマバチとホトトギス
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28日に開催された今年の会議で、議長国のシンガポールは、「懸念」の表現を復活させることが出来るかが注目されていましたが、終了後に発表された議長声明には、「埋め立てなどの行動に関し、複数の首脳が表明した懸念に留意」との文言が記され、「懸念」の文言が復活されました。
ASEAN首脳会議25日開幕 議長声明で、南シナ海問題に関して「懸念」の言葉を復活できるか - 遊爺雑記帳
南シナ海に「懸念」復活 ASEAN議長声明 中国名指しせず - 産経ニュース
【シンガポール=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日、シンガポールで首脳会議を開いた。終了後に発表された議長声明には、一部加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題について、「埋め立てなどの行動に関し、複数の首脳が表明した懸念に留意」との文言が記された。
去年の議長国フィリピンがまとめた昨年11月の議長声明では、それまで使われてきた「懸念」の表現が消え、経済支援と引き換えに中国への“配慮”が加えられたと指摘された。
記者会見したシンガポールのリー・シェンロン首相は、南シナ海問題をめぐる声明の表現は「従来使われてきたものだ」とし、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとした。ただ、中国への名指しの批判を避ける態度は踏襲した。
また、南シナ海問題の平和的解決を目指し、ASEANと中国が3月から開始した「行動規範」の条文策定は、「とても難しく時間がかかる」と述べた。
一方、北朝鮮による朝鮮半島の非核化表明などをめぐって、議長声明は「留意した」との表現にとどめた。リー氏は、非核化表明は「第一歩にすぎない」とし、実現に向けた動きを注視するとした。
【シンガポール=吉村英輝】東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日、シンガポールで首脳会議を開いた。終了後に発表された議長声明には、一部加盟国と中国が領有権を争う南シナ海問題について、「埋め立てなどの行動に関し、複数の首脳が表明した懸念に留意」との文言が記された。
去年の議長国フィリピンがまとめた昨年11月の議長声明では、それまで使われてきた「懸念」の表現が消え、経済支援と引き換えに中国への“配慮”が加えられたと指摘された。
記者会見したシンガポールのリー・シェンロン首相は、南シナ海問題をめぐる声明の表現は「従来使われてきたものだ」とし、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとした。ただ、中国への名指しの批判を避ける態度は踏襲した。
また、南シナ海問題の平和的解決を目指し、ASEANと中国が3月から開始した「行動規範」の条文策定は、「とても難しく時間がかかる」と述べた。
一方、北朝鮮による朝鮮半島の非核化表明などをめぐって、議長声明は「留意した」との表現にとどめた。リー氏は、非核化表明は「第一歩にすぎない」とし、実現に向けた動きを注視するとした。
シンガポールのリー・シェンロン首相は、南シナ海問題をめぐる声明の表現は「従来使われてきたものだ」とし、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとのこと。
中国の札束外交に押された前回のフィリピンでの流れを止め、従来の南シナ海での中国の秀才裁判所の裁定=国際法を無視した覇権拡大への「懸念」を復活させた意義は、独裁体制を確立させ、軍事圧力を背景として現状変更を進める中国へのけん制を維持したこととなり大きいですね。
ただ、かねてより懸案の、「行動規範」の条文策定は、「とても難しく時間がかかる」と。
今回、親中派のカンボジアなどによる反発はなかったとのことですが、中国の札束外交攻勢の影響は払拭出来ていません。
安倍首相が提起して、トランプ大統領が賛同しアジア諸国歴訪時に唱えた「自由で開かれたインド太平洋戦略」の具体化を推進し、ASEANを中国の侵略から護ってあげることが求められます。
余談ですが、フィリピンのマニラ湾沿いに昨年12月に中国系団体により設置された、慰安婦像は、フィリピン政府により撤去されたことは諸兄がご承知の通りです。
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# 冒頭の画像は、ASEAN首脳会議を終え、記者会見する議長国シンガポールのリー・シェンロン首相
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