遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

進む自由貿易 政治空白の日本

2012-10-30 23:48:06 | my notice
 社会保障と税の一体改革が宙に浮いている日本。震災復興も含め増税を進めているのですが、税収を増やすには増税もさることながら経済の活性化による税収増が望ましいことは、言うまでもないことです。
 日本経済を活性化させるには、どんな方策があるのか。
 政府は、7,500億円規模の緊急経済対策を発表したり、日銀が2ヶ月連続の金融緩和策を実施し政府と連盟の文書を発信するするなど、小手先の策を弄してはいますが、インパクトは少ない様子です。
 縮小する国内外の市場の趨勢の中では、そのパイを広げるしかなく、TPPをはじめとする自由貿易の枠組みへの積極的参画が望まれます。
 秋から年末にかけて、アジアやTPPの枠組みの動きがみられる中、野田政権の、カンカラ菅に続く政権の座へのしがみつき優先による政治の空転を続ける状況では、世界の動きからまたまた取り残されていく状況ですね。
 早期解散し、国民の信を問い直して、世界の趨勢に積極的に参加し、経済の活性化を図ることが必要です。
 

通商交渉来月ヤマ場 日中韓FTA焦点 ■ TPPは難航 (10/29 読売朝刊)

 
貿易自由化を巡る日本の通商交渉が11月、ヤマ場を迎える。東アジア首脳会議など一連の国際会議で、中国や韓国との自由貿易協定(FTA)交渉入りで合意し、関係改善の転機とできるか。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加への対応も改めて注目される。 (佐藤友紀)

■中国どう出る
 竹島や尖閣諸島の問題がクローズアップされて以来、
中国や韓国と関係が冷え込んでおり、FTA交渉入りで合意できるかどうか
が最大の焦点となる。
 韓国は10月24日、交渉開始に向けた国内手続きに入り、政治対立と経済連携を切り離す姿勢を示す。だが、11月8日からの共産党大会を控える中国の出方は「首脳会議直前までわからないだろう」(政府関係者)という状況だ。中国が日中韓FTAを改めて進める姿勢を示せば、日中間の経済関係改善に向けたメッセージになるとの期待もある。

■協議宣言1年
 11月6日の米大統領選でオバマ大統領が再選すれば、米豪など9か国にメキシコ、カナダを加えた11か国の交渉が本格化するとみられる。
 日本は、昨年11月に
野田首相が「TPP交渉参加に向け関係国と協議に入る」と宣言してから間もなく1年だが、交渉参加表明は難しい
情勢だ。野田首相は今も参加に意欲的とみられるが、交渉参加を表明すれば民主党内から反対派議員が離党し、衆院で過半数割れになりかねない。
 だが、世界経済で存在感を増す
中国をけん制するためにも、高いレベルの自由化を目指すTPPへの参加が必要
との見方は根強い。

■RCEP
 東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓、インド、豪州、ニュージーランドの16か国による包括的経済連携(RCEP=アールセップ)は正式に交渉入りで合意する見通しだ。ただ、ASEAN中心のRCEPは、多くの例外規定を持つ
低いレベルの経済連携
にとどまるとの指摘もある。
 一方、欧州連合(EU)は11月下旬、加盟27か国の貿易相が出席する理事会を開き、日本との経済連携協定(EPA)交渉入りで合意する可能性がある。


 記事では、日中韓FTAに期待し、あわよくばもつれている日中の経済関係の好転へのきっかけになればと、自己都合の夢想を書いている様に見えます。
 日中韓FTAは、中韓FTAを先行して進めることが、両国間で合意された報道はありました。韓国が政経分離の姿勢を示しているとのことで、確かに直近の経済成長率が減速したなかで対策の必要性を迫られていますが、日中の関係悪化の隙に中韓関係を強めることはあっても、日韓関係に前向きになると甘い期待はしない方がいいでしょう。

 チャイナリスクの中国や、反日のくせに日本のスネをいつまでもかじる韓国は後回しにして、この両国以外のアジアの市場との連携を深めることが、日本の経済活性化の道だと、遊爺は考えます。
 中国が狙うASEAN + 3(日中韓) ではなく、RCEPや、TPPといった、中国支配の枠組みではなく、自由主義経済圏(+ ベトナム)の枠組みが望まれます。
 TPPは、記事にも書かれている様に、中国への牽制にもなります。
 日本が、ASEANと、TPPの枠組みの繋ぎ役になれと言っているのが日経です。
 

ASEANと21世紀型の連携を  :日本経済新聞

<前略>
 
重要なのはASEAN各国にとって、日本がどのような形で「役立つ存在」となれるかという視点だ。お互いがお互いを必要とするパートナーとして成熟した関係を築いていかなくてはならない。
 日本はASEAN各国との自由貿易協定(FTA)交渉で、これまで工業製品の関税削減や企業投資の保護を強く求めてきた。日本が使ったカードは農林水産物の関税削減、政府開発援助(ODA)や技術協力だ。その根底にあるのは、先進国が途上国に「与える」という上からの視線である。

通商ルールを高水準に
 これではASEANとの関係は進化しない。分野ごとの関税調整が国益に直結したのは20世紀型の古い貿易交渉の話である。サプライチェーン(部品供給網)がグローバル化し、モノの動きに付随して投資、サービス貿易、人の移動が増大した
21世紀型の貿易構造に対応し、ASEANと新しい姿の経済連携を目指すべきだ

 米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)は、サービス、知的財産権、競争政策など関税を超えた様々な通商ルールを多国間でつくる試みだ。だがASEAN諸国の大半は、こうした米国の高い要求についてこれない。
 
アジアと米国の間に立ち、両者の経済をうまく結びつけるのが日本の責務
だ。日本は早急にTPPに加わると同時に、現時点ではTPPに参加する実力がないASEAN諸国に対し、既存の経済連携協定の改定を重ねて通商ルールの水準を高めていくべきだ。
 ASEAN域内へは欧州連合(EU)各国も食料品、環境の安全基準や技術規格などでEU方式を浸透させつつある。中国も独自の基準・認証制度などを広げようとしている。

 
域内の様々な経済制度を自国に有利に改革しようとする競争が水面下で激化している。日本に与えられた時間は限られている

 米国の高い要求についていけないのは、ASEANの国々だけではなく、日本もそうで、民主党も自民党も、農村票が多くかつ、議席の趨勢に大きな比重を持つ一人区での選挙にとらわれ、積極姿勢は見られません。
 むしろ、シンガポールやベトナムから誘われているのが実態でしょう。
 しかし、米国主導となることには危惧がもたれ、日本の参加が望まれている面もある様です。アジアと米国の繋ぎ役は、日米安保による安全保障面では果たしてきていましたが、TPPでは、米国の一国暴走支配の牽制の為のグループ勢力化といった役割と考える方が実態に近いと言えます。また、このグループ化が出来れば、日米の二国間交渉よりは交渉力が強まることにもなるでしょう。

 幸いに遅れ傾向にあるそれぞれの枠組み形成ですが、着実に進みつつあるのも事実で、秋から年末にかけて加速される可能性があります。
 レームダック化した野田氏が出席しても、なにも発信できないし、約束も出来ません。当然、関係諸国も、本気で先行きの交渉を出来ません。
 
 繰り返しになりますが、至急解散し国民の信を問い直した政権が、経済の活性化策を推進すべきです。




  この花の名前は、ミヤマオダマキ   撮影場所; 六甲高山植物園


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