遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米中首脳会談が実現したのですが...。

2005-09-18 01:34:28 | EEZ 全般
 台風被害のため延期された米中首脳会談が、国賓待遇と言うことではなく、国連総会出席の場という、非公式的な会談ながら、13日に実現しました。
 
産経新聞(9/15 7面)からです。

米中首脳会談 対立点調整先送り 貿易均衡踏み込まず

 ブッシュ米大統領と胡錦濤・中国国家主席は同日(=13日)、ともに国連総会での各国の首脳会合への出席を利用して会談にのぞんだ。米中首脳会談は本来は胡主席が米国を公式に訪問し、首都ワシントンで七日に催される予定だったが、規模を縮小し、性格を非公式的に変えての会談となった。

 会談では冒頭部分でブッシュ大統領が「非常に重要な関係での対話の継続」を協調する一方、胡主席もまずハリケーン被害への「深い同情」を表明し、両国間の「協力の分野」として対テロ闘争、拡散防止、国連関係問題、アジア太平洋問題、世界経済と地域経済の成長などをあげた。
 こうしたやりとりは両首脳が今回の顔合わせでは米中関係が当面、円滑に機能していることをまず強調するという姿勢を浮き上がらせた。しかし胡主席が貿易関係で「いくつかの摩擦は避けられない」と認めたように、現在の米中関係では、経済面だけをみても、極端な貿易不均衡に加えて、中国側の史上最悪と評される偽造品の横行という知的所有権盗用や世界貿易機関(WTO)の規則に違反する形での「法の統治」不在など障害が山積している。
 さらにその背景には、最近の米国の国政の場では「中国のグローバルな台頭」が深刻な懸念の対象として位置づけられるようになった実態がある。

 中国はエネルギー資源獲得の戦略を主体に中南米、アフリカ、中東などの多数の諸国に接近しているが、その対象はベネズエラ、スーダン、ジンバブエ、シリアなど独裁や反米指向の政権が多数で、その接近は単に石油や特殊金属の確保だけではなく、軍事がらみの交流や援助をも含む。民主主義拡大を外交主眼とするブッシュ政権には中国のこの動きはグローバル規模の挑戦とも映ることになり、最近はその動きを米中関係の根幹を変えうる要因とみて、新たな対応が論じられ始めた。

 13日の会談で胡主席が米中関係の成熟が「世界の平和、安定、開発に寄与する」と述べたのは、米側のこうした懸念への対応とも受け取れる。
 <中略>
 米側では米中関係の広い領域に深く踏み込んでの基底からの両国関係の再点検や再定義が期待されているが、今回の会談は事実上のレベル引き下げにより当面の現状の無難な保持を優先する皮相な性格の会談になったといえる。

 6カ国協議推進へ 米中首脳が「協調」確認 (産経新聞) - goo ニュース

 胡主席は冒頭発言で台湾問題に触れ、台湾の独立反対に関して、米国が中国の立場を支持する様要請している様で、肝心な要求はきちんと言ってはいます。
 また、同じ頁の記事で、国連が台湾の提起した国連による台湾海峡の平和維持案と台湾の国連加盟を総会議案に入れない決定をしたことが載っています。
 中国の強い反対によるものだそうですが、今年で13年連続なのだそうです。

 中国の主張する「一つの中国」、「台湾独立阻止」に対して、反対を表明出来ない状況が既成事実化しつつある様に感じます。

 会談で両首脳が協力を約束した、6カ国協議も再開されましたが、胡主席が訪米前に訪朝しての説得が期待されていましたが実現せず、北への押さえが不十分であったせいか(胡主席の本気度が今ひとつなのか)、5次修正案も北朝鮮の回答が無く(今のところ、ロシアだけが回答しているそうですが)再び休会に借りそうなのだとか...。
 

 北朝鮮、草案に回答せず 再び休会の可能性も 6者協議 (朝日新聞) - goo ニュース

  北朝鮮の核問題をめぐる6者協議で17日、各国代表が合意文書の第5次草案について意見を交わした。複数の協議関係者によると、北朝鮮が同案に対する態度を明確に示さず、18日も協議を続けることになった。ただ、合意づくりに向けては悲観的な見方が強まっており、北朝鮮の回答次第では、18日で協議を打ち切り、2度目の休会か、閉会となる可能性が強まっている。

 5週間の休会をはさんで再開した今回の協議でも合意文書ができなかった場合、6者協議の存在意義が問われることになりかねず、参加各国は危機感を募らせている。
 <中略>
 調整の難航が続く中で「状況は厳しい」との見方が強まりつつある。中国の新華社通信は17日、消息筋の話として「各国は努力したが、対立が依然として残っている」と報じた。佐々江局長は「見通しは決して明るい状況ではない。明日(18日)が区切りになる可能性もある」と指摘。18日も進展がなければ、再び再開期日の目標を定めて休会となるか、または第4回6者協議としてはいったん閉会となる可能性を示唆した。

 焦点となっている合意文書の第5次案は、北朝鮮がすべての核を放棄して核不拡散条約(NPT)に復帰することを条件に、北朝鮮の「核の平和利用の権利」を容認。「将来の軽水炉建設の可能性」を初めて盛り込んだ。

 前回は実現しなかった、日朝会談が、今回は何故か頻繁に実現し、拉致問題も本国に確認中と回答があるなど変化がありますが、このまま閉会になるのでしょうか?

 胡錦濤主席の、6カ国協議のとりまとめの本気度、それに基づいた北朝鮮への説得(甘やかしの撤廃)にかかっていると考えます。

     
    

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