遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

御手洗会長 鳩山政権の経済政策について語る。

2010-05-04 21:42:43 | my notice
 今月で退任される、御手洗会長が、読売新聞のインタビューに答え、国内の成長が限られた日本経済にとって、中国やアジアに貢献し一緒に成長するしかないこと、グローバルな大企業の発展があって中小企業も仕事が増えること、そのことに、ようやく鳩山政権がきずいてきたことなどを語っておられます。
 
経団連御手洗会長 インフラ アジアに貢献を 日本の財政「危機感、焦り」 (5/4 読売朝刊)

 5月下旬で任期が満了する日本経団連の御手洗冨士夫会長は、最後の海外ミッションとして11日から中国を訪問する。訪中を前に読売新聞のインタビューに応じ、日本だけが、アジアの社会基盤(インフラ)整備に大きく貢献できるとの考えを示した。(聞き手二階堂祥生)
 
 御手洗会長の訪中は、経団連会長就任後で11回目となる。
 国内市場が縮小傾向にある中、中国などアジアの経済発展に貢献し、日本経済の成長につなげる戦略の重要性を強調した。4年間の任期中、アジア諸国との経済外交に力を入れたことも振り返った。
 一方で、就任当初から訴え続けた消費税の引き上げなど「税財政・社会保障の改革ははかどらなかった」と述べ、政府・与党内の議論が進まないことに危機感をにじませた。
 
鳩山政権は企業と距離を置くが、「企業の国際競争力が強化されてこそ、雇用や消費が増える」と指摘した。
 主な発言は次の通り。
━━訪中の狙いは
 「中国では環境、省エネが新たな産業となっており、日本の得意分野でもある。技術流出を懸念する声もあるが、協力していく姿勢が必要だ。日本は、国内での成長余地が限られ、アジアの国々の経済発展に貢献し、一緒に成長するしかない。日本だけが資金、技術、経験のすべての面でアジアのインフラ整備の需要に応えられる」
━━残された課題は
 「国民に安心感を与えるには、持続可能な社会保障制度を確立し、国の財政を立て直す必要がある。そのための財源として、経団連は2011年度から消費税を引き上げるように提言しているが、政府の議論が進まない。危機感、焦りを持っている」
━━鳩山政権とは政策面の食い違いが指摘される
 「
鳩山政権は当初、所得の分配に力を入れる政策だったが、成長戦略が必要という認識に変わってきている。世界各国は企業の国際競争力を高めることに必死になっており、日本も無縁でいられない。グローバルに戦う大企業が強くなれぱ、中小企業の仕事も増える。対話を深め、溝を埋めていくべきだ」
━━経団連のあるべき姿は
 [経団連のメンバーは1300社の会長、社長で、日本の産業界を網羅している。だからこそ海外でも国家の首脳が会ってくれる。経団連の提言は実体経済にもとついており、一般的な調査研究機関と違う。
あくまで実体経済を踏まえた提言を発信し続ける」


 御手洗会長は、工場の中国への進出を国内に戻し日本流での終身雇用と品質&長期ビジョンでの開発重視を打ち出し、キャノン独自の日本流製造業のあり方を唱え実践されました。
 そのための大分での土地買収や、派遣の雇用問題はありましたが、トヨタの無人ロボット化経営手法とともに、日本の製造業の指針を示す経営のありかたとして、講演もよく聞きに行き勉強させていただきました。

 安部内閣が倒れて以降、衆参ねじれ国会から政権交代への民主党の台頭で、国の経済政策が空洞化した中での経団連会長職には、100年に一度のリーマンショックも重なりご苦労が多かったことと、謹んでご慰労申し上げます。

 その民主党政権も、政権を盗とらんがためのばら撒き政策の正体が露呈するとともに、また、政権与党の責任を勉強するとともに、ようやく経団連の方々のお話が理解できるようになってきたということなのですね。
 研究機関(机上の理屈)と違う、実体経済を踏まえた提言と、強く民主党政権への指導をにじませた言葉に、退任に際してのお気持ちが感じられます。

 普天間移転での安全保障に関する無知・無策さと、経済の基本政策という、二大国策が欠如し、目先の政局の人気取り戦術優先の民主党の正体は、世論調査結果が示すように国民の多くが知るところとなりました。
 鳩の空虚で、ASEAN各国から無視される中身のない掛け声だけのアジア構想ではなく、御手洗会長が言われる、日本の生き残りを賭けた実のある相互発展が達成されるアジア貢献が進むことを願っています。

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