インドネシアのジョコ大統領というと、2014年10月就任後、2015年に日本の新幹線方式による整備が決まりかけていた高速鉄道の発注を、土壇場で中国に切り替えた大統領という印象が鮮烈に残っています。
菅首相は当時、官房長官だったことから、「(選定の)経緯が理解しがたい。極めて遺憾だ」と、インドネシア政府に不快感を伝えていたのですね。
しかし今回、首相就任の最初の海外諸国訪問先に、ベトナムと共に選定。(ここでは触れませんが、フィリピンを外したのは、ドゥテルテ大統領の対中姿勢が揺れているから?)
菅首相は20日、ジョコ大統領とボゴールの大統領宮殿で約1時間20分会談し、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意した。インドネシアでの新型コロナウイルスの流行を受け、500億円の円借款を供与することも表明したのですね。
土壇場で中国に切り替えた高速鉄道建設。着工が大幅に遅れた上、工事中の事故も起き、完成のめどはいまだに立っていない状況なのは、諸兄がご承知の通りです。
中国が建設した高速道路や発電所も、工事の遅れや故障などのトラブルが相次いでいる。それでも、インドネシアは中国からの投資への依存を強めていると読売・一言剛之記者。
中国からの直接投資は昨年、47億ドル(約5000億円)と前年からほぼ倍増し、日本の43億ドルを抜いて2位となったのだそうです。
なのに、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意。
菅首相は会談後の共同記者発表で、「ASEAN(インドネシアがとは言ってない?)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調。
ジョコ氏も「南シナ海を安全で安定的な水域にしていきたい」と語ったのだとか。(習近平に怒られないの?)
外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の早期開催や、日本からの防衛装備品の輸出に向けた協議を加速化する方針を確認したとも。
新型コロナウイルスの感染拡大で、インドネシア政府は医療整備や貧困層の救済などに追われており、財政が窮迫しているのだそうです。
中国からでも、日本からでも、いずれからでも支援が欲しいでしょうし、成長するASEANの大国ですから、各国が支援は協力すべきです。
ジョコ氏は「経済分野でも日本は戦略的パートナーだ」と期待を示したのだそうです。
中国の投資に依存度を高め、中国の覇権拡大の牙に犯されることを防ぐには、中国以外の強国との関係確保が当然必要。
日本に限らず、「自由で開かれたインド太平洋」構想にとって、ASEANの大国のインドネシアの参画は得たいところ。
両者の思惑は一致しているということなのでしょうか。
米国が大統領選のクライマックス期でもあり、ホワイトハウスでクラスター(集団感染)が発生した状況で訪米が不能なこともありますが、菅首相がベトナム、インドネシア歴訪していただけたことは、「ASEAN(東南アジア諸国連合)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調された通りで、菅外交の姿勢を行動で顕されたこととなりました。
(媚中の二階氏の言いなりにはなっていない。)
この花の名前は、ステビア
↓よろしかったら、お願いします。
菅首相は当時、官房長官だったことから、「(選定の)経緯が理解しがたい。極めて遺憾だ」と、インドネシア政府に不快感を伝えていたのですね。
しかし今回、首相就任の最初の海外諸国訪問先に、ベトナムと共に選定。(ここでは触れませんが、フィリピンを外したのは、ドゥテルテ大統領の対中姿勢が揺れているから?)
菅首相は20日、ジョコ大統領とボゴールの大統領宮殿で約1時間20分会談し、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意した。インドネシアでの新型コロナウイルスの流行を受け、500億円の円借款を供与することも表明したのですね。
日・インドネシア 中国念頭に安保強化 首脳合意 コロナ500億円借款 (10/21 読売朝刊 一面)
【ボゴール(インドネシア西ジャワ州)=藤原健作、一言剛之】菅首相は20日、インドネシアのジョコ大統領とボゴールの大統領宮殿で約1時間20分会談し、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意した。インドネシアでの新型コロナウイルスの流行を受け、500億円の円借款を供与することも表明した。
首相は会談後の共同記者発表で、「ASEAN(東南アジア諸国連合)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調した。ジョコ氏も「南シナ海を安全で安定的な水域にしていきたい」と語った。
両首脳は会談で、2015年の初会合以来となる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の早期開催や、日本からの防衛装備品の輸出に向けた協議を加速化する方針を確認した。首相は、インドネシアの海上保安機関などの人材育成を支援する考えも伝えた。
両首脳は、北朝鮮や南シナ海など地域情勢について意見交換し、緊密に連携することを確認した。首相は北朝鮮による日本人拉致問題解決に向けた協力を求めた。
新型コロナ対策では、首相は500億円の円借款供与のほか、インドネシアの医療研究機関に対し、医療物資・機材を提供することを約束した。ジョコ氏は共同記者発表で「日本の支援について大変評価する」と述べた。両首脳は、短期出張者の14日間待機の免除を可能な限り早期に実現できるよう調整することでも合意した。
また、両首脳は首都ジャカルタで昨年開業した地下鉄の延伸工事や港湾建設、離島開発など、インフラ整備での協力を進めていくことでも一致した。
日中インフラ整備合戦 インドネシア需要旺盛 首相訪問 (10/21 読売朝刊)
【ジャカルタ=一言剛之】初外遊中の菅首相は20日、ベトナムに続いてインドネシアを訪問した。高成長を続け、交通や電力などインフラ整備の需要が旺盛な東南アジアでは、中国が大型事業を次々と受注している。工事遅延などの問題を起こしつつもコスト競争力に優れる中国を相手に、日本はどのように存在感を示すのか、菅氏の手腕が問われる舞台となりそうだ。
■因縁の鉄道
菅首相は首都ジャカルタ郊外でジョコ・ウィドド大統領と会談した後、共同で成果を発表し、ジャワ島の在来鉄道高速化など、日本が支援しているインフラ整備について「着実に進める」と約束した。ジョコ氏は「経済分野でも日本は戦略的パートナーだ」と期待を示した。
この事業は、ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶ約730キロ・メートルの在来鉄道を高速化する計画で、日本の主導で事業化調査を進めている。
総事業費は60兆ルビア.(約4300億円)以上と予想され、日本企業による関連機器やシステムの販売などが見込める大型事業だ。首脳会談をはずみに、事業の加速を期待する声は多い。
インドネシア政府は2015年、日本の新幹線方式による整備が決まりかけていた高速鉄道の発注を、土壇場で中国に切り替えた。当時官房長官だった菅氏は「(選定の)経緯が理解しがたい。極めて遺憾だ」と自らインドネシア政府に不快感を伝えている。
この高速鉄道は着工が大幅に遅れた上、工事中の事故も起き、完成のめどはいまだに立っていない。一方、日本の主導で建設されたジャカルタの地下鉄は昨年、予定前倒しで運行を開始した。「コストよりも品質」を売りにする日本にとって鉄道は象徴的な存在だ。
■予算窮迫
中国が建設した高速道路や発電所も、工事の遅れや故障などのトラブルが相次いでいる。それでも、インドネシアは中国からの投資への依存を強めている。
インドネシア政府によると、中国からの直接投資は昨年、47億ドル(約5000億円)と前年からほぼ倍増し、日本の43億ドルを抜いて2位となった(1位はシンガポール)。中部スラウェシ島では、中国企業によるニッケル開発が進んでおり、インドネシア政府は「電気自動車向けの電池部材として輸出産業に育てる」と期待を寄せる。
新型コロナウイルスの感染拡大で、インドネシア政府は医療整備や貧困層の救済などに追われており、財政が窮迫している。ジョコ氏が目玉政策に掲げ、大型投資が期待された首都移転計画も棚上げとなった。
こうした環境は、コスト競争力で後れを取る日本にとっては逆風となる。経済外交にも新型コロナの影響が及ぶ中、重要度を増す東南アジアとどう付き合うのか、菅氏のかじ取りに注目が集まっている。
【ボゴール(インドネシア西ジャワ州)=藤原健作、一言剛之】菅首相は20日、インドネシアのジョコ大統領とボゴールの大統領宮殿で約1時間20分会談し、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意した。インドネシアでの新型コロナウイルスの流行を受け、500億円の円借款を供与することも表明した。
首相は会談後の共同記者発表で、「ASEAN(東南アジア諸国連合)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調した。ジョコ氏も「南シナ海を安全で安定的な水域にしていきたい」と語った。
両首脳は会談で、2015年の初会合以来となる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の早期開催や、日本からの防衛装備品の輸出に向けた協議を加速化する方針を確認した。首相は、インドネシアの海上保安機関などの人材育成を支援する考えも伝えた。
両首脳は、北朝鮮や南シナ海など地域情勢について意見交換し、緊密に連携することを確認した。首相は北朝鮮による日本人拉致問題解決に向けた協力を求めた。
新型コロナ対策では、首相は500億円の円借款供与のほか、インドネシアの医療研究機関に対し、医療物資・機材を提供することを約束した。ジョコ氏は共同記者発表で「日本の支援について大変評価する」と述べた。両首脳は、短期出張者の14日間待機の免除を可能な限り早期に実現できるよう調整することでも合意した。
また、両首脳は首都ジャカルタで昨年開業した地下鉄の延伸工事や港湾建設、離島開発など、インフラ整備での協力を進めていくことでも一致した。
日中インフラ整備合戦 インドネシア需要旺盛 首相訪問 (10/21 読売朝刊)
【ジャカルタ=一言剛之】初外遊中の菅首相は20日、ベトナムに続いてインドネシアを訪問した。高成長を続け、交通や電力などインフラ整備の需要が旺盛な東南アジアでは、中国が大型事業を次々と受注している。工事遅延などの問題を起こしつつもコスト競争力に優れる中国を相手に、日本はどのように存在感を示すのか、菅氏の手腕が問われる舞台となりそうだ。
■因縁の鉄道
菅首相は首都ジャカルタ郊外でジョコ・ウィドド大統領と会談した後、共同で成果を発表し、ジャワ島の在来鉄道高速化など、日本が支援しているインフラ整備について「着実に進める」と約束した。ジョコ氏は「経済分野でも日本は戦略的パートナーだ」と期待を示した。
この事業は、ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶ約730キロ・メートルの在来鉄道を高速化する計画で、日本の主導で事業化調査を進めている。
総事業費は60兆ルビア.(約4300億円)以上と予想され、日本企業による関連機器やシステムの販売などが見込める大型事業だ。首脳会談をはずみに、事業の加速を期待する声は多い。
インドネシア政府は2015年、日本の新幹線方式による整備が決まりかけていた高速鉄道の発注を、土壇場で中国に切り替えた。当時官房長官だった菅氏は「(選定の)経緯が理解しがたい。極めて遺憾だ」と自らインドネシア政府に不快感を伝えている。
この高速鉄道は着工が大幅に遅れた上、工事中の事故も起き、完成のめどはいまだに立っていない。一方、日本の主導で建設されたジャカルタの地下鉄は昨年、予定前倒しで運行を開始した。「コストよりも品質」を売りにする日本にとって鉄道は象徴的な存在だ。
■予算窮迫
中国が建設した高速道路や発電所も、工事の遅れや故障などのトラブルが相次いでいる。それでも、インドネシアは中国からの投資への依存を強めている。
インドネシア政府によると、中国からの直接投資は昨年、47億ドル(約5000億円)と前年からほぼ倍増し、日本の43億ドルを抜いて2位となった(1位はシンガポール)。中部スラウェシ島では、中国企業によるニッケル開発が進んでおり、インドネシア政府は「電気自動車向けの電池部材として輸出産業に育てる」と期待を寄せる。
新型コロナウイルスの感染拡大で、インドネシア政府は医療整備や貧困層の救済などに追われており、財政が窮迫している。ジョコ氏が目玉政策に掲げ、大型投資が期待された首都移転計画も棚上げとなった。
こうした環境は、コスト競争力で後れを取る日本にとっては逆風となる。経済外交にも新型コロナの影響が及ぶ中、重要度を増す東南アジアとどう付き合うのか、菅氏のかじ取りに注目が集まっている。
土壇場で中国に切り替えた高速鉄道建設。着工が大幅に遅れた上、工事中の事故も起き、完成のめどはいまだに立っていない状況なのは、諸兄がご承知の通りです。
中国が建設した高速道路や発電所も、工事の遅れや故障などのトラブルが相次いでいる。それでも、インドネシアは中国からの投資への依存を強めていると読売・一言剛之記者。
中国からの直接投資は昨年、47億ドル(約5000億円)と前年からほぼ倍増し、日本の43億ドルを抜いて2位となったのだそうです。
なのに、海洋進出を強める中国を念頭に安全保障分野の連携を強化することで合意。
菅首相は会談後の共同記者発表で、「ASEAN(インドネシアがとは言ってない?)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調。
ジョコ氏も「南シナ海を安全で安定的な水域にしていきたい」と語ったのだとか。(習近平に怒られないの?)
外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の早期開催や、日本からの防衛装備品の輸出に向けた協議を加速化する方針を確認したとも。
新型コロナウイルスの感染拡大で、インドネシア政府は医療整備や貧困層の救済などに追われており、財政が窮迫しているのだそうです。
中国からでも、日本からでも、いずれからでも支援が欲しいでしょうし、成長するASEANの大国ですから、各国が支援は協力すべきです。
ジョコ氏は「経済分野でも日本は戦略的パートナーだ」と期待を示したのだそうです。
中国の投資に依存度を高め、中国の覇権拡大の牙に犯されることを防ぐには、中国以外の強国との関係確保が当然必要。
日本に限らず、「自由で開かれたインド太平洋」構想にとって、ASEANの大国のインドネシアの参画は得たいところ。
両者の思惑は一致しているということなのでしょうか。
米国が大統領選のクライマックス期でもあり、ホワイトハウスでクラスター(集団感染)が発生した状況で訪米が不能なこともありますが、菅首相がベトナム、インドネシア歴訪していただけたことは、「ASEAN(東南アジア諸国連合)が『自由で開かれたインド太平洋』を実現するための要だ。日本がこの地域の平和と繁栄に貢献することを主導する」と強調された通りで、菅外交の姿勢を行動で顕されたこととなりました。
(媚中の二階氏の言いなりにはなっていない。)
この花の名前は、ステビア
↓よろしかったら、お願いします。