遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米大統領選 中国にとってどちらが“手ごわいか”

2020-10-21 01:33:55 | 米中新冷戦時代
 米国大統領選挙は、バイデン氏優位のまま推移していますね。接戦6州の行方が勝敗を決すると、トランプ氏の逆転の可否や、投票結果後の郵送票等事前投票を巡る選挙の裁判沙汰も姦しい。
 両候補の勝敗が、世界や日本にどのような影響を及ぼすのかが注目されますが、中国にとってはどうなのか。
 荒井利明元滋賀県立大学教授が解説しておられます。
 
【専欄】米大統領選まで2週間 中国にとってどちらが“手ごわいか” - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト 2020.10.20

 米国の大統領選まで2週間となった。中国はどちらの候補がより手ごわいとみているのだろうか。(元滋賀県立大学教授・荒井利明)

 トランプ政権は中国やロシアが大統領選に干渉しようとしていると非難しているが、中国外務省の報道官は、「米国の大統領選は米国の内政で、興味はなく、干渉したこともない」と否定し、「中国の対米政策は一貫している。米国と衝突、対立せず、相互尊重、協力・ウィンウィンの実現に努めるとともに、国家の主権、安全、発展上の利益を断固として守る」と強調している。

 米国の調査機関、
ピュー・リサーチ・センターが6月から8月にかけて実施し、今月上旬に公表した世論調査によると、米国民の対中感情は非常に悪化しており、中国に好意を持っていないと答えた者は73%に上った。同様の調査が行われた2005年以降では最悪で、米中関係が悪化するに伴い好感度が減少し、18年の47%が19年には60%に上昇していた。

 こうした国民感情もあって、
大統領選は中国に対する強硬さを競うものともなっており、トランプ、バイデンの両候補はともに、中国が本当に嫌っているのは私だと言い合っている。それが票に結び付くと信じているからである。

 
かつては、クリントンであれ、息子のブッシュであれ、選挙戦では厳しい中国批判を展開しても、大統領に就任すると、現実的な対中関与政策をとるのが常だった。だが、今回はいずれの候補者が当選しても、悪化した両国関係が改善に向かうことはないとの見方が一般的である。

 
中国は本心ではトランプの再選を望んでいるとの見方もある。トランプは「米国第一」の一国主義によって同盟国との間に不協和音を招いており、国際機関からの相次ぐ撤退で国際社会での指導力を低下させている。これは一超多強から多極化への移行を望む中国にとって好ましいものである。

 バイデンは当選した場合、同盟国との関係を改善し、国際機関への復帰を進めるものとみられる。
中国はバイデンが同盟国と協調して圧力をかけてくるのではないかと危惧しているともいわれる。

 もっとも、
中国はトランプよりはバイデンの方がましと考えているとの見方もある。その理由の一つは、トランプは言動に一貫性がなく、次の言動を予測しにくいが、バイデンの政策、行動は比較的予測可能だからというものである。(敬称略)

 米国の国民感情について、米国の調査機関、ピュー・リサーチ・センターが今月上旬に公表した世論調査結果では、中国に好意を持っていないと答えた者は73%に上り、同様の調査が行われた2005年以降では最悪となっているのだそうです。
 
 こうした国民感情もあって、大統領選は中国に対する強硬さを競うものともなっており、トランプ、バイデンの両候補はともに、中国が本当に嫌っているのは私だと言い合っているのだと。
 かつては、選挙戦では厳しい中国批判を展開しても、大統領に就任すると、現実的な対中関与政策をとるのが常だったが、今回はいずれの候補者が当選しても、悪化した両国関係が改善に向かうことはないとの見方が一般的だと荒井教授。
 米中新冷戦時代に突入している現状で、議会でも与野党一致して、中国の覇権拡大対抗姿勢を示しています。

 では、中国側はどうなのか。
 中国は本心ではトランプの再選を望んでいるとの見方もあると荒井教授。
 トランプは「米国第一」の一国主義によって同盟国との間に不協和音を招いており、国際機関からの相次ぐ撤退で国際社会での指導力を低下させている。
 これは一超多強から多極化への移行を望む中国にとって好ましいものと受け取っていると。
 バイデンは当選した場合は、同盟国と協調して圧力をかけてくるのではないかと危惧していると。

 もっとも、中国はトランプよりはバイデンの方がましと考えているとの見方もあるとも。
 その理由の一つは、トランプは言動に一貫性がなく、次の言動を予測しにくいが、バイデンの政策、行動は比較的予測可能だからというものだと荒井教授。

 両論併記とは、学者さんらしい。迷って様子見というのが実態ということ?

 遊爺は、過去のオバマ大統領、バイデン副大統領時代の実績を重視しています。 
 何度か述べている繰り返しになりますが、習近平政権が、南シナ海で人工島建設を始めた時、太平洋軍司令官のハリス司令官が、オバマ政府に抑止対処を提言した時、オバマ大統領は、話し合いで解決すると、習近平と会談しましたが、逆に、「太平洋二分割支配論」を持ち出され、南シナ海の国際法違反の領有化を実現されてしまいました。

 その後、トランブ大統領が誕生したのですが、トランプ氏は、習近平との初首脳会談のディナー後のデザート時、シリア空爆の事実を明かし、習近平を絶句させました。以後、対中外交は、接近したり距離を置いたりのトランプ流で、米国の雇用を護るという選挙公約に邁進し、今日の米中冷戦時代に至りましたが、常に主導権を有した実績を残しています。

 バイデン氏に大統領が変わったら。
 バイデン副大統領時代のオバマ政権後半は、今回の選挙で副大統領の有力候補に挙げられていたスーザンライス大統領補佐官を筆頭に、パンダハガーが主流となっていました。
 上述の様に、バイデン氏が今回その姿勢は変えたとしても、オバマ氏が交渉で敗退した様に、バイデン氏が、習近平と交渉して、トランプ氏の様にリーダーシップを獲れるかははなはだ疑問です。

 両論併記の荒井教授の、中国にとってのバイデン脅威論は、バイデンが同盟国と協調して圧力をかけてくるのではないかと危惧しているとの理由。
 しかし、トランプ氏は、安倍前首相発案の「自由で開かれたインド太平洋」戦略に同調し、「QUAD=クアッド(日米豪印戦略対話)」を主導し、6日にはポンペオ国務長官が来日し、日米豪印の4か国外相会談をリードしています。
 つまり、トランプ政権は同盟国との関係が弱点で、バイデン側の中国にとっての脅威論との荒井教授説は、トランプ政権では既に具体的行動実績があるのですね。
 中国包囲網に習近平が窮鼠化 - 遊爺雑記帳
 
 日本にとってバイデン大統領誕生は、日米関係が危うくなり、対中や対北の締め付けが弱まる可能性 「台湾」「尖閣」にも危機が迫るという説もありますね。
 米大統領選、バイデン氏当選なら日本には悪夢が - 遊爺雑記帳

 媚中の二階氏の影響を受けないで、日米同盟を軸としつつも、多国間連携を強化した、菅外交が展開されることを願います。



 # 冒頭の画像は、インドネシアに到着した菅首相




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