遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米議会が中国に冷たくなってきた?

2014-10-24 23:58:27 | 米国 全般
 最近の米国政界で、パンダハガーの活躍が鈍った様だと、遊爺は折に触れ書かせていただいてました。パンダハガーの言葉の生みの親の青山繁氏がご出演のラジオ番組のツイッターで質問してみるのですが、遊爺ごときの質問ではめったに取り上げていただけなくてお答えは聞いていません。(番組がツイッターよりメールへの回答が多くなってきた?)
 余談はさておき、「いつの間にか親中派がいなくなった米国議会」との題で記事を書いておられるのが、渡米中の宮家邦彦氏。
 遊爺の感触は間違っていないと安堵すると同時に、だからと言って、米国の側から対中関係を悪化させることはなく、米国は対話を望んでいるとの宮家氏の指摘は、重く受け止めました。
 

いつの間にか親中派がいなくなった米国議会 中国株式会社の研究(256)~オバマ訪中を控えたワシントンで見る米中関係の現状 2014.10.24(金) 宮家 邦彦:JBpress(日本ビジネスプレス)

<前略>
中国に冷たくなった米国議会
<中略>

 
街を歩いていたら、ふと思い出した。昨年あたりからか、中国の英字紙「チャイナ・デイリー」がワシントンのシンクタンク、主要ホテルで配られるようになった。さらに、最近では、主要交差点に「ワシントンポスト」など主要紙に混じって「チャイナ・デイリー」の販売機が並ぶようになり、当時は大いに驚愕したものだ。
 ところが、今回街を歩き回って発見したことは、この「チャイナ・デイリー」の値段と販売部数だった。
 昨日見た限り、値段は1部25セントで以前と変わらない。しかし、当地で25セントは全然安くない。「チャイナ・デイリー」販売機の横には「Politico」など質の高い専門紙の無料配布機が数多く置かれているからだ。
 しかも、「チャイナ・デイリー」販売機の中は、朝早かったにもかかわらず、ほとんど空だった。偶然かもしれないが、元々販売機には実物を入れていないのではないかとすら感じた。それはそうだろう。
忙しいワシントンで25セントも出して面白くもない中国のプロパガンダ紙を買う人などいない
からだ。
 今回は中間選挙直前で議会が休会中だったこともあり、
比較的多くの外交・安全保障を専門とする議会スタッフに会うことができたが、もちろん誰一人「チャイナ・デイリー」を愛読している者はいなかった。それどころか、彼らの口から出てくるのは中国に対する警戒感ばかり。米議会も大きく変わったと実感した。


ワシントンで見た米中の実態
 最後に、最近の米中関係に関する筆者の見立てを記しておく。もちろん、現時点で入手できた公開情報を基に分析した「独断と偏見」であり、あくまでも仮説に過ぎない。そうした前提で、以下の筆者の戯言にもうしばらくお付き合い願いたい。

●米中関係は首脳会談の前だけ好転する
 どこの国でもそうだが、特に、共産党一党独裁の中国では米大統領との首脳会談の結果が重視される。
 これに成功すれば、習近平総書記の覚えもめでたくなり、出世の可能性が高まる。逆に失敗でもしようものなら、外交関係を専門とする共産党幹部の首がいくつ飛んでもおかしくないからだ。
 だから、
首脳会談前の中国は米国に対し下手に出る。少しでも米国との共通点を増やし、両国間協力の実績を高めたいからだろう。その点は米側もよく理解しているようで、このような中国側の「微笑外交」は実態を伴わないことが多い、などと達観していた。

●米議会に親中派がいなくなった
 振り返ってみれば、やはり分岐点は2008年のリーマン・ショックだったのかもしれない。賃金上昇や知的財産権侵害など中国経済の変化に伴い、それまで我が世の春を謳歌していた米国の対中進出企業の業績が悪化し始めたのだろう
 アジアが専門のある議会スタッフは、
最近中国進出企業の多くが事業縮小や撤退を始めており、これら企業の議員に対する働きかけが少なくなった分、米議会における対中親近感が低下している
と嘆いていた。
 昔は中国一辺倒だった男がこうも変わるのか、と逆にこちらがびっくりしたほどだ。

●中国側は米側に対し実質譲歩する気がない
 
米中関係が進まない最大の理由は、中国側の硬直した対外強硬姿勢
だ。中国国務院の外交部がそのことを知らないはずはない。問題はそのような声が中国共産党中央の意思決定プロセスにほとんど反映されないことである。これにはさすがの米国も困っているらしい。

●それでも米国は中国との対話を望んでいる
 では米国は中国と対決姿勢を続けるのかと問われれば、答えは否だ。理由は2つある。第1は中国との軍事対決の可能性を完全には否定できない、第2は東アジア以外の国際政治で中国側の協力を得る必要があるからだ。

 いずれにせよ、
米国側から対中関係を悪化させるインセンティブは働かない。米中関係改善のカギを握るのは米国ではなく中国である。

 チャイナデーリーを高いお金を払って買う米国人はいないと言うお話で思い出したのは、中国政府・共産党が、ニューヨークタイムスやワシントンポストの紙面を買い取っていて、その広告ページにあたかも記事であるかのごとく紛らせて、チャイナデーリーの記事を載せているという事実です。
 
【緯度経度】中国機関紙を「転載」する米紙 ワシントン・古森義久 - MSN産経ニュース
 
 お金を払ってチャイナデーリーを観たくなくても、ニューヨークタイムスやワシントンポストを読んでいれば、意図せずチャイナデーリーの記事を読まさせられているということです。お金の為には詐欺まがいのことをするのが米国の一流紙。流石は、生き馬の目を抜く競争社会の米国です。

 興味深いのは、国内世論に気を遣う中国政府は、米中首脳会談が近づくと、両国関係の実績を示すため、低姿勢になるのだという指摘。しかし、最近の米国は、この外交姿勢は実績を伴わない虚言で、中国の姿勢は変わらないことを米側が悟ってきた様で、対中姿勢を転換し始めたのですね。

 ここで思い当たるのが、昨夜書いていた、APECが近づくことで、日中首脳会談の実現の盛り上がり。国際会議主催国として、国内外に成功の実績を示さねばならない中国が、歩み寄りを見せてきている構図です。
 勿論、安倍政権もそこは承知していて、国際会議の議長国という晴れ舞台を前に、追い込まれているのは中国の方だと、「こっちが譲らなかった結果、首脳会談ができなくてもかまわないという姿勢で臨んでいる」と言う点は、評価できますね。
 
APECで日中首脳会談 - 遊爺雑記帳

 首脳会談開催に中国が軟化している理由は、APEC開催前だからと言う理由の確率が高まりました。
 米国のパンダハガーがようやく気付いた様に、日本の媚中派のメディアや評論家、政治家は、中国の常套手段に嵌められない様、悟ってほしいですね。




 # 冒頭の画像は、パンダハガーの代表格のひとりのスーザン・ライス大統領補佐官




  この花の名前は、イベリス・センパビレンス


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日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略



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1 コメント

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哀れな老人 (アメリカの歌)
2014-10-25 08:26:25
朝日新聞を恐喝した男が逮捕されました。
ネットで連行される写真が出ていましたが
残念ながら殺人犯のように毛布を頭からかかぶって顔は分かりません。
報道によると64歳の老いぼれで、施設管理人のこと。
妻と2人暮らしだったようで、右翼だったと報道されています。
平和で民主主義の日本にそぐわぬ男(老人?)の逮捕に日本中ほっとしてるでしょう。
この男のもっと詳しい経歴の公表が待ち望まれますね。
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