
慰安婦問題での日韓両政府の合意についての評価は、日韓両国の国内世論が割れていますね。合意の内容についても、両国で都合のよい様に解釈しているのは、利害が対立する外交問題の合意の常ですが、今回の合意の重要な点が、「蒸し返さない」と言うことですから、夫々の解釈が異なるのであれば蒸し返しは避けられませんね。
成り行きを追跡していかねばなりませんね。
産経が、国内主要6紙の社説の検証をしています。
産経と読売、その他4紙で合意の評価がはっきり分かれていますね。
産経と読売は、内容に踏みこんで、政府が資金を出すことへの国民の理解が得られるのか、性奴隷への国家関与を認めたと誤解を招かないか、過去の実績から、合意が覆されないかと懸念を表わしています。
毎日は、「公的な資金を出すことは政府の責任をより明確化させることになる」と、日本政府が性奴隷の責任を認めたことを評価する真逆の不思議な論理を展開していますが、産経、読売以外の各紙は、内容より合意したことを優先評価しています。内容が、子々孫々への歴史にどう影響するかは考えず、目先の表面を取り繕うことだけ観ているだけなのですね。
世界の評価は、案の常、日本政府が性奴隷に関与した事を認めたとの理解と、補償を求める動きが広がっています。
Australia-Japan Community Network (AJCN): AJCNレポート: 海外メディアは慰安婦問題日韓合意をどう報じたか? -日本人が知らない歴史戦完敗-
慰安婦問題:日韓解決合意 海外の反応 - 毎日新聞
朴槿恵は、年頭記者会見で、合意に漕ぎつけた内容を評価する様訴えています。
日本政府の資金拠出で、これまで否定し続けた政府の関与を認めた証を勝ち取ることが出来、日本が要求する慰安婦像の撤去は、民間の問題で政府は、撤去ではなく移設に努力するにとどめ、蒸し返さないといいながら、記憶遺産登録も、民間レベルでの推進に切り替えるだけですませています。
【「慰安婦」日韓合意】朴槿恵大統領「批判は誰でもできる」 年頭会見で政治攻撃を牽制 幕引きに苦慮、像撤去で日本にもクギ - 産経ニュース
Australia-Japan Community Network (AJCN): AJCNレポート: 海外メディアは慰安婦問題日韓合意をどう報じたか? -日本人が知らない歴史戦完敗-
慰安婦問題:日韓解決合意 海外の反応 - 毎日新聞
読売が疑義を呈した、「拠出が事実上の国家賠償と誤解されないか」はズバリ的中で、世界各地で日本政府が性奴隷に関与したとの認識を深めさせています。
安倍首相は、この誤った認識を広めた責任は重大で、誤解を解くべく速やかな言動を行わなければ、歴史の事実として定着してしまいます。にも関わらず、韓国の日本大使館前の慰安婦像については、撤去ではなく、移転を望むと、単純に場所の問題だけで、内容については容認する、つまり、韓国のプロパガンダを容認するかの国会答弁をしています。
失政の上塗りです。子々孫々に、性奴隷を産んだ国との汚名を背負わせてしまいます。
【「慰安婦」日韓合意】安倍首相、慰安婦像「移設されると理解」「何回もとりあげたらこの問題は終わらない」 - 産経ニュース
時間が経過するにつれ、日本の敗北交渉で、韓国の言い分が活かされた(韓国の行動には民間がやっている事と逃げ道が用意されていて、履行義務がない)合意であったことが明らかになってきつつあります。安倍内閣にその自覚がないとすれば、個とは単なる交渉の敗北では済まなくなりますね。
# 冒頭の画像は、年頭記者会見に臨んだ朴槿恵大統領

この花の名前は、セイヨウナツユキソウ

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成り行きを追跡していかねばなりませんね。
産経が、国内主要6紙の社説の検証をしています。
【社説検証】「慰安婦問題」合意 「歓迎」の朝毎、日東も評価 (1/13 産経)
■産読は韓国の蒸し返し懸念
いよいよ年も押し詰まった昨年12月28日、岸田文雄外相と韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相がソウルで会談し、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的に解決される」との認識で合意した。
国際社会での非難や批判を控えることも確認しあい、元慰安婦支援のための財団に日本政府が10億円程度を拠出することでも一致した。在韓日本大使館前の慰安婦像の撤去に関しては尹外相が「適切に解決されるよう努力する」と述べた。
朝日・毎日・日経・東京の4紙が「合意」を積極的に評価した一方で、産経・読売の2紙が懐疑をあらわにするなど、論調は大きく分かれた。
朝日は「負の歴史を克服するための賢明な一歩を刻んだことを歓迎したい」、毎日は「戦後70年、日韓国交正常化50年という節目の年に合意できたことを歓迎したい」と、ともに「歓迎」を表した。
「日韓関係の再構築に向けた弾みとしたい」とした日経、「最大の懸案が解決に向かう」とした東京も、「合意」を前向きに受け止めている。
対して産経は「日本側が譲歩した玉虫色の決着という印象は否めない。このことが将来に禍根を残さないか」と憂えた。安倍晋三首相が岸田外相を通じて表明した「おわび」の中で、慰安婦問題について「軍の関与」に言及したことには、「慰安婦募集の強制性を認めた河野談話が破綻したいま、『軍関与』という誤解を生む表現を使う根拠はない」と批判する。
これは、「談話の核心部分を韓国で表明したことには大きな意味がある」と論じた朝日や、安倍政権が河野談話を再検証したことが日韓の「相互不信を一層深めた」と捉えた日経と真っ向から対立する認識である。
合意の履行に向けても、朝日など4紙は「両外相ともメディアを通じて両国民に固く誓ったのだ。合意をしっかり履行してほしい」(朝日)、「日韓両国が互いを信頼し、協力していかねばならない」(毎日)などと、日韓双方に努力を促した。
しかし産経は、「韓国側は過去、日本側の謝罪を受け何度か、慰安婦問題の決着を表明しながら、政権が交代し、蒸し返した経緯がある」と示し、日韓関係の改善には「この問題が今後、二度と蒸し返されないという国と国との約束が守られること」が大前提だと説いた。
読売も同様に、韓国のかつての大統領らが過去の問題は出さないと明言しながら「国内世論に流され、態度を翻した」と述べ、「韓国が将来、再び問題を蒸し返さないようにすること」が大切だと訴える。
産経と読売は、慰安婦像の撤去から始めるべきだとの見方でも一致する。
10億円規模の拠出についても見解は対立した。賠償問題はもともと1965年の日韓請求権協定で解決済みだ。日本は95年に民間の寄金などによるアジア女性基金を設置したが、韓国側に受け入れられなかった。
産経と読売はこの史実に触れ、「(拠出に)日本国民の理解が得られるのか。疑問である」(産経)、「拠出が事実上の国家賠償と誤解されないか」(読売)-と疑義を呈したが、毎日は「公的な資金を出すことは政府の責任をより明確化させることになる」と支持した。
「『妥結』の本当の評価を下すには、まだ時間がかかる」。産経はこのように「主張」(社説)を締めくくったが、合意内容に関する齟齬(そご)は驚くほど早く露呈する形となった。
「合意」の衝撃もさめやらぬ年明けの4日、慰安婦像は適切に移設されるとの認識を岸田外相が改めて示したことを受け、韓国外務省が強く抗議したと韓国のメディアが伝えた。同省当局者は「民間が自発的に設置したもので、政府があれこれ言えない」とも述べたという。
翌5日には、韓国が慰安婦の証言や資料をまとめた「慰安婦白書」を予定通りに発刊すると同省報道官が語っている。
「やっぱり…」。小欄筆者は思わずつぶやいてしまった。(清湖口敏)
----------------------------------
■「慰安婦問題」合意を受けた社説
産経
・本当にこれで最終決着か
・韓国側の約束履行を注視する
朝日
・歴史を越え日韓の前進を
毎日
・日韓の合意を歓迎する
読売
・韓国は「不可逆的解決」を守れ
・少女像の撤去も重要な試金石だ
日経
・「慰安婦」決着弾みに日韓再構築を
東京
・「妥結」の重さを学んだ
〈注〉いずれも昨年12月29日付
■産読は韓国の蒸し返し懸念
いよいよ年も押し詰まった昨年12月28日、岸田文雄外相と韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相がソウルで会談し、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的に解決される」との認識で合意した。
国際社会での非難や批判を控えることも確認しあい、元慰安婦支援のための財団に日本政府が10億円程度を拠出することでも一致した。在韓日本大使館前の慰安婦像の撤去に関しては尹外相が「適切に解決されるよう努力する」と述べた。
朝日・毎日・日経・東京の4紙が「合意」を積極的に評価した一方で、産経・読売の2紙が懐疑をあらわにするなど、論調は大きく分かれた。
朝日は「負の歴史を克服するための賢明な一歩を刻んだことを歓迎したい」、毎日は「戦後70年、日韓国交正常化50年という節目の年に合意できたことを歓迎したい」と、ともに「歓迎」を表した。
「日韓関係の再構築に向けた弾みとしたい」とした日経、「最大の懸案が解決に向かう」とした東京も、「合意」を前向きに受け止めている。
対して産経は「日本側が譲歩した玉虫色の決着という印象は否めない。このことが将来に禍根を残さないか」と憂えた。安倍晋三首相が岸田外相を通じて表明した「おわび」の中で、慰安婦問題について「軍の関与」に言及したことには、「慰安婦募集の強制性を認めた河野談話が破綻したいま、『軍関与』という誤解を生む表現を使う根拠はない」と批判する。
これは、「談話の核心部分を韓国で表明したことには大きな意味がある」と論じた朝日や、安倍政権が河野談話を再検証したことが日韓の「相互不信を一層深めた」と捉えた日経と真っ向から対立する認識である。
合意の履行に向けても、朝日など4紙は「両外相ともメディアを通じて両国民に固く誓ったのだ。合意をしっかり履行してほしい」(朝日)、「日韓両国が互いを信頼し、協力していかねばならない」(毎日)などと、日韓双方に努力を促した。
しかし産経は、「韓国側は過去、日本側の謝罪を受け何度か、慰安婦問題の決着を表明しながら、政権が交代し、蒸し返した経緯がある」と示し、日韓関係の改善には「この問題が今後、二度と蒸し返されないという国と国との約束が守られること」が大前提だと説いた。
読売も同様に、韓国のかつての大統領らが過去の問題は出さないと明言しながら「国内世論に流され、態度を翻した」と述べ、「韓国が将来、再び問題を蒸し返さないようにすること」が大切だと訴える。
産経と読売は、慰安婦像の撤去から始めるべきだとの見方でも一致する。
10億円規模の拠出についても見解は対立した。賠償問題はもともと1965年の日韓請求権協定で解決済みだ。日本は95年に民間の寄金などによるアジア女性基金を設置したが、韓国側に受け入れられなかった。
産経と読売はこの史実に触れ、「(拠出に)日本国民の理解が得られるのか。疑問である」(産経)、「拠出が事実上の国家賠償と誤解されないか」(読売)-と疑義を呈したが、毎日は「公的な資金を出すことは政府の責任をより明確化させることになる」と支持した。
「『妥結』の本当の評価を下すには、まだ時間がかかる」。産経はこのように「主張」(社説)を締めくくったが、合意内容に関する齟齬(そご)は驚くほど早く露呈する形となった。
「合意」の衝撃もさめやらぬ年明けの4日、慰安婦像は適切に移設されるとの認識を岸田外相が改めて示したことを受け、韓国外務省が強く抗議したと韓国のメディアが伝えた。同省当局者は「民間が自発的に設置したもので、政府があれこれ言えない」とも述べたという。
翌5日には、韓国が慰安婦の証言や資料をまとめた「慰安婦白書」を予定通りに発刊すると同省報道官が語っている。
「やっぱり…」。小欄筆者は思わずつぶやいてしまった。(清湖口敏)
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■「慰安婦問題」合意を受けた社説
産経
・本当にこれで最終決着か
・韓国側の約束履行を注視する
朝日
・歴史を越え日韓の前進を
毎日
・日韓の合意を歓迎する
読売
・韓国は「不可逆的解決」を守れ
・少女像の撤去も重要な試金石だ
日経
・「慰安婦」決着弾みに日韓再構築を
東京
・「妥結」の重さを学んだ
〈注〉いずれも昨年12月29日付
産経と読売、その他4紙で合意の評価がはっきり分かれていますね。
産経と読売は、内容に踏みこんで、政府が資金を出すことへの国民の理解が得られるのか、性奴隷への国家関与を認めたと誤解を招かないか、過去の実績から、合意が覆されないかと懸念を表わしています。
毎日は、「公的な資金を出すことは政府の責任をより明確化させることになる」と、日本政府が性奴隷の責任を認めたことを評価する真逆の不思議な論理を展開していますが、産経、読売以外の各紙は、内容より合意したことを優先評価しています。内容が、子々孫々への歴史にどう影響するかは考えず、目先の表面を取り繕うことだけ観ているだけなのですね。
世界の評価は、案の常、日本政府が性奴隷に関与した事を認めたとの理解と、補償を求める動きが広がっています。
Australia-Japan Community Network (AJCN): AJCNレポート: 海外メディアは慰安婦問題日韓合意をどう報じたか? -日本人が知らない歴史戦完敗-
慰安婦問題:日韓解決合意 海外の反応 - 毎日新聞
朴槿恵は、年頭記者会見で、合意に漕ぎつけた内容を評価する様訴えています。
日本政府の資金拠出で、これまで否定し続けた政府の関与を認めた証を勝ち取ることが出来、日本が要求する慰安婦像の撤去は、民間の問題で政府は、撤去ではなく移設に努力するにとどめ、蒸し返さないといいながら、記憶遺産登録も、民間レベルでの推進に切り替えるだけですませています。
【「慰安婦」日韓合意】朴槿恵大統領「批判は誰でもできる」 年頭会見で政治攻撃を牽制 幕引きに苦慮、像撤去で日本にもクギ - 産経ニュース
Australia-Japan Community Network (AJCN): AJCNレポート: 海外メディアは慰安婦問題日韓合意をどう報じたか? -日本人が知らない歴史戦完敗-
慰安婦問題:日韓解決合意 海外の反応 - 毎日新聞
読売が疑義を呈した、「拠出が事実上の国家賠償と誤解されないか」はズバリ的中で、世界各地で日本政府が性奴隷に関与したとの認識を深めさせています。
安倍首相は、この誤った認識を広めた責任は重大で、誤解を解くべく速やかな言動を行わなければ、歴史の事実として定着してしまいます。にも関わらず、韓国の日本大使館前の慰安婦像については、撤去ではなく、移転を望むと、単純に場所の問題だけで、内容については容認する、つまり、韓国のプロパガンダを容認するかの国会答弁をしています。
失政の上塗りです。子々孫々に、性奴隷を産んだ国との汚名を背負わせてしまいます。
【「慰安婦」日韓合意】安倍首相、慰安婦像「移設されると理解」「何回もとりあげたらこの問題は終わらない」 - 産経ニュース
時間が経過するにつれ、日本の敗北交渉で、韓国の言い分が活かされた(韓国の行動には民間がやっている事と逃げ道が用意されていて、履行義務がない)合意であったことが明らかになってきつつあります。安倍内閣にその自覚がないとすれば、個とは単なる交渉の敗北では済まなくなりますね。
# 冒頭の画像は、年頭記者会見に臨んだ朴槿恵大統領

この花の名前は、セイヨウナツユキソウ

政府広報(北方領土問題) - YouTube
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