インドネシアのナトゥナ諸島沖のEEZ内で不法操業していた中国漁船を検挙・曳航中の監視船に、中国の「海監」が体当たりし漁船を奪い取り、逮捕された船員の釈放を求めているのだそうです。
この海域での外国漁船の不法操業については以前から取り締まりの強化を進めていたインドネシアでしたが、中国漁船への対応については"弱腰"との指摘もあった様です。
今回の「海監」による体当たりでの強奪行為は、南シナ海でのベトナムやフィリピンと中国との対立には中立の立場の色彩が濃い姿勢のインドネシアが、中国との対立を深めることとなり、インドネシア・国防省は「海洋権益を守る」として防衛体制を増強する方針を表明し、海洋・水産省は、監視船を大型化して対抗する姿勢も示しているのだそうです。
記事では、2013年3月にも摘発した中国漁船が中国側に奪われていることを指摘していますが、過去には、他に以下の様な抗争もあった様です。
2010年、中国が領海域と主張する「九段線」に近いインドネシア領ナトゥナ諸島付近で、警備艇により不法操業の中国漁船を拿捕したが、中国の漁業監視船から圧力をかけられ釈放した経緯があり、2014年12月には、不法操業の外国漁船の取り締まり強化で、ベトナム籍漁船3隻の爆破や、中国漁船22隻の拿捕を実施。
インドネシア、海洋権益保護へ中国船22隻拿捕 ベトナム船“爆破”も「ショック療法」 - 産経ニュース
2015年5月、違反が確定した、ベトナム5隻、タイ2隻、フィリピン11隻などを含む41隻を爆破し、それまでは爆破しなかった中国漁船も爆破に踏み切ったのだそうです。
中国不法漁船を爆破 インドネシアが拿捕して海上で 「弱腰」から「見せしめ」に - 産経ニュース
ナトゥナ諸島のインドネシアの領有は認めながらも、EEZでの不法操業については、国際法に反する自国が勝手に設定した「九段線」を根拠に、「中国の伝統的な漁場」と主張する中国。「海監」で護った漁船の不法操業を定常化させているのですね。
「海洋国家」としての国益を護る為、対抗力を強化するというインドネシア。
フィリピン、ベトナムは日米との連携を強め対中抑止力の強化を図っていて、日本も支援を強化していることは、諸兄がご承知の通りです。
高速鉄道建設では、日本との交渉を、政府保証不用との破格の条件を提示した中国に逆転発注したインドネシア政府。工事の進行ははかばかしくない様子ですね。
インドネシアの高速鉄道計画 中国の詐欺商法が露呈 - 遊爺雑記帳
習近平の中国は、配慮を示しているインドネシアにも力での抑圧を強め、覇権拡大の馬脚を露呈し、自ら離反を招いています。経済成長の減速が進む中国。札束外交もこれまでの様に無尽蔵な姿勢は続けられなくなります。ASEANの雄国の一角を占めるインドネシア。今後の対中外交姿勢に注目ですね。
# 冒頭の画像は、インドネシア海軍によって爆破される不法操業の漁船 (2015年 5月)
この花の名前は、シロヨメナ
↓よろしかったら、お願いします。
この海域での外国漁船の不法操業については以前から取り締まりの強化を進めていたインドネシアでしたが、中国漁船への対応については"弱腰"との指摘もあった様です。
今回の「海監」による体当たりでの強奪行為は、南シナ海でのベトナムやフィリピンと中国との対立には中立の立場の色彩が濃い姿勢のインドネシアが、中国との対立を深めることとなり、インドネシア・国防省は「海洋権益を守る」として防衛体制を増強する方針を表明し、海洋・水産省は、監視船を大型化して対抗する姿勢も示しているのだそうです。
「中国が摘発漁船奪う」 インドネシア、引き渡し求め抗議 (3/22 産経)
【シンガポール=吉村英輝】インドネシアのスシ海洋・水産相は20日、違法操業していたとして検挙、曳航(えいこう)中だった中国漁船が中国公船に奪われたとして、中国政府に漁船の引き渡しと違法操業の中止を求め、抗議すると発表した。南シナ海で続く中国とフィリピンやベトナムとの衝突が、領有権問題では「中立」の立場をとるインドネシアにも拡大した格好だ。インドネシアのメディアが21日、一斉に報じた。
中国漁船が摘発されたのは、南シナ海の南端に位置するインドネシア領ナトゥナ諸島沖で、インドネシアの排他的経済水域(EEZ)。
中国は、ナトゥナ諸島はインドネシアに帰属するとしているが、南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張する根拠としている「九段線」の一部とこのEEZが重複している。
スシ氏によると、海洋・水産省の監視船が19日午後、EEZ内で違法のトロール漁をしていた中国漁船を発見。職員3人が漁船に移り船員8人を拘束し、捜査のため漁船を領海に向けて曳航した。だが、20日未明に中国の監視船から体当たりを受け、さらにもう一隻の中国公船が駆けつけ、漁船を奪い取られた。
スシ氏は、拘束した8人の事情聴取を進めるとともに、外交ルートを通じて中国に漁船の引き渡しを求める方針を示した。
これに対して在インドネシアの中国大使館は声明で、「(現場は)中国の伝統的な漁場」とし、「通常操業中に武装したインドネシア船に追い回された」と反論した。
この海域では、2013年3月にも摘発した中国漁船が中国側に奪われている。諸島を管轄するインドネシア国軍指揮官は、中国公船に守られた中国漁船による違法操業が常態化しつつあると指摘し、国防省は「海洋権益を守る」として防衛体制を増強する方針だ。海洋・水産省は、中国側の監視船がインドネシア側より2~3倍大きいため、船を大型化して対抗する姿勢も示している。
中国が漁民の即時釈放要求
中国外務省の華春瑩報道官は21日の定例記者会見で、南シナ海のインドネシア領ナトゥナ諸島沖で中国漁船がインドネシア当局に摘発されたことについて「中国漁船は正常な活動を行っていた」と述べ、逮捕された乗組員の即時釈放を求めた。インドネシアが、中国当局の船舶に妨害されたとしている点について華氏は「中国漁船が妨害されたので中国海警局の船が救援に向かった。インドネシアの領海には入っていない」と主張した。(北京 共同)
【シンガポール=吉村英輝】インドネシアのスシ海洋・水産相は20日、違法操業していたとして検挙、曳航(えいこう)中だった中国漁船が中国公船に奪われたとして、中国政府に漁船の引き渡しと違法操業の中止を求め、抗議すると発表した。南シナ海で続く中国とフィリピンやベトナムとの衝突が、領有権問題では「中立」の立場をとるインドネシアにも拡大した格好だ。インドネシアのメディアが21日、一斉に報じた。
中国漁船が摘発されたのは、南シナ海の南端に位置するインドネシア領ナトゥナ諸島沖で、インドネシアの排他的経済水域(EEZ)。
中国は、ナトゥナ諸島はインドネシアに帰属するとしているが、南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張する根拠としている「九段線」の一部とこのEEZが重複している。
スシ氏によると、海洋・水産省の監視船が19日午後、EEZ内で違法のトロール漁をしていた中国漁船を発見。職員3人が漁船に移り船員8人を拘束し、捜査のため漁船を領海に向けて曳航した。だが、20日未明に中国の監視船から体当たりを受け、さらにもう一隻の中国公船が駆けつけ、漁船を奪い取られた。
スシ氏は、拘束した8人の事情聴取を進めるとともに、外交ルートを通じて中国に漁船の引き渡しを求める方針を示した。
これに対して在インドネシアの中国大使館は声明で、「(現場は)中国の伝統的な漁場」とし、「通常操業中に武装したインドネシア船に追い回された」と反論した。
この海域では、2013年3月にも摘発した中国漁船が中国側に奪われている。諸島を管轄するインドネシア国軍指揮官は、中国公船に守られた中国漁船による違法操業が常態化しつつあると指摘し、国防省は「海洋権益を守る」として防衛体制を増強する方針だ。海洋・水産省は、中国側の監視船がインドネシア側より2~3倍大きいため、船を大型化して対抗する姿勢も示している。
中国が漁民の即時釈放要求
中国外務省の華春瑩報道官は21日の定例記者会見で、南シナ海のインドネシア領ナトゥナ諸島沖で中国漁船がインドネシア当局に摘発されたことについて「中国漁船は正常な活動を行っていた」と述べ、逮捕された乗組員の即時釈放を求めた。インドネシアが、中国当局の船舶に妨害されたとしている点について華氏は「中国漁船が妨害されたので中国海警局の船が救援に向かった。インドネシアの領海には入っていない」と主張した。(北京 共同)
記事では、2013年3月にも摘発した中国漁船が中国側に奪われていることを指摘していますが、過去には、他に以下の様な抗争もあった様です。
2010年、中国が領海域と主張する「九段線」に近いインドネシア領ナトゥナ諸島付近で、警備艇により不法操業の中国漁船を拿捕したが、中国の漁業監視船から圧力をかけられ釈放した経緯があり、2014年12月には、不法操業の外国漁船の取り締まり強化で、ベトナム籍漁船3隻の爆破や、中国漁船22隻の拿捕を実施。
インドネシア、海洋権益保護へ中国船22隻拿捕 ベトナム船“爆破”も「ショック療法」 - 産経ニュース
2015年5月、違反が確定した、ベトナム5隻、タイ2隻、フィリピン11隻などを含む41隻を爆破し、それまでは爆破しなかった中国漁船も爆破に踏み切ったのだそうです。
中国不法漁船を爆破 インドネシアが拿捕して海上で 「弱腰」から「見せしめ」に - 産経ニュース
ナトゥナ諸島のインドネシアの領有は認めながらも、EEZでの不法操業については、国際法に反する自国が勝手に設定した「九段線」を根拠に、「中国の伝統的な漁場」と主張する中国。「海監」で護った漁船の不法操業を定常化させているのですね。
「海洋国家」としての国益を護る為、対抗力を強化するというインドネシア。
フィリピン、ベトナムは日米との連携を強め対中抑止力の強化を図っていて、日本も支援を強化していることは、諸兄がご承知の通りです。
高速鉄道建設では、日本との交渉を、政府保証不用との破格の条件を提示した中国に逆転発注したインドネシア政府。工事の進行ははかばかしくない様子ですね。
インドネシアの高速鉄道計画 中国の詐欺商法が露呈 - 遊爺雑記帳
習近平の中国は、配慮を示しているインドネシアにも力での抑圧を強め、覇権拡大の馬脚を露呈し、自ら離反を招いています。経済成長の減速が進む中国。札束外交もこれまでの様に無尽蔵な姿勢は続けられなくなります。ASEANの雄国の一角を占めるインドネシア。今後の対中外交姿勢に注目ですね。
# 冒頭の画像は、インドネシア海軍によって爆破される不法操業の漁船 (2015年 5月)
この花の名前は、シロヨメナ
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(満州・南モンゴル・ウィグル・チベット)から中国軍・中国関連を完全撤退・撤収させましょう。
南沙・西沙の中国軍基地は中国を監視する施設にしましょう。
●中国漁船の違法操業は見つけ次第撃沈すべし
●中国公船の領海侵犯は即魚雷で撃沈すべし
●中国軍機の領空侵犯は即撃墜すべし
●南沙・西沙の中国軍施設は徹底的に壊滅すべし
●中国軍潜水艦は尽く撃沈すべし
●中国の衛星は全て破壊すべし