11月の米大統領選に向けた、1回目のテレビ討論会(6月27日)は、共和党のドナルド・トランプ前大統領が、認知機能の衰えを隠せなかった民主党のジョー・バイデン大統領に圧勝した。
現実的には「もしトラ」が濃厚になったといえる。これは 9月の自民党総裁選を見据えた「ポスト岸田」レースにも影響しそうだ。安倍晋三元首相を失った日本のリーダーたちは、トランプ氏と堂々と渡り合えるのか。評論家の八幡和郎氏が夕刊フジに緊急寄稿。
テレビ討論会は、バイデン氏の「自滅」で、トランプ氏が「完勝」し、民主党はパニック状態だ。
「トランプ復活」の可能性が高いことで、自民党総裁選でも「トランプ氏とうまくやっていけるか」が最重要課題となったと、八幡氏。
まったく失格なのが石破茂元幹事長だろう。トランプ氏は長い説明を嫌う。石破氏みたいな「しんきくさい(=もどかしい。じれったい)」人物が相手となると、トランプ氏に途中で電話を切られるのが関の山だと。
米紙ワシントン・ポストは以前、トランプ氏がある補佐官を更迭した理由として、「『頭が固く説明が長い』と不満を漏らしていた」と報じている。石破氏の良さである丁寧な説明は、かえって、トランプ氏をいら立たせて相手にされそうもないと、八幡氏。
石破氏はそもそも、外交能力に不安がある。外交に携わる閣僚ポストの経験が十分ではないし、英語も話すのを聞いた人がほとんどいない。長年にわたって「首相候補」といわれながら、海外に頻繁に出かけて各国の政治家と深く交流した様子はないとも。
誰なら大丈夫か。
語学力では、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、斎藤健経産相、小林鷹之前経済安保相らは、本格的な米国留学経験もある。
高市早苗経済安保相も松下政経塾時代、米国会議員のスタッフを経験。
ハードネゴシエイターということでは、茂木氏あたりはよさそうだと、八幡氏。
オバマ政権からトランプ政権に代わったことで、TPPの構築から米国が離脱。その後、TPP11の構築にリーターシップを発揮し発足させた茂木氏の手腕は評価されてしかるべき!
社交的な林氏も安心できそうだと、八幡氏。
え!外相就任に伴い、親中議連の会長職自ら降りましたが、国際会議で発言を始めると王毅外相は責を外す等、嘗められていた。親中議連所属なのに!?
米中、ASEAN会議で非難応酬 林外相演説時に中露退席 - 産経ニュース
高市、河野、野田各氏はうまくいくかもしれないが冒険かも。安倍氏のトランプ外交に随行していた西村康稔前経産相が謹慎中なのは惜しいと、八幡氏。
コロナ蔓延初期、担当大臣の任にも能った西村氏ですが、尾見会長頼りで、政府や世論との間をコウモリ行動。担当大臣としての政治手腕発揮はゼロだった。
政治資金パーティのキックバック問題でも、安倍氏が中止指令していたのに復活させたメンバーの一員と目されている。
オバマ政権時代に、TPP推進を米国と主導。机を叩きながらハードネゴシエイションで日本の主張を織り込んだ甘利氏は、金銭授受問題で表舞台から脱落。
金銭授受疑惑で甘利明経済再生担当相が会見「閣僚の職を辞する」(THE PAGE) - Yahoo!ニュース
岸田首相は、バイデン政権との関係でもそうだが、「米国追従」で経済的負担を押し付けられ、国益を守れないのが問題だと、八幡氏。
菅義偉前首相と麻生太郎副総裁という首相経験者 2人の元総理・総裁が綱引きをしている現状は、昨日触れた通り。
自民総裁選は首相経験者2人によるキングメーカー争いの様相 - 遊爺雑記帳
ポスト安倍の人材の出現が急がれますね。
# 冒頭の画像は、テレビ討論会に臨んだバイデン大統領(右)とトランプ前大統領
【米大統領選2024】バイデン氏、討論会で精彩欠いた原因は「時差ぼけと外国訪問」と説明候補者としての適性懸念される中 - BBCニュース
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月刊Hanada2024年2月号 - 花田紀凱, 月刊Hanada編集部 - Google ブックス
現実的には「もしトラ」が濃厚になったといえる。これは 9月の自民党総裁選を見据えた「ポスト岸田」レースにも影響しそうだ。安倍晋三元首相を失った日本のリーダーたちは、トランプ氏と堂々と渡り合えるのか。評論家の八幡和郎氏が夕刊フジに緊急寄稿。
〝もしトラ〟濃厚で「ポスト岸田」直撃 苛立たせそうな石破氏…日本のリーダーで渡り合えるのは誰だ 惜しまれる安倍氏の不在 - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2024.7/3
八幡和郎氏が緊急寄稿
11月の米大統領選に向けた、1回目のテレビ討論会(6月27日)は、共和党のドナルド・トランプ前大統領が、認知機能の衰えを隠せなかった民主党のジョー・バイデン大統領に圧勝した。民主党内には「候補者差し替え論」も浮上しているが、現実的には「もしトラ」が濃厚になったといえる。これは 9月の自民党総裁選を見据えた「ポスト岸田」レースにも影響しそうだ。安倍晋三元首相を失った日本のリーダーたちは、トランプ氏と堂々と渡り合えるのか。評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。
テレビ討論会は、バイデン氏の「自滅」で、トランプ氏が「完勝」し、民主党はパニック状態だ。候補者の差し替えもあり得るが、カマラ・ハリス副大統領は不人気だし、彼女を差し置いて他候補というのも至難だ。
「トランプ復活」の可能性が高いことで、自民党総裁選でも「トランプ氏とうまくやっていけるか」が最重要課題となった。
そんななか、まったく失格なのが石破茂元幹事長だろう。トランプ氏は長い説明を嫌う。石破氏みたいな「しんきくさい(=もどかしい。じれったい)」人物が相手となると、トランプ氏に途中で電話を切られるのが関の山だ。
米紙ワシントン・ポストは以前、トランプ氏がある補佐官を更迭した理由として、「『頭が固く説明が長い』と不満を漏らしていた」と報じている。石破氏の良さである丁寧な説明は、かえって、トランプ氏をいら立たせて相手にされそうもない。
トランプ氏が、安倍元首相と気が合ったのは有名な話だが、その次はフランスのエマニュエル・マクロン大統領ぐらいだ。ドイツのアンゲラ・メルケル前首相や、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領はお気に召さなかった。
石破氏はそもそも、外交能力に不安がある。外交に携わる閣僚ポストの経験が十分ではないし、英語も話すのを聞いた人がほとんどいない。長年にわたって「首相候補」といわれながら、海外に頻繁に出かけて各国の政治家と深く交流した様子はない。国内での地方回りが目立ち、弱点克服の努力が見えない。党内からは「総裁選の票固めばかりに熱心で向上心がない」という声も聞かれた。
それでは誰なら大丈夫か。
語学力では、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、斎藤健経産相、小林鷹之前経済安保相らは、本格的な米国留学経験もある。
高市早苗経済安保相も松下政経塾時代、米国会議員のスタッフを経験した。加藤勝信元官房長官は在外経験はないが、東大卒の元大蔵官僚だからそこそこだろう。
ハードネゴシエイターということでは、茂木氏あたりはよさそうだし、社交的な林氏も安心できそうだ。高市、河野、野田各氏はうまくいくかもしれないが冒険かも。安倍氏のトランプ外交に随行していた西村康稔前経産相が謹慎中なのは惜しい。
岸田文雄首相は、バイデン政権との関係でもそうだが、「米国追従」で経済的負担を押し付けられ、国益を守れないのが問題だ。歴史的にも失敗だったとされるイラク戦争を引き起こしたジョージ・ブッシュ米政権を煽り、巨額の支援をした小泉純一郎元首相とよく似ている。
安倍氏の例を見ても「ゴルフ上手」な方がいいが、どうだろうか。それにしても、安倍氏がいないのが痛恨だ。
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八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。国士舘大学大学院客員教授。
八幡和郎氏が緊急寄稿
11月の米大統領選に向けた、1回目のテレビ討論会(6月27日)は、共和党のドナルド・トランプ前大統領が、認知機能の衰えを隠せなかった民主党のジョー・バイデン大統領に圧勝した。民主党内には「候補者差し替え論」も浮上しているが、現実的には「もしトラ」が濃厚になったといえる。これは 9月の自民党総裁選を見据えた「ポスト岸田」レースにも影響しそうだ。安倍晋三元首相を失った日本のリーダーたちは、トランプ氏と堂々と渡り合えるのか。評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。
テレビ討論会は、バイデン氏の「自滅」で、トランプ氏が「完勝」し、民主党はパニック状態だ。候補者の差し替えもあり得るが、カマラ・ハリス副大統領は不人気だし、彼女を差し置いて他候補というのも至難だ。
「トランプ復活」の可能性が高いことで、自民党総裁選でも「トランプ氏とうまくやっていけるか」が最重要課題となった。
そんななか、まったく失格なのが石破茂元幹事長だろう。トランプ氏は長い説明を嫌う。石破氏みたいな「しんきくさい(=もどかしい。じれったい)」人物が相手となると、トランプ氏に途中で電話を切られるのが関の山だ。
米紙ワシントン・ポストは以前、トランプ氏がある補佐官を更迭した理由として、「『頭が固く説明が長い』と不満を漏らしていた」と報じている。石破氏の良さである丁寧な説明は、かえって、トランプ氏をいら立たせて相手にされそうもない。
トランプ氏が、安倍元首相と気が合ったのは有名な話だが、その次はフランスのエマニュエル・マクロン大統領ぐらいだ。ドイツのアンゲラ・メルケル前首相や、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前大統領はお気に召さなかった。
石破氏はそもそも、外交能力に不安がある。外交に携わる閣僚ポストの経験が十分ではないし、英語も話すのを聞いた人がほとんどいない。長年にわたって「首相候補」といわれながら、海外に頻繁に出かけて各国の政治家と深く交流した様子はない。国内での地方回りが目立ち、弱点克服の努力が見えない。党内からは「総裁選の票固めばかりに熱心で向上心がない」という声も聞かれた。
それでは誰なら大丈夫か。
語学力では、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、斎藤健経産相、小林鷹之前経済安保相らは、本格的な米国留学経験もある。
高市早苗経済安保相も松下政経塾時代、米国会議員のスタッフを経験した。加藤勝信元官房長官は在外経験はないが、東大卒の元大蔵官僚だからそこそこだろう。
ハードネゴシエイターということでは、茂木氏あたりはよさそうだし、社交的な林氏も安心できそうだ。高市、河野、野田各氏はうまくいくかもしれないが冒険かも。安倍氏のトランプ外交に随行していた西村康稔前経産相が謹慎中なのは惜しい。
岸田文雄首相は、バイデン政権との関係でもそうだが、「米国追従」で経済的負担を押し付けられ、国益を守れないのが問題だ。歴史的にも失敗だったとされるイラク戦争を引き起こしたジョージ・ブッシュ米政権を煽り、巨額の支援をした小泉純一郎元首相とよく似ている。
安倍氏の例を見ても「ゴルフ上手」な方がいいが、どうだろうか。それにしても、安倍氏がいないのが痛恨だ。
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八幡和郎(やわた・かずお) 1951年、滋賀県生まれ。東大法学部卒業後、通産省入省。フランス国立行政学院(ENA)留学。大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任し、退官。作家、評論家として新聞やテレビで活躍。国士舘大学大学院客員教授。
テレビ討論会は、バイデン氏の「自滅」で、トランプ氏が「完勝」し、民主党はパニック状態だ。
「トランプ復活」の可能性が高いことで、自民党総裁選でも「トランプ氏とうまくやっていけるか」が最重要課題となったと、八幡氏。
まったく失格なのが石破茂元幹事長だろう。トランプ氏は長い説明を嫌う。石破氏みたいな「しんきくさい(=もどかしい。じれったい)」人物が相手となると、トランプ氏に途中で電話を切られるのが関の山だと。
米紙ワシントン・ポストは以前、トランプ氏がある補佐官を更迭した理由として、「『頭が固く説明が長い』と不満を漏らしていた」と報じている。石破氏の良さである丁寧な説明は、かえって、トランプ氏をいら立たせて相手にされそうもないと、八幡氏。
石破氏はそもそも、外交能力に不安がある。外交に携わる閣僚ポストの経験が十分ではないし、英語も話すのを聞いた人がほとんどいない。長年にわたって「首相候補」といわれながら、海外に頻繁に出かけて各国の政治家と深く交流した様子はないとも。
誰なら大丈夫か。
語学力では、茂木敏充幹事長、野田聖子元総務相、河野太郎デジタル相、林芳正官房長官、小泉進次郎元環境相、斎藤健経産相、小林鷹之前経済安保相らは、本格的な米国留学経験もある。
高市早苗経済安保相も松下政経塾時代、米国会議員のスタッフを経験。
ハードネゴシエイターということでは、茂木氏あたりはよさそうだと、八幡氏。
オバマ政権からトランプ政権に代わったことで、TPPの構築から米国が離脱。その後、TPP11の構築にリーターシップを発揮し発足させた茂木氏の手腕は評価されてしかるべき!
社交的な林氏も安心できそうだと、八幡氏。
え!外相就任に伴い、親中議連の会長職自ら降りましたが、国際会議で発言を始めると王毅外相は責を外す等、嘗められていた。親中議連所属なのに!?
米中、ASEAN会議で非難応酬 林外相演説時に中露退席 - 産経ニュース
高市、河野、野田各氏はうまくいくかもしれないが冒険かも。安倍氏のトランプ外交に随行していた西村康稔前経産相が謹慎中なのは惜しいと、八幡氏。
コロナ蔓延初期、担当大臣の任にも能った西村氏ですが、尾見会長頼りで、政府や世論との間をコウモリ行動。担当大臣としての政治手腕発揮はゼロだった。
政治資金パーティのキックバック問題でも、安倍氏が中止指令していたのに復活させたメンバーの一員と目されている。
オバマ政権時代に、TPP推進を米国と主導。机を叩きながらハードネゴシエイションで日本の主張を織り込んだ甘利氏は、金銭授受問題で表舞台から脱落。
金銭授受疑惑で甘利明経済再生担当相が会見「閣僚の職を辞する」(THE PAGE) - Yahoo!ニュース
岸田首相は、バイデン政権との関係でもそうだが、「米国追従」で経済的負担を押し付けられ、国益を守れないのが問題だと、八幡氏。
菅義偉前首相と麻生太郎副総裁という首相経験者 2人の元総理・総裁が綱引きをしている現状は、昨日触れた通り。
自民総裁選は首相経験者2人によるキングメーカー争いの様相 - 遊爺雑記帳
ポスト安倍の人材の出現が急がれますね。
# 冒頭の画像は、テレビ討論会に臨んだバイデン大統領(右)とトランプ前大統領
【米大統領選2024】バイデン氏、討論会で精彩欠いた原因は「時差ぼけと外国訪問」と説明候補者としての適性懸念される中 - BBCニュース
この花の名前は、アゲラタム
↓よろしかったら、お願いします。
遊爺さんの写真素材 - PIXTA
月刊Hanada2024年2月号 - 花田紀凱, 月刊Hanada編集部 - Google ブックス