遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

南シナ海 今度はベトナムも中国へ反攻

2012-03-14 23:57:02 | EEZ 全般
 南シナ海の中国の覇権拡大に対し、昨年、米国のアジア重視政策転換で包囲網が構築されていました。
 その後の、中国の反応に着目していますが、ASEANの国々の動きも活発化してきている様ですね。先日は、フィリピンが米国の傘を取り戻したことから、南シナ海・南沙諸島での石油・天然ガス開発の競争入札を開始した報道に接しましたが、今度は、ベトナムが同じ南沙諸島にある仏教寺院を修復し僧侶を常駐させることとし、今月 1日には初の国産警備艇も就役させ、南沙諸島をにらむ南部の海軍基地に配備したのだそうです。

 
南シナ海 フィリピンが中国への対抗を強気に転換 - 遊爺雑記帳
  
南シナ海領有権紛争 寺院修復、僧侶も派遣 ベトナム、中国に反撃 (3/14 産経)

 【シンガポール=青木伸行】現地の消息筋によると、ベトナム政府は13日までに、中国と領有権を争う南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島にある仏教寺院を修復し、僧侶を常駐させる方針を決めた。ベトナムの領有権主張の一環。今月1日には初の国産警備艇も就役し、南沙諸島をにらむ南部の海軍基地に配備されており、中国への“反撃”が着々と進んでいる


 230ともいわれる島礁からなる南沙諸島のうち、ベトナムは17島程度の領有権を主張している。この中の複数の島には、ベトナムが1975年まで使用していた寺院が残っている。だが、無人のまま今や朽ち果て、政府は修復と6人の僧侶の派遣を決めた。
 直接は、南沙諸島を沖合に望むニャチャンを省都とする、南部カインホア省の人民委員会が主導。6人の僧侶は同省内の別々の寺院に帰属している。それぞれが複数の島に寺院の僧院長として近く、赴く予定で、政府による船の手配を待っているところだという。

◆兵士鎮魂のため
 今回の決定について、消息筋は「
ベトナムの領有権を、中国に認めさせるための努力の一環
だ」としている。南沙諸島では88年、中国、ベトナム両軍が衝突し、複数のベトナム兵が死亡した。僧侶らは、そうした「ベトナム領内で命を奪われた兵士たちの魂も鎮めたい」という。
 
初の国産警備艇はHQ-272。南部ドンナイ省の海軍第2管区の基地に、配属された。全長54メートル、最高速度32ノット、航続距離2500カイリ。速射砲、機関砲、艦対空ミサイルを装備している。建造に2年間が費やされ、ロシアの技術が汎用(はんよう)されたとみられている。2隻目を建造中で、3隻目のプロジェクトも始動
しているという。
 1日にはロシア製スベトリャク級警備艇2隻も、南部キエンザン省の海軍第5管区の基地に配備された。

◆グーグル批判も
 一方、ベトナム紙タンニエン(10日、電子版)は、インターネット検索大手グーグルの「グーグルマップ」では、西沙(英語名パラセル)諸島を中国領として記載されていると批判する論評を掲載した。
 グーグルマップの中国語版には、南シナ海における中国の領有権主張を示した、いわゆる「U字ライン」も記載されており、政府は「西沙諸島、中国」とともに削除を求めている。西沙諸島では、74年に中国軍と南ベトナム政府軍(当時)が激しく交戦した。


 フィリピンも、ベトナムも自国の主権を護るために、強い意思表示を行動で示して、中国への抑止力を高めているのですね。普通の国として、当然の行為ですね。

 一方の日本。ようやく国境の島嶼や海域の法整備に着手した様子ですね。
 
海保法改正案 領海警備と離島管理の強化を : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 遅まきながらも、やる気になりさえすればすぐできることなのですから、自民党も協力して早急に成立させ、抑止力の一端として欲しいですね。
 
 ただ、民主党のDNAなのか、主権を主張する・護るという意識は薄弱です。
EEZの起点となる島々の国有化を決定しましたが、尖閣諸島で命名した島は対象外としています。尖閣諸島は、本島も含め国有化(主権者の方が民主党政権を信用していない?)し、海保等の常駐が必要ですが、中国を怖がっています。
 先日は、北方4島のロシアによる「不法占拠」という言葉を取り下げました。
 東日本大震災一周年追悼式典に台湾代表として出席した台北駐日経済文化代表処の羅坤燦(らこんさん)副代表を日本政府が指名献花から外した問題で、野田総理は国会・予算委員会での指摘に陳謝しましたが、藤村官房長官はその後も官僚の判断を支持する発言をしています。媚中というより、中国を怖がって言いなりになっているのですね。
 大使館の土地・設備でも、日本の中国大使館移転について、日本にある中国大使館に関する一筆提出にしたがったり、日本での土地購入を許すという、米国など国際慣例とされている相互主義を曲げて、いいなりになっていることなどが続いています。

 日本は、中国包囲網の一員だったはずですが、脱退したのでしょうか。WTOへの提訴など、蚊に刺されたほどにも感じていないでしょう。


 # 冒頭の画像は、ベトナム初の国産警備艇 HQ-272



  雪景色  撮影場所;六甲高山植物園

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続 中国の海洋戦略
暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




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