CD club
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1,交響曲第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」 ('52.11.26,27録音)
2,「レオノーレ」序曲第3番 作品72a ('53.10,13-17録音)
3,「コリオラン」序曲 作品62 ('47.11.25録音)
ベートーヴェンが「自分の最高傑作」とした交響曲。
’ナポレオンの皇帝即位’を怒ったベートーヴェンが、清書総譜タイトルから献辞を削除した話はあまりにも有名。
作家・翻訳家の樋口裕一氏が「音楽に感動すると、全身に震えが起こる。私がフルトヴェングラーを好む理由は、彼ほど、絶え間なく私に震えを引き起こす指揮者はほかにいない」と書いている。「ベートーヴェンの音楽には、絶望に対してエネルギッシュに立ち向かう精神があるが、フルトヴェングラーで聴くと、それを一層強く感じる」とも。
この一文に刺激をされて聴いてみる事にしたのだが、果たして、残念ながらここまでの強い感動には至らなかった。これは勿論、演奏のレベルを言っているのではない。聴き手の感性の劣悪による。
フルト・ヴェングラー
これから先、耳を肥やし感性を養うために、表現において、フルト・ヴェングラーと対極をなすと言われている帝王カラヤンの’英雄’と聴き比べることから初めてみようか。