Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

マダム・フローレンス! 夢見るふたり

2018-11-26 | 外国映画(ま行)
★★★ 2016年/イギリス 監督/スティーヴン・フリアーズ

(Amazonプライム)

夫婦が住むNYの高級マンションの室内や毎日変わるフローレンスの衣装が実に豪華。この再現ぶりはすばらしい。相当のお金持ちであることが美術で納得させられる。愛する人が人々に嘲笑されているのを知ってなお、それでも思いを遂げさせてやりたいというシンクレアの愛をどう思うか。それが本作の味わいどころだろう。下手な歌を聴かされる聴衆のことなど、知ったこっちゃない。ただ、ひたすら妻の願いを叶えてやるために実行、画策する男、シンクレア。その熱意の裏側には愛人を持つ引け目もあるのだろう。W主演ゆえ難しかったろうが、いっそのことシンクレアをきちんと主人公に据えて彼の内面を描写する作品であれば良かったと感じた。