Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

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2020-03-24 | 外国映画(ま行)
★★★★ 2017年/スペイン 監督/イザベル・コイシェ

イギリスの海沿いの街や石造りの屋敷をカメラは美しく捉える。ウィリアムモリス風の部屋や女性たちの衣装も実に素敵で惹き込まれる。だからこそ、本を通じて生まれる美しい関係性とそれを冷ややかに見つめ妨害する地域社会の落差が胸に迫る。生き方を問う作品。

観賞前は田舎町の書店経営に挑む戦争未亡人のサクセスストーリーかと思ってたんだけど、実にビターな展開で予想外の結末へ。美しい風景に美しい屋敷、美しい洋服をまとっていても、生き方が最低な人間は醜い。なぜかこういう役どころ、パトリシアクラークソンぴったりで貫禄の演技。