Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

バクラウ 地図から消された村

2021-07-19 | 外国映画(は行)
★★★★ 2019年/ブラジル・フランス 監督/クレベール・メンドンサ・フィリオ ジュリアノ・ドネルス

突然地図から消えた村で惨劇が始まる。攻撃者は誰か…。 まずバクラウという村の不思議な魅力に引き込まれる。土着文化残る風習に大音量のDJ、売春トラック、不思議な薬。ただ者じゃない感が独特。舐めてた相手が実は系なんだけど、まるで正体が読めない面白さ。

アメリカの南米への軍事介入等のメタファーという仕掛けも面白いが、終盤近く、水の枯れたダムが映し出されるため、ブラジル自身が抱える問題も織り込まれていると推測できる。奇天烈モンド映画というベールを纏った痛烈な資本主義批判映画ではないか。しかもそれらを説明しすぎない手際が見事。

スキャンダル

2021-07-19 | 外国映画(さ行)
★★★★ 2019年/イギリス・アメリカ 監督/ジェイ・ローチ

FOXニュースセクハラ事件の映画化。上昇志向のある女性につけ込むのが、卑怯。ジョンリスゴー、損な役回りだがハマってる。最初の告発者がニコールキッドマンでそれに続くのがシャーリーズセロン。2大女優の並びで絵的に盛り上げたい所を敢えて我慢している。抑えた演出がいい。

1年間にわたる用意周到な準備がなければ告発できない。その1年間にどれだけの人が新たなセクハラを受けたとしても、それだけの準備がいるという辛い現実。誰かが、どこかで止めなければならなかったのだ。しかし、どうやって?もし私があの役員室の入口受付に座る秘書だったらと思いを馳せてしまった。