★★★★ 2019年/イギリス 監督/エド・パーキンス
Netflixドキュメンタリー
事故で記憶を失った青年。双子の兄は家族の物語を一から教えた。しかし母の死で築き上げた物語が崩れる… 兄が傷つくとわかっていても執拗に真実を迫る弟。35年の時を経て対峙する兄。あまりに暴力的な自分探し。人はそれほどまで真実を求めるものなのか。
兄の態度を見るに、只ならぬ秘密があるのはすぐに想像できる。この作品は観客自身も「真実が知りたい」欲望と「知らない方が彼のためだろう」という思いの狭間でギュインギュインに揺さぶられる。この感覚、あれだ。「ザ・バニシング 消失」。人間の知りたい欲求は底なし沼だな。