★★★★ 2014年/日本 監督/山戸結希
ピナバウシュを知っててメルロ=ポンティをお勧めしてくれる先生に恋する女子高生。中高年の私からしたらもう、むず痒いのなんの。お尻がこそばくなってくる。物語も映像もいろんなものがギリギリの境界線だが、その危うさが魅力。いや、魔力。主演の趣里がすばらしい。
監督と作品を切り離して見られるものもあるが、本作はそうはいかない。撮影は山戸監督が大学在学中とのことで当事者に限りなく近いからこそ、撮れる作品だろう。思春期の女子高生の溢れ出る自意識をここまで、てらいもなく切り取れる人はそういない。