『珈琲時光』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B0007MCICE&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
いやー久々の侯孝賢ワールド、堪能しました。
うん、やっぱり好きですね。すごくイイ。
ストーリーらしいストーリーってナイです。ひたすら淡々とした日常、ごくありふれた家族の肖像。ドラマチックなことは何も起こらない、具体的な内面の描写もない。でも終わった瞬間に心の中を爽やかな風がふわーっと吹き抜けていく感じがする。ぱあーっと明るいあたたかい光が射しこんで来る感じがする。
教養のないぐりにはこれ以外に上手く感想を表現する言葉が見つからないんだけど。
ワンシーンワンカットの長回しと、風景に語らせるような実景カットの使い方が、ここ数年説明的な商業映画ばっかり観てたぐりの目には瑞々しくうつりました。これだよこれ!って感じ。
主役の一青窈はなかなか侯孝賢ワールドにキレイにハマってましたね。彼女は女優さんではないけど、侯孝賢はよく俳優ではない人を上手く使って良いお芝居をさせたりしてるんですが、今回は歌手一青窈を良い感じに女優させてました。あまりにも彼女が自然で、他の俳優─たとえば小林稔侍とか─が却ってカタく見えるくらい。
ただ一青窈に関して云えば主題歌は彼女じゃない方が良かったかも。特にあのナレーションはサムかったです。
それにしても日本語で演技する俳優を、日本語を解さない外国人の演出家がこれだけきちんと演出出来るってスゴイなぁと思いました。まぁ一青さんは北京語が話せるしコミュニケーション上では問題ないかもしれないけど、他の外国人監督の日本を舞台にした日本人が出ている映画はどれもどうも不自然な演出・演技ばかり目につくものが多かったので、そういう齟齬を全く感じさせない、日本を舞台に撮ってもあくまで完璧に侯孝賢ワールドをつくりあげた監督ってやっぱスゴイなぁ、巨匠なんだなぁ、と思ってしまったです。
うむ。
ところで浅野忠信はまた「ヒロインに想いを寄せる青年」役でしたけども、これはナニか?浅野氏のタイプキャストなのか?しかしこの役ばかりは浅野クンじゃなくても良いような気がしました。て云うかこの電車オタクが浅野クンであることが作品にとっては逆にハンデにすらなってるようにぐりには見えました。
この1ヶ月で見た浅野氏の出演作(『地球で最後のふたり』『父と暮せば』『珈琲時光』)はどれも似たキャラクター─内に秘めた思いはあるが表面的にはいささかやさし過ぎるくらい穏やかなごく普通の青年─でもあるせいか、なんとなくどっか“型にハマってる”感もして来てます。あとカオがデブってる。ちゃくちゃくとおっさんぽくなってます。ヤバいです。
と云っても毎年毎年海外の映画祭に出品されるような秀作に出まくってる割りには、浅野クンには「これぞ傑作!これぞ名演!」と誰もが唸るような出色の代表作ってまだナイよーな気がします。どれもまぁまぁ、演技もウマイ、じゃあ日本映画史に残るのはどの作品か、どの役か、っつーとどれも帯に短し襷に長しと云うか。出過ぎなんじゃないのかねえ。もうちょっと作品絞れんもんでしょーか。最近じゃとんでもない失敗作(タイトルはまだ云えませんが)にも出ちゃってるみたいだしね。
そろそろ30代なんだし、ここらへんでいっちょぱーっとやらかして欲しいもんですね。勝手ながらそこんとこちょっとお願いしときます。
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いやー久々の侯孝賢ワールド、堪能しました。
うん、やっぱり好きですね。すごくイイ。
ストーリーらしいストーリーってナイです。ひたすら淡々とした日常、ごくありふれた家族の肖像。ドラマチックなことは何も起こらない、具体的な内面の描写もない。でも終わった瞬間に心の中を爽やかな風がふわーっと吹き抜けていく感じがする。ぱあーっと明るいあたたかい光が射しこんで来る感じがする。
教養のないぐりにはこれ以外に上手く感想を表現する言葉が見つからないんだけど。
ワンシーンワンカットの長回しと、風景に語らせるような実景カットの使い方が、ここ数年説明的な商業映画ばっかり観てたぐりの目には瑞々しくうつりました。これだよこれ!って感じ。
主役の一青窈はなかなか侯孝賢ワールドにキレイにハマってましたね。彼女は女優さんではないけど、侯孝賢はよく俳優ではない人を上手く使って良いお芝居をさせたりしてるんですが、今回は歌手一青窈を良い感じに女優させてました。あまりにも彼女が自然で、他の俳優─たとえば小林稔侍とか─が却ってカタく見えるくらい。
ただ一青窈に関して云えば主題歌は彼女じゃない方が良かったかも。特にあのナレーションはサムかったです。
それにしても日本語で演技する俳優を、日本語を解さない外国人の演出家がこれだけきちんと演出出来るってスゴイなぁと思いました。まぁ一青さんは北京語が話せるしコミュニケーション上では問題ないかもしれないけど、他の外国人監督の日本を舞台にした日本人が出ている映画はどれもどうも不自然な演出・演技ばかり目につくものが多かったので、そういう齟齬を全く感じさせない、日本を舞台に撮ってもあくまで完璧に侯孝賢ワールドをつくりあげた監督ってやっぱスゴイなぁ、巨匠なんだなぁ、と思ってしまったです。
うむ。
ところで浅野忠信はまた「ヒロインに想いを寄せる青年」役でしたけども、これはナニか?浅野氏のタイプキャストなのか?しかしこの役ばかりは浅野クンじゃなくても良いような気がしました。て云うかこの電車オタクが浅野クンであることが作品にとっては逆にハンデにすらなってるようにぐりには見えました。
この1ヶ月で見た浅野氏の出演作(『地球で最後のふたり』『父と暮せば』『珈琲時光』)はどれも似たキャラクター─内に秘めた思いはあるが表面的にはいささかやさし過ぎるくらい穏やかなごく普通の青年─でもあるせいか、なんとなくどっか“型にハマってる”感もして来てます。あとカオがデブってる。ちゃくちゃくとおっさんぽくなってます。ヤバいです。
と云っても毎年毎年海外の映画祭に出品されるような秀作に出まくってる割りには、浅野クンには「これぞ傑作!これぞ名演!」と誰もが唸るような出色の代表作ってまだナイよーな気がします。どれもまぁまぁ、演技もウマイ、じゃあ日本映画史に残るのはどの作品か、どの役か、っつーとどれも帯に短し襷に長しと云うか。出過ぎなんじゃないのかねえ。もうちょっと作品絞れんもんでしょーか。最近じゃとんでもない失敗作(タイトルはまだ云えませんが)にも出ちゃってるみたいだしね。
そろそろ30代なんだし、ここらへんでいっちょぱーっとやらかして欲しいもんですね。勝手ながらそこんとこちょっとお願いしときます。