『ボビー』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000LXHF36&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
1968年6月5日、ロバート・F・ケネディ上院議員がロサンゼルスのアンバサダーホテルの厨房で銃撃された。
ホテルには当時さまざまな人がいた。ホテルの従業員─支配人・シェフ・ボーイ・電話交換手・美容師・ウェイトレス・ドアマンetc.─、滞在客─歌手・マネージャー・ハネムーン客・結婚式を挙げる新婚夫婦・ヒッピー─、そして選挙関係者─議員秘書・選挙ボランティア・マスコミ─。
この映画はそんな無数の人々のそれぞれの1968年6月5日を描いている。選挙のために働く若者、サボる若者、ホテルの仕事をする若者、不倫するカップル、夫婦喧嘩をするカップル、これから夫婦になるカップル、それぞれがそれぞれの感情を抱いて1968年6月5日という一日を生きていた。
まあはっきりと地味な映画です。すんげえオールスター豪華共演だけど。美術も音楽も脚本も映像も非の打ち所がありませんが。地味なものは地味。
でも地味でいいじゃん。地味でなにがいけないんですか。と開き直ればこれはいい映画です。そこは間違いない。ひじょーに真面目な、良心的な佳作です。
この映画の最後はロバート・F・ケネディの演説で終わる。画面には銃撃後の混乱したホテルの情景が映っている。そこにオフスクリーンでボビーの声が重なる。一部引用する。
地上での私たちの人生はあまりに短く、なすべき仕事はあまりに多いのです。
これ以上、暴力を私たちの国ではびこらせないために。
暴力は政策や決議では追放できません。
私たちが一瞬でも思い出すことが大切なのです、
ともに暮らす人々は、皆、同胞であることを。
彼らは私たちと同じように短い人生を生き、
与えられた命を、私たちと同じように最後まで生きぬきたいと願っているのです。
(劇場用パンフレットより)
マスコミやホテルスタッフやパーティー客でごったがえした厨房で起きた銃撃事件。
もちろん巻き添えになった人もいた。
この映画は全編そっくり、この演説を聞かせるための映画だ。
いい演説だと思う。正論だと思う。理想論かもしれないけど、ストレートでまともな演説だ。
けどもう今の時代、ただ正論を吐いただけでは誰も振り返らない。
だからそれがなに?で終わってしまう。
あのとき、1968年6月5日、ボビーが撃たれた時、そこにいたのはこんな人たちでした、と懇切丁寧にひとりずつ説明することで、人間誰もが「私たちと同じように短い人生を生き、与えられた命を、私たちと同じように最後まで生きぬきたいと願っている」という当たり前のことを、実感のこもった言葉にしてもう一度伝えようというのが、この『ボビー』という映画だ。
きちんとしたいい映画です。感動的。これもオススメです。
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1968年6月5日、ロバート・F・ケネディ上院議員がロサンゼルスのアンバサダーホテルの厨房で銃撃された。
ホテルには当時さまざまな人がいた。ホテルの従業員─支配人・シェフ・ボーイ・電話交換手・美容師・ウェイトレス・ドアマンetc.─、滞在客─歌手・マネージャー・ハネムーン客・結婚式を挙げる新婚夫婦・ヒッピー─、そして選挙関係者─議員秘書・選挙ボランティア・マスコミ─。
この映画はそんな無数の人々のそれぞれの1968年6月5日を描いている。選挙のために働く若者、サボる若者、ホテルの仕事をする若者、不倫するカップル、夫婦喧嘩をするカップル、これから夫婦になるカップル、それぞれがそれぞれの感情を抱いて1968年6月5日という一日を生きていた。
まあはっきりと地味な映画です。すんげえオールスター豪華共演だけど。美術も音楽も脚本も映像も非の打ち所がありませんが。地味なものは地味。
でも地味でいいじゃん。地味でなにがいけないんですか。と開き直ればこれはいい映画です。そこは間違いない。ひじょーに真面目な、良心的な佳作です。
この映画の最後はロバート・F・ケネディの演説で終わる。画面には銃撃後の混乱したホテルの情景が映っている。そこにオフスクリーンでボビーの声が重なる。一部引用する。
地上での私たちの人生はあまりに短く、なすべき仕事はあまりに多いのです。
これ以上、暴力を私たちの国ではびこらせないために。
暴力は政策や決議では追放できません。
私たちが一瞬でも思い出すことが大切なのです、
ともに暮らす人々は、皆、同胞であることを。
彼らは私たちと同じように短い人生を生き、
与えられた命を、私たちと同じように最後まで生きぬきたいと願っているのです。
(劇場用パンフレットより)
マスコミやホテルスタッフやパーティー客でごったがえした厨房で起きた銃撃事件。
もちろん巻き添えになった人もいた。
この映画は全編そっくり、この演説を聞かせるための映画だ。
いい演説だと思う。正論だと思う。理想論かもしれないけど、ストレートでまともな演説だ。
けどもう今の時代、ただ正論を吐いただけでは誰も振り返らない。
だからそれがなに?で終わってしまう。
あのとき、1968年6月5日、ボビーが撃たれた時、そこにいたのはこんな人たちでした、と懇切丁寧にひとりずつ説明することで、人間誰もが「私たちと同じように短い人生を生き、与えられた命を、私たちと同じように最後まで生きぬきたいと願っている」という当たり前のことを、実感のこもった言葉にしてもう一度伝えようというのが、この『ボビー』という映画だ。
きちんとしたいい映画です。感動的。これもオススメです。