つれづれなるままに心痛むあれこれ

知る事は幸福度を高める

裏金事件で東京地検特捜部が安倍派幹部7人不起訴に思う「横山源之助」のことば

2024-01-19 23:28:35 | 自公政権

 横山源之助(1891~1915)は、神聖天皇主権大日本帝国政府時代(戦前)の人物。社会問題研究家。二葉亭四迷や川島浪速らの影響で、社会問題に関心を持ち、1894年毎日新聞に入社。1900年頃農商務省嘱託として職工事情調査に当たった。労働者階級の解放と幸福を力説した。このほど東京地検特捜部は、自民党裏金事件で安倍派7人を不起訴処分の方向であるらしい。又、砂川事件(1956年。東京都立川米軍基地の拡張に対する砂川町民の反対運動。一審は米軍駐留は憲法9条違反として無罪であったが最高裁有罪確定)国賠訴訟で2024年1月15日東京地裁が「最高裁長官の行為は違法性を認めず」として請求棄却した。

国賠訴訟と請求棄却……砂川事件の最高裁判決前に当時の田中耕太郎最高裁長官が駐日大使と複数回会談し、裁判の見通しや審理に関する希望を伝えたとする米公文書発見に基づく訴訟で、東京地裁判決は「具体的な評議内容予想される判決は伝えておらず、刑事裁判の手続きではない事情で判断したとはいえない」と請求棄却した

 これら今日の社会情勢に関連して、横山源之助の著『内地雑居後の日本』から、一部抜粋して彼のことばを紹介しよう。

「眼を洗うて今日の社会を見よ。実に資本家跋扈の時代にあらずや。資本ある者は、あらゆる権理利益をおさめ、社会の表面に立ち、わが物顔にこの世のなかに飛びまわりおるにやあらずや。法律は特に彼らのために保護を与え、政治は彼らの利益のために行わる。しかして人数の上より見れば、資本家の数に十倍百倍せる労働者は年々窮迫を致しつつあり。何等の偏頗ぞ、何等の不公平ぞ。」

(2024年1月16日投稿)

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裏金事件、東京地検特捜部が安倍派幹部7人不起訴処分に思う「渡辺崋山」のことば

2024-01-19 23:26:47 | 自公政権

 東京地検特捜部がパー券裏金事件で、安倍派幹部7人不起訴の方向で考えている事について、江戸時代末期の洋学者であった渡辺崋山のことばを思い浮かべた。

 渡辺崋山(1793~1841)は、田原藩士で、江戸詰めの年寄役末席となり、海防係を兼任し、開明的な政策を行い、高野長英らと「尚歯会」を結成し、洋学や海外事情の知識を求めた。1839年には幕府の保守的な海防方針に飽き足らず「慎機論」を著し、「蛮社の獄」に連座し、国許に蟄居を命じられ自殺した。渡辺崋山の『凶荒心得書』から彼のことばを抜粋し以下に紹介しよう。

「御領中に罷りあり候数万人の内、たとえいかに賤しき小民たりとも、一人にても餓死流亡に及び候わば、人君大罪にて候。さりとて人君自ら御手を下し候事は成されがたく、すべて役人に御任せなされ候ゆえ、万一行届かざる事ありとも、しいて人君とは思召されず。下よりもまた左は存じ奉らざるより、家老奉行過ちとし、奉行下役人過ちとし、誰が罪とも定かならず……表面ばかりの取計らいにて事をすまし候。……家老、年寄の不行届きとは申すものの、実は人君の治政に御心これなきよりかく相成候。」

(2024年1月16日投稿)

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