ヨーロッパ連合(EU)の域内で2020年、再生可能エネルギーによる発電量が初めて化石燃料を上回った。シンクタンクの独アゴラ・エナギーヴェンデと英エンバーが2021年1月25日に共同で発表した。総発電量に占める風力、太陽光などの再エネ電力の比率は38%で、19年から4ポイント上昇した。石炭火力などの化石燃料による発電量は3ポイント下がり、37%となった。
EU27か国全体で初めて風力・太陽光・水力・バイオマスなどの再生可能エネルギーが最大電源になった。11年までは化石燃料が2倍以上の発電量だったが、風力を中心に再生エネルギーが急伸し、逆転した。
日本の再生エネルギー比率が19年度で18%だったのと比べると差は大きい。(中略)アゴラ・エナギーヴェンデのダイレクター、パトリック・グライヒェン氏は「コロナ後の景気回復が温暖化対策を損なってはいけない。風力と太陽光による電力の増加ペースを20年の2倍にする必要がある」と述べた。(1月27日 日経新聞より)
(2021年1月31日投稿)