■たどりついたらいつも雨ふり / モップス (東芝)
最近の「おふくろさん」騒動で、思い出されていたのがモップスの「月光仮面」でしたが、その中心人物だった鈴木ヒロミツの訃報には、心底、驚きました。
享年60歳……。
故人は最近こそタレント業でしたが、個性派俳優という以上に、私の世代では本格的ロックを歌えるシンガーとして強烈な印象を残しています。GS時代から活動するモップスのリードシンガーとして、ドロ臭い節回しと激烈なロック魂に彩られた歌と演奏は、リアルタイムの我国では受け容れられることが無く、ヤケクソで歌ったブルースアレンジの「月光仮面」が大ヒット!
そして本日の1枚「たどりついたらいつも雨ふり」は、吉田拓郎がオリジナルの歌謡フォークをロックアレンジでカバーして昭和47年に大ヒットさせた、モップスの代表曲!
星勝の強烈なハードロックギターが鈴木ヒロミツのダミ声ボーカルと絶妙のコブシを上手く引き出した快演になっています。
ちなみにロマンポルノの傑作「濡れた荒野を走れ」の挿入歌でもありました。
あぁ、鈴木ヒロミツの新曲は、もう聴くことが出来ない……。
衷心より合掌です。