OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

1960年代のエルヴィスも凄いぜっ!

2012-04-19 15:48:09 | Rock

いかすぜ、この恋 c/w East Question / Elvis Presley (RCA / 日本ビクター)

歌う映画スタアといえばエルヴィス・プレスリーは絶対に外せず、サイケおやじにとってはR&Rの偉人という以前に小林旭みたいな?

そんな的外れなイメージを抱かせられていたんですが、さりとてエルヴィス・プレスリーが主演した映画の全てが日本でもリアルタイムに劇場公開されていたかと言えば、そんな事は無かったと思います。

例えば本日掲載したシングル盤は、エルヴィス・プレスリーの本国アメリカでは1965年7月に封切された、おそらくは18本目の主演映画「Tickle Me」の主題歌とされるものですが、どうにも個人的にはその頃の我国で映画本篇が上映されていたという記憶がありません。

そもそも、このシングル盤のカップリングにしても、アメリカではAB面が逆になっていた事を後に知ったほどですから、何かエルヴィス人気がリアルタイムでズレていたんでしょうか?

ただし現実的にもアメリカでさえ、既に「エルヴィス映画」は飽きられたマンネリ状態だったと言われていますし、時代はビートルズを筆頭に英国からのビートバンド旋風が吹き荒れていた中、ライプ巡業をやらなくなったエルヴィス・プレスリーが新曲発表の場としていた如何にもお気楽な映画とそれに合わせたレコードだけでは、さもありなん……。

実は、それを百も承知の制作側は、この映画「Tickle Me」でエルヴィス・プレスリーが口パクながら歌う楽曲を、それまでのレコードの中からファンによる人気投票で決定するするという苦肉の策まで講じ、実際「いかすぜ、この恋 / It Feel So Right」は1960年春にアメリカ発売されたアルバム「エルヴィス・イズ・パック」に、また「East Question」は1962年初夏に発表されたアルバム「ポット・ラック」に収録の旧作でした。

しかし流石はエルヴィス・プレスリーという証明でしょう、アメリカでのA面曲「East Question」はちょいと聞きにはお気楽なR&R白人ポップスでありながら、きっちりヒットチャートの上位に入っていますし、B面の「いかすぜ、この恋 / It Feel So Right」のハードな黒っぽさは、これをA面扱いにした我国レコード会社の狙いがズバリの名唱だと思います。

なにしろ昭和41(1966)年当時のサイケおやじにしても、その「いかすぜ、この恋 / It Feel So Right」がラジオから流れてきた瞬間、グッと惹きつけられたほどのロック性感度の高さは抜群であって、まさかこれが既に5年も前に録音されていたとは思いもよりませんでした。

だって、率直に言わせていただければ、ビートルズやバーズよりもカッコイイ~~~♪ そんな気分にどっぷりだったんですよっ!

しかし、それでもサイケおやじとってのエルヴィス・プレスリーは未だ「歌う映画スタア」というイメージでありながら、何故に主演映画の看板やポスターを街で見かけないのか? そんな疑問も当時は抱かなかったんですから、いやはやなんとも……。

結局、映画スタアとしてのエルヴィス・プレスリーはサイケおやじにとって、既に固定観念の存在だったのかもしれません。

もちろん「エルヴィス映画」の全てがトホホというわけでは絶対に無く、後追いで鑑賞するほどに好きな作品も多く、なによりも王道ハリウッド制作の見本というか、相手役もチョイ役も、とにかくスタイル抜群の白人美女がどっさり出てくるあたりは見逃せませんよ♪♪~♪

当然ながらエルヴィス・プレスリーのパフォーマンスも様々な意味で面白味がありますし、例え口パクであったとしても、実際にレコーディングされていた歌の凄さは永遠に不滅の素晴らしさなんですから、レコードで聴く楽しみも尽きないというわけです。

ということで、掲載した私有盤は後に中古でゲットしたものですから、ジャケットも中身の盤もダメージが痛いほどではありますが、愛着のある1枚です。

う~ん、巷では評価の低い1960年代のエルヴィス・プレスリーも、やっぱり最高の歌手だったと再認識!

コメント (2)
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