OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夏の夜明けの夏木マリ

2013-07-11 15:08:58 | 歌謡曲

夏の夜明けは悲しいの c/w ガラスの絆 / 夏木マリ (キングレコード)

猛暑真っ盛りに出してしまうのは、あまりにもベタな1枚なんですが、そこは夏木マリ姐さんのアンニュイなポートレイトに免じて、ご理解下さいませ。

しかし、そんな言い訳なんか、全く無為&無意味なほど、このシングル盤は素敵な仕上がりで、まずはA面「夏の夜明けは悲しいの」に針を落せば、瞬時にその場は刹那の境地!?!

あぁ、思わず嘆息してしまうほどお洒落なファンキーソウルの昭和歌謡曲的展開がジンジンに拡散していくのですから、たまりません。

なによりも夏木マリの抑えた歌い回しが、所謂フェミニン系ですし、バックコーラスとの共同謀議(?)も絶妙なんですねぇ~♪

ちなみに作詞:橋本淳&作曲:村井邦彦のコンビネーションは冴えまくりが当然と思いますが、特筆しておきたいのが「編曲:Jim Rock」というクレジットで、これはシング・アウト~ブラウン・ライスを経て、これが世に出た昭和51(1976)年当時は、後に正式(?)結成されるジム・ロック・シンガーズの主要メンバー共々、様々なセッションワークに参加していた惣領泰則に他なりませんから、その都会派ど真ん中の洋楽フィーリングは、お約束♪♪~♪

もしかすると件のバックコーラス隊は、惣領智子を含む件のジム・ロック・シンガーズなのかもしれません。

またアッパーなドラムスのハウスっぽいビート感、ラテンロックなピアノやリズムギターのスパイスも素晴らしく、加えて明快に跳ねるベースを中核にした演奏パートも流石と思うばかり♪♪~♪

潔くも泣けてくる余韻が素敵な曲終りも含め、何度聴いても、せつなくて、夏場のサイケおやじには定番BGMになっています。

そして一方、B面の「ガラスの絆」が、これまたクールな王道歌謡曲♪♪~♪

しかし、それは決して「クール=カッコイイ」じゃ~なくて、作詞:橋本淳、作曲:川口真、そして編曲:萩田光雄のヒットメーカートリオが十八番の下世話さを程好く「突き放した」感じに仕上げていますから、これが裏と表が存在するレコード文化の良いところです。

うむ、このコントラストの妙が嬉しいわけですよ♪♪~♪

ということで、実は最近、あっちこっちを旅中のサイケおやじが連日の猛暑とギスギスした仕事で疲弊していながら、なんとかプログを継続出来ているのも、皆様のご厚情と素敵なレコードに残された歌や演奏があればこそです。

そういうありがたいものが、デジタルの電脳世界から娑婆のアナログな現場に変換現出される時こそ、サイケおやじは救われています。

どうか、皆様もご自愛下さいませ。

コメント (2)
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