OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

麻丘めぐみ登場のインパクト

2016-12-05 18:24:03 | 歌謡曲
芽ばえ / 麻丘めぐみ (日本ビクター)

既にポップス歌謡というジャンルが定着していたとはいえ、麻丘めぐみの登場は、なかなかのインパクトがありました。

まあ、そんなふうに思ったのはサイケおやじだけかもしれませんが、とにかく彼女がデビューした昭和47(1972)年の我が国歌謡界における女性シンガーは小柳ルミ子、南沙織、そして天地真理の三人娘が人気を集め、また平山三紀渚ゆう子、そして欧陽菲菲等々の実力派が続々と活躍しており、当然ながら、黛ジュン、いしだあゆみ、奥村チヨ等々の中堅組もまだまだトップを争っていましたから、そんな中に現れた麻丘めぐみは如何にも子供っぽく、セクシーというか、お色気とは未だ無縁のような存在と思えたわけです。

もちろん年齢的にも、当時としては「U-18」でしたから、役者ならばともかくも、歌謡曲という世界にあっては完全な子供であり、それゆえに「ロリ趣味」よりは「お姉様系」が好きなサイケおやじにはイマイチ……。

正直、馴染めない違和感を彼女には覚えていました。

ところが一般的には人気沸騰!

サイケおやじ周辺の野郎どもにしても日々、麻丘めぐみの信者が増えていったんですから、う~ん……。

もちろんサイケおやじには、ちゃ~んとその魅力が分かっていたんですよ、言い訳ではありますが。

それはサイケおやじの同世代の歌謡曲ファンにとって、初めて自分達と同じ年齢のアイドルスタア登場したという喜びで、極言すればカワイイ同級生が芸能界でデビューしたというような錯覚と現実が入り混じった甘酸っぱい気分になれたからじゃ~ないでしょうか?

麻丘めぐみにはリアルタイムで特段の魅力を感じなかったサイケおやじでありますから、もうこれ以上は書けませんが、それにしても掲載のシングル盤A面に収められた肝心のデビュー曲「芽ばえ」のクオリティは素晴らしく、流石は作詞:千家和也&作曲:筒美京平。そして編曲:高田弘の仕事は完璧!
 
特に筒美京平の書いたメロディが当時流行の歌謡フォークを意識しつつ、巧みに洋楽ヒットポップスの美味しいところをちりばめた手際はニクイばかりで、しかも高田弘のアレンジが流麗なストリングスの響きや彼女本人がダビングを繰り返したボーカル&コーラスの見事なコラボレーション共々、そのサウンドの質の高さは絶品と思うばかり♪♪~♪

ちなみに麻丘めぐみの歌唱力はサイケおやじにとっては判断の難しいところで、所々で声が苦しくなっていながら、それが不良少女予備軍の改悛の情を綴ったとしか思えない歌詞の内容と相まって、なかなかのせつなさを表現しているように思います。

もちろん、それが彼女の意図的なテクニックであれば、素直に脱帽!

そして麻丘めぐみの大成功からアイドル業界には低年齢の女性歌手が当然のように登場し、今に続く芸能界の基本的なコンセプトを形成していくのですから、なかなか深いですよね~。

考えてみればビクターというレコージ会社はGSブームの時にはオックスという、極北の歌謡バンドをデビューさせ、そのブームを終焉に導いたとさえ言われるほどの極端な企画が得意のようですから、ポップス歌謡というジャンルでも、麻丘めぐみという禁断のキメ技を出すという目論見は当たるのが必然という事かもしれません。

ということで、麻丘めぐみと云えば、サイケおやじにとっては長い黒髪を活かした独特のヘアスタイル、そしてモデル出身という事からの着こなしの上手さが一番に印象的な存在です。

佇まいとしてはスレンダーで、決して水着姿で野郎どもを虜するタイプではありませんでしたが、一方では、それが大好き♪♪~♪ という細身マニアも大勢いましたですねぇ~~♪

彼女を筆頭に岡田奈々、木之内みどり等々のスレンダーアイドルの系譜も、昭和芸能界における楽しみのひとつであります。
コメント (4)
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