OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

今だから、北川とみ

2024-09-19 16:39:40 | 歌謡曲

さよならをほほえみで / 北川とみ (東芝)

珍しさだけで持て囃されるレコードが多い中、希少で内容も秀逸というのが所謂「幻の名盤」の条件であるならば、もちろん、それは十人十色の好き嫌いが大きく関わってしまう事は言わずもがな、ですから、サイケおやじの場合は北川とみの残してくれたレコードこそが、それに該当するもんですから、掲載のシングル盤を先日発見した時は我知らず震えてしまう感覚がっ!?

―― というのも、清涼な歌声が魅力北川とみは何故か、メジャーなレコード会社に残してくれた音源・レコードが極めて少なく、シングル盤にしても、サイケおやじが把握しているだけで3枚ほど……。

本日のご紹介盤は昭和52(1977)年に発売された、その中では3作目でして、なかなか思わせぶりな面立ちのポートレートが用いられたジャケ写の魅力も相まって、前述したとおり、見つけた瞬間に気分が高揚させられるわけですよ (^^♪

そして作詞:北川とみ&作曲:奥山景三、そして編曲:萩田光雄とクレジットされた肝心の収録A面曲「さよならをほほえみで」は、そ~ゆ~期待を裏切らない秀逸な仕上がりで、ミディアムテンポで儚い希望を捨てきれない別れの情景が、せつない女の心情として北川とみの素晴らしい歌唱力で表現されるのは、ジワジワと染入って来るウエストコーストロック風味のメロディと往年の歌謡フォークっぽい演奏パートの充実共々に何度でも針を落としたくなるんですねぇ~~♪

特に終盤のハミングコーラスパートの刹那の雰囲気は全篇のハイライトでありましょう♪♪~♪

う~ん、これが世に出た昭和52(1977)年と云えば、ニューミュージックが新種の歌謡曲という立ち位置を確立した頃で、それ以前の歌謡フォークが聊か古びたイメージになっていたんですが、だからこそ、その時期に制作されていた歌謡フォークには、絶妙のハイブリット感があるというか、歌謡曲とニューミュージックの曖昧な境界線に咲いた花一凛!?

サイケおやじが、そんな気持ちで聴いてしまうのが、北川とみの「さよならをほほえみで」というわけです (^^)

ということで、彼岸の入りだというのに、ほとんど秋の気配も感じられない日々、皆様ご自愛くださいませ。

秋には秋の音楽があるはずながら、ど~にも夏物に耳を奪われておりますが、本日ご紹介した北川とみの「さよならをほほえみで」は、それでも秋に相応しい名曲・名唱と思うばかりでございます <(_ _)>


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