■銀の十字架 / 尾藤イサオ (東芝)
日本人の所謂「西洋かぶれ」が何時ごろから表面化したかは知る由もありませんが、少なくとも江戸時代から、そんな思想・思考・嗜好を露わにしていた人物は散見されるわけですし、殊更太平洋戦争でアメリカに屈服させられて以降は、尚更に欧米文化を良しとする風潮が強くなっていた時期が確かにあったと思います。
それは実際、サイケおやじの少年期までは学校教育そのものが何でも「アメリカ一番」的な方向性に傾いていたわけで、もちろん、それは大きな間違いだった事は言わずもがな、それでも西洋文化に対する憧れは存続していたのですから、殊更昭和40年代の日本は、ある意味じゃ~、お気楽だったのでしょうか。
さて、そんな風潮を象徴するのが、キリスト教に対するオシャレ信仰と申しましょうか、我が国に浸透している仏教や神道よりも、キリスト教がカッコイイみたいな印象があったんですよねぇ~~、当時は (^^;
ですから、クリスチャンでもないのにキリスト教会で結婚式を挙げるカップルがサイケおやじの周辺だけでも珍しくもなかったり、歌謡曲にもキリスト教関連の言葉を用いた楽曲が夥しく制作されていたわけでして、例えば本日掲載した尾藤イサオのシングル盤A面曲「銀の十字架」は昭和42(1967)年秋から年末に流行ったGS歌謡の人気曲として、橋本淳が綴った歌詞には曲タイトルどおり、キリスト教を象徴する「十字架」の装飾品がメインテーマになっていますし、川口真の作編曲にしても、十八番のゴスペル調を加味した雰囲気を強くしていますので、それを歌う尾藤イサオが、これまた例によっての熱血ソウル節を披露するという、なかなかの洋楽志向がニクイ仕上がりです (^^♪
なにしろイントロから疑似ゴスペルな女性コーラスが濃い雰囲気を設定すれば、流れ者の心情を歌う尾藤イサオの泣き節も冴えまくりですし、間奏のエレキギターのチープな響きも、今となってはジャストミートのコンコンチキ♪♪~♪
中盤からのストリングスの用い方も味わい深いと思いますし、英語も入れ込んだ歌詞の世界は、それ無くしては演歌っぽくなりそうな臭味が逆の意味でイイ感じなんでしょうねぇ~~ (^^;
正に西洋への憧れが根っこにあってこその名曲にして、名唱と思うばかりです。
ということで、昨日の長崎原爆忌において、現在虐殺行為をやり続けているイスラエルを招待しない事に反発したアメリカや欧州各国が大使の参加を取りやめたという愚行は、キリスト教国家がユダヤ教国家と同列というよりも、前述した虐殺行為を後押しする共犯関係を自白したも同然でありましょう。
長崎と云えば、我が国においては殊更キリスト教と縁の深い地域であり、そこへアメリカが原爆を投下したという負い目があるにせよ、だからこその平和を祈念せねばならない式典を蔑ろにするあたりは、やはりユダヤ資本で他人の不幸をメシのタネする本性を露呈したんでしょう……。
キリスト教に罪はあろうはずもなく、ましてやユダヤもロシアも反対勢力にされる因縁なんて、嘆かわしいと思うばかりです……。
願いは世界の平和!
この歌、大好きなんです。
GS歌謡の隠れた名曲だと思ってます。
コメント感謝です。
今も元気で歌い続けている尾藤イサオには、何時もの「悲しき願い」ばかりじゃ~なくて、この当時のシングル曲も披露して欲しいですねぇ~~。
そ~いえば、ちょい前には「あしたのジョー」を歌ってましたけど、とにかく尾藤イサオには、何時までもっ!