■しほり / 星美里 (PONY / CANYON)
掲載したのは、永らく良い出会いを求め、ついに昨日、入手が叶ったシングル盤でして、「星美里」とは、現在活躍している「夏川りみ」のデビュー当時の芸名なんですねぇ~~。
しかも収録A面曲「しほり」は作詞:吉田旺&作曲:三木たかし、そして編曲:竜崎孝路というヒットメーカートリオから提供された、これが哀切の正統派歌謡曲!
つまり、これが発売された平成元(1989)年、当時は高校生だったらしい夏川りみが、既に業界から注目されていた天才的な歌唱力を存分に発揮した傑作となるはずが、結果的にブレイク出来ず、その後にもレコーディングを残しながら、出身地の沖縄へ帰ってしまったという経緯は、皆様ご存知のとおりです。
そして雌伏の時を過ごして後の平成11(1999)年、「夏川りみ」となっての再デビューから「涙そうそう」のロングセラー大ヒットによって、今や彼女は大スタア!
そんなこんなの経緯は、彼女も事ある毎に話されていますが、しかし肝心の「星美里」時代の楽曲をライブステージやテレビ出演等々で披露する事はあるんでしょうか?
というのも、「夏川りみ」となってからの歌の傾向は、沖縄音階のニューミュージック調だったり、歌謡フォーク系の和み歌とか、洋楽テイストに染まった、ちょいと起承転結のはっきりしない楽曲が主体の様な気がするんですよ、サイケおやじには。
で、何を期待しているのかと言えば、実質的なデビュー曲「しほり」の様な正統派歌謡曲、歌謡フォーク味の演歌を、もう一度、聴かせて欲しいんですよ。
そんな事を願っているのはサイケおやじだけでしょう……。
話は前後してしまいましたが、件の「しほり」は歌の中では「しおり」と発音される、女の子の名前であり、その名を付けてくれた父親が海で亡くなり、そこへ語りかける暗い世界の舞台は津軽の日本海なんですから、今となっては沖縄出身の「星美里」には、イメージがズレていた感があります。
尤も、その頃のサイケおやじは度々述べているとおり、異郷の地に居りましたので、リアルタイムの実情は知る由もありませんが、どんなキャンペーンがあったのか、気になるところではあります。
ということで、この記念すべきデビュー盤が手に入った今、これから狙うのは他に残されたと云われる「夢色めまい」と「港雨情」のシングル盤2枚であり、おそらくは時代的にCDオンリーという推察もあるんですが、今回入手出来た「しほり」はアナログの7吋盤であり、売れていなかった所為でしょうか、「見本盤」という真相があります。
うむ、このジャケ写の高校生だった頃の「夏川りみ」の映像ってあるのかなぁ~~。
そんなスケベ心が沸き上がってしまうのでした。