OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

泣きまねは刹那の恋情

2022-12-29 16:37:07 | 歌謡曲

泣きまね / 南翔子 (Kitty)

今となっては、人気アニメ「うる星やつら」の主題歌や関連楽曲のヒットにより、なんだかアニソン歌手と思われている南翔子ではありますが、サイケおやじにとっては、ソングライティングにも秀でた実力派アイドルシンガーという認識が確かにあります。

良く知られているとおり、彼女はワイルドワンズで活躍した渡辺茂樹の妹であり、ということはMMPスペクトラムのベースプレイヤーとしてのみならず、スタジオの仕事も夥しくやっていた渡辺直樹をも兄に持つわけですから、受け継いだ資質に加え、幼少時から音楽的な環境にも恵まれていたのですから、ボーカリストを目指したところにあるのは、素晴らしい成果は当然というプレッシャーがあったのかもしれません。

もちろん、それはサイケおやじの妄想に過ぎませんが、しかしながら、昭和59(1984)年のデビュー時から、ド真ん中のアイドル扱いは、キュートな容姿も相まって、間違った路線では決してなかったはずが、と~にも空回りしている雰囲気は…… (^^;

前述したアニメ「うる星やつら」の主題歌「殿方ごめん遊ばせ」がデビュー翌年にヒットしてしまった(?)ことも、そっち方面への強いベクトルを指し示したのかもしれません。

しかし、ついに南翔子がサイケおやじの期待に応えてくれたのが、昭和61(1986)年2月に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「泣きまね」でありました (^^♪

なにしろ、それは作詞作曲:小坂明子、そして編曲:水谷公生が提供した恋情悔悟のスローバラードですから、持ち前の素晴らしい歌唱表現を遺憾なく発揮する南翔子の刹那の歌心には、我知らずウルっとさせられてしまうんですねぇ~~♪

ちなみに楽曲作者の小坂明子については説明不要とは思いますが、なによりも昭和48(1973)年にヤマハ主催の所謂ポプコンでグランプリを獲得した自作自演の「あなた」がメガヒットし、以降はピアノの弾き語りと密度の高いオーケストラアレンジのシンプルにして重厚な歌謡世界を築き上げたシンガーソングライターとして活躍し、また自らの体験・試練を纏めたダイエット本をベストセラーにする等々の話題もありましたですねぇ~~ (^^)

そして、当然ながら、各種メディアの音楽を担当したり、様々なジャンルの歌手への楽曲提供も多数ある中で、この「泣きまね」は、小坂明子ならではのメロディラインと歌詞の世界が最高に凝縮された傑作として、南翔子の天性の音楽センスと最高の相性を証明したのですから、素直に聴いて、胸キュン以上、泣きまね未満はお約束でありましょう (^^)

いゃ~~、何度聴いても、飽きませんねぇ~~~♪

ということで、このあたりから南翔子は自らの方向性を確定させるべく、本格的な自作自演曲を発表したり、また同時期に活動していた実兄・渡辺直樹が参加のフュージョンロックバンドとも云うべきAB'Sにゲスト参加する等々、なかなかに先鋭的な仕事もスタートさせたのですが、最近は……、ど~されているのでせうか……?

サイケおやじとしては、大いに気になるところです。

ということで、本日は年の瀬の買い出しに向かいながら、途中からは独り、中古屋やブート屋に足が進んでしまい、すっかり顰蹙の嵐でありました (^^;

でも……、いいじゃ~ねぇ~かよぉ~~、自力で動けるうちに、行きたいところへは行かせてもらいますよ。

それが生き甲斐ってもんだっ!

そんな居直りを心の拠り所にしております (^^;