■私のモナミ / 水野きみこ (ポリドール)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/6e/15d773f37f519e45221aa051679d2718.jpg)
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一時期流行った「癒し系」というジャンルに相応しいアイドルと言えば、サイケおやじは昭和57(1982)年にデビューした水野きみこを思い出します。
もちろん失礼ながら、大きなブレイクも無く、短期間だけの芸能活動だったと思うんですが、そう書いたのも、デビューした頃は相当に強く売り出されていた印象でありながら、アッという間に芸能マスコミから消えてしまったというか……。
しかし、それでも水野きみこが忘れられないのは当時、本当に活況状態だったアイドル業界に登場してくるアクの強い(?)面々の中において、逆に自分が積極的に前に出ようしない佇まいが良い方向に作用していたように思うんですよ。
つまり、「おとなしい」とか「慎み」とか、そ~ゆ~古いタイプの日本人が好む女性の姿が彼女からは自然に滲み出ていたんじゃ~ないでしょうか。
既に何度も書いていますが、サイケおやじには所謂ロリ趣味ってのが全く無いので、むしろ彼女のようなアイドルには前向きな興味も同様に無く、それでいて妙に守ってあげたいような、そんな気分にさせられたのは、自らの「OLD WAVE」を証明する事象のひとつと思います。
さて、そこで掲載したのは、水野きみこのデビューシングル盤で、本当にアイドルど真ん中のルックスも可愛さ余って憎さ百倍ってところでしょうが、A面に収録されたウリの曲タイトルが「私のモナミ」ってのは、あまりにも倒錯的!?
というか、歌詞の中身で使われている「モナミ」という意味合いが、どうやら憧れの男から自分の事をモナミと呼んで欲しいという願望なんですよっ!
フランス語はあんまり分からないサイケおやじにしても、「モナミ」という意味については、男同士ならば「親友」とか「盟友」でしょうが、男女間では「愛人」とか「妾」というニュアンスが強くなるんじゃ~ないんですかねぇ~~~!?
それをこんなに可愛いアイドルに歌わせてしまうという狙いは、確信犯と思うばかりです。
ちなみに作曲:尾崎裕司&編曲:大村雅朗が提供したのは、全くアイドル歌謡が丸出しの曲調でしたから、尾崎昌也の綴った歌詞の特異性(?)が尚更に心に響くというか、しかも水野きみこの歌唱力がターヘに大きく傾きながら、如何にも芸能を仕込まれたような中途半端なところも、実に勿体無いですよ。
極言すれば、もっと大胆に下手だったらなぁ~~、なぁ~んて失礼な事を妄想してしまうほどで、もしもそ~なっていたら、彼女は浅田美代子や大場久美子あたりの路線を歩めたような気がするんですが、いかがなものでしょう。
以上、思いっきり失礼な事ばっかりを書き連ねてしまったので、各方面からのお叱りや顰蹙は覚悟せねばなりませんが、サイケおやじとしては水野きみこのアイドルとしての資質は天下一品だと思っていた信念(?)の逆説的表現と解釈していただきとうございます。
そして冒頭に述べたとおり、もしも「癒し系アイドルの系譜」という様な研究が行われているのであれば、水野きみこが対象になっているのかは大いに興味があるところです。
最後になりましたが、それでもサイケおやじは彼女のレコードは、これっきりしか持っていません。
知り合いのアイドルマニアの話では、他のシングルやLPも素敵な仕上がりになっているらしいんですが、個人的にはここで満足する事に納得しないと、後が怖いような……。
それほど水野きみこは……、ですよ♪♪~♪