■おそい夏 / 麻田奈美 (日本コロムビア)
8月も終わりというに、今日も暑かったですねぇ~~。
もう、これからが本番の夏!?
という感じまでしたところで、ふっと思い出したのが本日のシングル曲「おそい夏」でした。いゃ~、もう、洒落になっていないんですが、歌っている麻田奈美に免じて、ご勘弁下さい。
もちろん麻田奈美という名前に思わず反応してしまうのは、サイケおやじと同世代の皆様でしょう。
その彼女が初めて我々の前に登場したのは昭和48(1973)年、当時の青少年向け週刊誌「平凡パンチ1月29日号」で、それは衝撃的なオールヌード!
とにかく愛くるしい面立ちに豊満な肉体という、それは魅力的なギャップが鮮烈で、全くの無名だった麻田奈美が、このグラビアだけで全国の日本男児を惑わせたといって過言ではありません。
以降、同誌のグラビア&表紙ではメインとなる活躍でしたし、彼女を拝むためには平凡パンチを買う他は無かったのですから、さぞかし売り上げも伸びたんじゃないでしょうか?
実は彼女は特定のプロダクションに所属してのデビューではなく、有名写真家の青柳陽一に発見され、その契約によってグラビア中心の活動を始めたという、まさに元祖グラビアアイドルのひとりだったのです。
中でも一番有名なのが、リンゴを使ったショットでしょう。これはポスターとしても当時、最高の人気を集めています。
と、なれば当然、映画やレコードデビューの話も進展するわけですが、何故か彼女は芸能界には興味がなかったようで、なんと人気絶頂時の翌年には引退……。
いゃ~、これにはガックリされた皆様も多かったでしょうねぇ。
しかし、その頃までに青柳陽一が撮影していた多くのカットは、今日まで度々写真集に纏められ、何れも売れまくっているのですから、彼女の人気は永遠に不滅というところでしょうか。
最近では昭和歌謡曲のコンビレーションCD「dankaiパンチ」三部作のジャケットに彼女のポートレートやヌードが使われるという快挙までありました。
ちなみに彼女は引退から4年を経てグラビアの世界へ復帰していますが、正直に言えば、些か肉付きが良くなり過ぎた感じで……。
ちなみに彼女の映画出演の話としては、ロマンポルノからの誘いもあったと言われていますが、もちろん実現はしていません。しかし、「もしも」という事があったなら、大ヒットは確実だったでしょう。
個人的には「縄」を夢想したこともありました。
さて、いよいよ本日のシングル曲ですが、発売されたのは昭和48(1973)年11月という、彼女の人気が頂点を極めんとしていた頃ですから、かなりの評判になっていました。確か初回で買ってくれたファンにはポスタープレゼントもあったと記憶しています。
ただしサイケおやじは、リアルタイムでは手が出ませんでしたから、どんなポスターが貰えたのか、定かではありません。
また肝心の歌唱力が、はっきり言って、よろしくないんですねぇ……。
それでも作詞:林春生、作編曲:川口真による楽曲の出来は素晴らしく、その歌謡フォーク調の爽やかにして、一抹のメランコリーな気分が滲む仕上がりは侮れません。なによりも声域が狭く、リズム感もイマイチの麻田奈美が、ここまで歌えてしまうアレンジと曲メロの親しみ易さは、まさに川口真の真骨頂♪♪~♪
現在では前述した「dankaiパンチ / 東京に吹く風」に収録されていますから、機会があれば、お楽しみ下さいませ。
いゃ~、なんとも、おそい夏って感じです。
しかし、「平凡パンチ1月29日号」というくだり…。
今さらながらサイケおやじさんの脳内データベースのデータ量には感服します。
リンゴポスターとはまた違った雰囲気のジャケは、お嬢さんっぽくてかえって新鮮ですね。
コメント感謝です。
>「平凡パンチ1月29日号」というくだり
これは私有の写真集からの引用です。
しかし正月早々の登場は、あまりにも鮮烈でした。
当時の日記にも書き残していたほどです。
肝心の歌についてはテレビ出演はなかったと思うのですが、どうでしょう。
失礼ながら、生歌は???だと(微笑)
それとレコード発売当時はテレビのCMのも出ていましたね。確かホンダ?
今となっては青春の幻影という感じです。
>≫ちなみに彼女の映画出演の話としては、ロマンポルノからの誘いもあったと言われていますが、もちろん実現はしていません。しかし、「もしも」という事があったなら、大ヒットは確実だったでしょう。
>麻田奈美さんによるロマンポルノ…見てみたかったですね。女子校生ものになるか避暑地を訪れた無垢な少女がヌードの写真を撮られ、モデルになるも…なんて内容になってたりして。
奈美さんの映画については、以前古本屋で購入した「APPLE 1972-1977 麻田奈美写真集」の巻末に掲載された本人インタビューによると、熊井啓監督の「朝焼けの詩」という映画のヒロイン役のオファーをもらうも「自信がない」という理由で辞退したエピソードがありました。
奈美さんの存在はネットや中学校の図書室に会った青柳陽一さんの著書でその存在を知りましたが、先日「APPLE 1972-1977」を購入してから「これがあの麻田奈美」であることをようやく知りました。