■恋のチュチュチュ / 純エリ子 (日本コロムビア)
昭和元禄の歌謡ポップスには「清純派お色気路線」なぁ~んていう、これは全くサイケおやじの造語なんですが、そう呼ぶしかないような、不思議なジャンルが確かにあったと思います。
例えばビートの効いたGS歌謡で大ブレイクした黛ジュンにしても、結婚前のアイドル期には所謂「乙女心」を歌ったヒット曲をメインにしながら、しかしそこは後のローティンアイドルとは一線を画した、まあ、少年時代のサイケおやじからすれば、お姉さま系歌謡ポップスを聞かせていました。
と言うよりも、当時は人気歌手のデビュー時の年齢が、それなりに高かったわけでして、現在のイメージで扱えるアイドルが成立するのは、麻丘めぐみ以降じゃ~ないかと思うわけです。
さて、そこで本日ご紹介のシングル盤は、昭和46(1971)年に発売された純エリ子の、ほとんどヒットしなかった1枚なんですが、しかしA面「恋のチュチュチュ」は曲タイトルからも既に判別可能なように、「モロなお色気」と「恥ずかしがり」が上手くミックスされた隠れ名作♪♪~♪
それはもちろん、サイケおやじが今更述べるまでもない、昭和歌謡曲愛好者にとってはひとつの常識になっているはずなんですが、それでも書いてしまったのは、念願叶って、ようやく現物シングル盤が入手出来た喜びゆえの事と、ご理解下さいませ。
そして肝心の「恋のチュチュチュ」は作詞:中村小太郎、作曲:和田香苗、編曲:森岡賢一郎が見事に成し遂げくれた、これがアップテンポのロッキン歌謡がど真ん中♪♪~♪
ちょいと洋楽イタリアンポップス、あるいは欧州ツイストロックの和製カパーという趣がニクイところですし、何よりもリズムにノリまくった純エリ子の歌いっぷりが痛快にして爽快なんですねぇ~~~♪
また、前述した「お色気」な表現が、
チュ~してぇ~♪
チュチュチュチュ~してぇ~~♪
なぁ~んていう露骨(?)な歌詞をさらりと演じながら、実はプレスの余韻がたまらなくセクシーという、いゃ~、純エリ子の歌の上手さは絶品ですよっ!
実は後に知った事ではありますが、この当時の彼女は公称16歳ながら、幼少の頃からきっちり音楽教育を受け、子供のど自慢のチャンピオン常連のひとりとしてコロムビアにスカウトされてのデビューでありました。
しかし残念ながら、純エリ子ではブレイク出来ず、昭和48(1973)年に藍美代子と改名しての再デビューで、名曲「ミカンが実る頃」の大ヒットを飛ばすのですから、さもありなん!
う~ん、人に歴史有りとはいえ、その藍美代子になってからは、こうしたビート系歌謡ポップスは出してくれませんでしたので、この「恋のチュチュチュ」の人気が沸騰するのも当然が必然と思います。
ということで、ようやくゲットした掲載シングル盤は状態良好だったのが、これまた幸運でありました。
そういう巡り逢いがあるからこそ、周囲の無理解があろうとも、中古屋通いは止められないわけですし、キツイ仕事にも辛抱出来るんですよ♪
そして最後になりましたが、純エリ子は結局、二十歳前にして、歌が成熟し過ぎていたのかもしれません。ところがそれゆえに後々の評価が高まる一方という現実は悲喜こもごも!?
ファンとしては、全てを受け入れる事が肝要ですし、その意味で純エリ子時代の音源は絶対にコンプリートで復刻されるべきと切望する次第です。
当時みかんは発売前からすごく熱心な宣伝が行われて
曲もラジオ等でかかりまくっていたし、明星平凡にも載ってたのを憶えてます。
チュ~して♪で思い出すのは抱っこしてチョ♪とかですが
コレ↓なんかも同じ様なフィーリングを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=Hx6KB3kP4wI
私このひとのこと、ちょっと好きでした。
森昌子とジュンとネネを歌ってたりして。。。
http://www.youtube.com/watch?v=39EGZBnA6Dw
コメント&ご紹介ありがとうございます。
高田橋久子、いましたですねぇ~~~~。
失礼ながら、こういう泡沫アイドルに対して、それなりの価値観が出てくるところに、時の流れの偉大さを感じます。
でも、森昌子と一緒に歌うってのも、度胸あるなぁ~。
それが例え番組プロデューサーからの命令であっても、やれるという仕事意識は流石と思いました。
一発でも、ヒットを出させてやりたかったですね。