■頬にかかる涙 / 片平なぎさ (東芝)
地方の食堂や喫茶店で主に見かけるのが俳優や歌手のサイン色紙なんですが、中でもテレビの所謂2時間サスペンス物にシリーズで出演しているスタアであれば、全国各地で珍しくもないと思われます。
なにしろドラマそのものが、ロケ地とタイアップした作りという、ある意味では「旅の番組」的な要素が強いですからねぇ~~。
とすれば、今や「2時間ドラマの女王」とさえ称される片平なぎさのそれは、さぞや多かろうと推察しています。
しかしデビュー時の彼女は歌手として売り出されたアイドルであり、一時は山口百恵の路線を継承するポジションが約束されていた感もあったんですよっ! なにしろ所属事務所がホリプロで、出身がテレビのスカウト番組「スタア誕生」でしたからねぇ~~~。
実は本日、こうした書き出しになっているのは、その片平なぎさがデビューした昭和50(1975)年、未だ若かったサイケおやじがバイト先の御曹司のお伴で彼女の「追っかけ」に付き合わされ、サインを貰うために大雨どしゃ降りの深夜にテレビ局の裏口で「張り込み」までやらされた経験があるからでして、具体的には件のボンボンをバイクの後ろに乗せ、彼女が乗り込んだタクシーを追跡したり、キャンペーン会場の場所取り等々、モロに社会(?)の厳しさを教えられたんですねぇ。
まあ、それも今では良い人生の勉強と苦笑いしつつ、こんな戯言を綴っていられるほどの「遊び」であったわけですし、実際にバイトの給料もそれなりに恵まれていたのですから、文句をタレたらバチがあたるでしょう。
さて、そんな日々の同年晩秋、ちょうど発売された新曲のレコードにサインを貰うべく、サイケおやじは厳命されて某所に赴いたのですが、ちょいとした手違いから預かっていたレコードを持っていくのを忘れるという大失態!!
しかも現場で本人を前にして、初めて気がついたというテイタラクでありました。
ということで、その時にサイケおやじの手元に残されたのが、掲載のシングル盤というわけです。
ご存じのとおり、片平なぎさは歌手としては大成したとは言えませんが、それでも発売されたオリジナルの歌は良いものが多いのは確かです。
この「頬にかかる涙」は4枚目のシングル盤A面曲として、作詞:千家和也&作曲:三木たかし! つまりは黄金のヒット狙いであり、愛する男と不条理な別れを嘆く彼女の渾身の歌いっぷりが胸に迫る名曲名唱だと思います。
う~ん、全く山口百恵の路線がモロ!?
しかし片平なぎさの場合、山口百恵ほどの翳りが潜在していない所為でしょうか、結局は歌の世界よりは、もっと直截的な演技演出の場で、個性を活かせたという事なのかもしれません。
特に今でも彼女の大ファンを続けている前述のボンボンに言わせると、片平なぎさは「スチュワーデス物語」に代表されるイジメ役が最高だそうですし、近年はすっかり悪役をやらないので勿体無い!
そういう事らしいですよ、サイケおやじは特にファンではないので、気がつきませんが。
ただし、ちょっとばかりでしたが、付き合わされた「追っかけ」で印象に残った彼女は、スタアらしくない、実に「腰の低い」素敵な女性だった事で、当時は新人であった事とは別に、きっと育ちが良いんじゃ~ないかなぁ、と思ったものでした。
そして最後になりましたが、結局は「サイン貰い損ね事件」の後、サイケおやじは割の良いバイトは自発的に辞めました。しかし雇い主のボンボンとは何かと関係が今も継続しているのは、人生の機微というものと思います。
片平なぎさに、感謝かなぁ~。
当時のアイドルにしては珍しく長身で、ベタベタしない爽やかな立ち振る舞いが女子にも受けたのでしょうね。「あなたが欲しい~♪」の「オリーブの華麗な青春」も良かったです。
…ところで、サイケおやじさま、
失礼ながら、親記事とは無関係な質問をさせていただいてよろしいでしょうか?
1970年前後のヒット曲で「誰かが愛している。マリーを愛している。でもそんなことには気が付きもしないで、マリーは歩いて行く♪」という曲が時々フッと頭に湧くのです。でも曲名、歌手名ともおぼえていません。いくら検索してもわからずじまい。
もしや、博学なサイケおやじさまだったらご存知でしょうか?
コメント、ありがとうございます。
そうですか、片平なぎさは女子にも人気、分かるような気がしますねぇ~♪ やはり同性に好かれる芸能人は長く活躍出来るのでしょう。
さて、お尋ねの歌なんですが……。
現時点では、ちょいと記憶にありません。
それでも演じているボーカリストは男? 女?
あるいはグループなんでしょうか?
あと、曲調はフォーク? 歌謡曲? ロック?
そのあたりの情報が、もう少しあればと思います。
こちらでも探索してみますね。
こんなしょうもない質問にお答えいただきありがとうございます!
情報不足で失礼しました。ソロの女性ボーカルで長調のフォークっぽい歌謡曲…森山良子さんと中山千夏さんの間くらい…といったところでしょうか。
博学なサイケおやじさまもご存知ではないという事は、まだ子供だったので記憶違いがあるのかもしれません。私も検索したのですが、見つからなかったので、お忙しい中お時間をさいていただかなくて結構ですので!
コメントありがとうございます。
お知らせいただいた情報からすると……。
当時の歌謡フォークでは女性ボーカリストが大勢登場してはいたものの、刷り込まれるほど聴けたという点で、絞られてくると思います。
現時点では高山なつき、真理アンヌ、他にも数名の名前が浮かんでいますので、追々に調べてみますね。
それがなかなか楽しい作業なんですよ♪
そうですか~
サイケおやじ様くらいになると、こんな乏しい情報からヒントを得られるのですね。では、おひまな時にお願いします
恐縮であります。
まあ、仕事も、それぐらい熱心にやれよっ!
と昔っから言われてますが、わかっちゃ~いるけど、やめられない世界というわけです。
しばらく、お時間、下さいね。